実務でテストアーキテクチャを使ってみたよ

最近論文のレビューばっかり書いていたので、久しぶりにオリジナル記事を。タイトルの通り、テストアーキテクチャの話です。

ここで雑談してますが、今回は本当に使ったよ、という話です。


使おうと思った経緯は、

・上位レベルで「どんなテストをするか」を説明し、かつ、合意したかった

・どんなテストをするか、について多面的な角度で説明したかった

というところです。実際、途中まではテストアーキテクチャを作ろうと思っていたわけではなく、テストの全体像を示す資料を作っていたのですが、あるとき、あれこれってテストアーキテクチャじゃね?って気づいたので、テストアーキテクチャを作ったことにしました。

どんなものを作ったかというと、

・テストタイプ型(最小単位をテストタイプにした)

・テストレベルビュー

・品質特性ビュー

・テストレベルビューをベースにした順序つきビュー

って感じです。最終的には順序付きテストレベルビューがメインで、サブのビューとして品質特性ビューを用意する、という形で見せました。マイルストーンを気にする相手だったので、順序には大き目のマイルストーンストーンも置いてみました。

テストアーキテクチャを作る前は、テストタイプやテストレベルがごちゃごちゃになっているようなテストの種類のリストが羅列されていたのですが、ビューを使って相互の関係性や順序性を明らかにすることで、一つ相手の理解が深まったような気がします。相手の「テストって奥が深いんですね」というコメントがとても印象的でした。


ネガティブポイントとしては品質特性ビューでは粒度が粗くて、説明性が弱い点が顕在化しました。品質特性を基本にしつつ、副特性やさらにその中の細かい特性を製品に適用して考え、それらをテストでどう保証していくかということを書かないとよさが出てこないな、と思いました。

また、品質特性ビューは必然的にテストアーキテクチャではなく品質保証アーキテクチャ(QAアーキテクチャ)になる(ならないと説明ができない)ので、安易に手を出すとつらいことになると思います。


というわけで、ステークホルダーの理解も一定得られたので、テストアーキテクチャ使ってよかったですし、気づきも得られてよかったです。



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