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‘続く話’のBootlegについて
どうも。
この前Bootlegを作りました。非公式にやっているのであまり大きな声では言えませんが、一応作った曲(というより編曲した曲)なので考えたことを書きます。
Do It Yourself!!というアニメについて
まずはですね、
皆様は Do It Yourself!! - どぅー・いっと・ゆあせるふ というアニメをご存知でしょうか?
公式のあらすじとしては以下の通りです。
女子高生×工具=ものづくり
DIY“初心者”の日常物語、活動スタート!
これは、家具や友情や、ひいては人生までも、
考え、工夫し、苦労し、失敗し、
それでも諦めずに自分の手で完成させて、
未来を切り開いていこうとする少女たちの、
その最初の一歩を描く物語である―――
要は、部活に入って友達と工作をして仲良くなるという感じのアニメです。
‘続く話’原曲について(長いです)
今回Bootlegを作ったのは、EDテーマです。
このアニメの音楽は全て天才、佐高陵平(a.k.a y0c1e)によるものです。
こちらを歌っている2人、せるふとぷりんはそれぞれ主人公と幼なじみです。プロフィールは公式のものをご覧下さい。
せるふ
(結愛 せるふ)
のほほんとした家庭に育ち、のんびりとした高校1年生。妄想癖があり、すぐ上の空になって、壁にぶつかったり道で転んだりして、いつも生傷が耐えない。シャツがはみ出てても、寝癖がすごくても、「ま、いっか!」と気にしないので周りをヤキモキさせることも多い。落書きが趣味。
ぷりん
(須理出 未来)
せるふの家のお隣さんで幼なじみの高校1年生。エリート校に通う成績優秀なしっかり者。何事にも一生懸命で向上心旺盛。小さい頃はせるふと仲良くしていたが最近はちょっとギクシャクしている。怒るとぷーっとほっぺたを膨らませる癖から『ぷりん』とあだ名がついた。
オタク(大きな主語)はアニメの中でこの2人の“関係性”に萌えてしまうわけなのですが、‘続く話’は、幼少期から共にいるこの2人の関係性がシンプルに綺麗に綴られたエモーショナルソングなのです。
この2人は幼なじみでずっと一緒だったけれど、高校は別々になってしまいます。せるふは潟々女子高校で、ぷりんは隣の湯々女子高校でそれぞれ自分のやりたいことに打ち込みます。
会える時間は減ったけれど、お互い相手のことを想っていて、けれどそれを改めて口にしたりはせず、離れても永久に相手の中に自分の存在があることをせるふは既にわかっており、ぷりんはこれから理解していくというプロセスが描かれています。
続く話はその2人の普段口にしない思慕がそれぞれ赤裸々に語られた歌だといえます。
特にぷりんはせるふのことを誰よりもわかっているのに、なかなか素直に想いを伝えられなかったり、せるふが自分の所属していないDIY部の中に居場所を見つけていく姿を見て、せるふとの距離感を意識したりと、繊細なキャラクターなのです。
楽曲の歌詞という枠組みの中で率直に表現される真っ直ぐな飾らない気持ちがこの曲の素晴らしさですね…。
Bメロの左右からくるかけあいパートがエモ(広義の)ですね。サビでお互い共通した想いが語られる前の高まりが最高です。
そしてサビ。これからの2人が物理的ではなく、心理的に隣に居続けることを表現した泣けすぎる歌詞…。
個人的に間奏の転調が一番叙情を感じる部分でした。ここで思い出回想ゾーンが来てなぜか情景が浮かんでしまうんですよね。それは決まった情景ではなく、リスナーそれぞれの内在化された情景であると思うんですけれども(?)。
僕が語るよりも、アニメを観て、曲を聴き、歌詞を読んでいたくのが良いのですがね…。さすればあなたも涙一筋、ツーーーと流すはずです。
Bootlegで意識したこと
やっと自分の編曲の話です。
原曲は結構シンプルなつくりになっていて、コード進行もそこまで複雑ではない印象でした(と言いつつあんまりしっかりコピーせずにパワーコードとかadd9とかで誤魔化した部分が多々ある)。
僕が叙情を感じたのはそうしたシンプルな部分でもあったので、あまりコード進行はいじらずに、原曲を尊重した編曲となっています。
明るくてエモーショナルで疾走感のある感じがマッチしたのは、おそらく原曲のスケールがC#メジャーなためです。
叙情系ハードコアの多くはドロップC#チューニングで演奏されており、僕は叙情系ハードコアを作る際にはそれを踏襲してドロップC#で作るようにしています。
すると、一番低い音を鳴らした時に一番落ち着くトニック(C#)が鳴り、明るいのにズンズン腹に来る感じになるわけです。
僕がこういうメジャー感があるのに、音としてはヘヴィなアレンジが大好きなのは、もしかしたらニューメタルの影響なのかなとも思います。
また、歌詞を踏まえたアレンジもしています。
かけあいパートではお互いに相手のことを語ります。そこでは、左(せるふ側)からは速いリフ、右(ぷりん側)からは鳴らしっぱなしのノイズが聴こえます。
ここはお互いが相手のことを表現しているシーンなので、せるふ側からぷりんがイメージされる性急なリフを、ぷりん側からセルフがイメージされるノイズを聴かせています。
また、1サビ後のAメロで、「早歩きの私とマイペースなきみ」のところで楽曲のBPMも対応させて変化させています。
個人的には、最後のサビの後にこのテンポチェンジが再度見られるのがアツいポイントです。ライブなら泣きモッシュ間違いなし。
リファレンスはこの辺りです。
終わりに
といった具合に、好きな曲のアレンジはあっという間に進むもので、合計20時間程でこちらが完成しました(ギターが下手すぎて何度も録りなおした)。
ギターの音作りとか技術とかはだいぶ荒いですが、それも味として、結構自分でも満足の行く感じになりました!(これこそがDIYの醍醐味でしょうか)
またアツくなれるアニメソングがあったらBootleg作りたいです。
とにかく皆様、今すぐDo It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ- を観て関係性に萌えましょう。