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中国が台湾を囲んで軍事演習、朝鮮半島も緊張。戦争の覚悟と備え

15日は公示日なので関連のネタにしようと思っていたのだが、困ったもんだ。
中国の軍事演習に加え、朝鮮半島も緊張のレベルが上がっている。
一瞬まさかと思ったが、中国の軍事演習は終わったようだ。朝鮮半島は緊張したままである。

中国が台湾を囲んで軍事演習をするのも4回目となり、珍しくなくなってしまった。
1回目は2022年8月のペロシ訪台のとき。
2回目は2023年4月、蔡英文総統とマッカーシー下院議長の会談のとき。
3回目は2024年5月、頼清徳総統の就任式のあと。
今回の4回目は頼清徳総統の発言に反応したと言われている。

台湾は中国ではない。どんな行動をしようと、誰と会おうと台湾の自由である。
台湾は未承認国家との位置づけであるが、事実上は独立国家である。
太平洋の島嶼国と中米のいくつかの国が国家承認している。
その他、アジア・ヨーロッパの一部とアフリカの大部分を除く多くの国とは外交関係を持っている。

台湾はもともと先住民族が住んでいた。
大航海時代にはスペインやオランダに占領された。
やがて鄭成功がオランダを追い出すが、清に敗れ、台湾は清に領有され、大陸からの移住者が増えた。

1871年、宮古島島民遭難事件が起こった。
宮古島の船が台湾近海で遭難し、台湾上陸後に山中をさまよい、54名が台湾原住民に殺害された。
清は台湾の統治に消極的だったと言われており、このとき清は日本の抗議に対し「原住民は化外の民(国家統治の及ばない者)」と返答した。

1895年、日清戦争の講和条約である下関条約により、台湾は日本領となった。
1945年、日本が大東亜戦争に敗れ、台湾には中華民国の軍が入った。
元からいた現地住民(本省人)と新たに来た国民党軍(外省人)との衝突が続き、戒厳令が敷かれた。戒厳令は1987年まで出されたままであった。
戒厳令解除後に混乱を経て民主化し、今に至る。

つまり台湾は中国(中華人民共和国)ではない。
清は満州族の王朝であり、現在の中国とはまったくの別物である。

清が倒れたあとの中国(シナ)は国民党と共産党が対立していた(国共内戦)。
(実際はもっとぐちゃぐちゃしているのだが、ここでは省く)

やがて日本と対立し、国共内戦を一時停戦し、日本と戦った。
日本との戦闘で特に国民党が消耗し、日本の敗戦後、国共内戦が再開され、共産党が勝った。
敗れた国民党は台湾に逃れ、共産党はこれを統一したいのだ。
中国共産党はこれを「分断」と言うが、もともと台湾は中国ではない。
主に原住民が住んでいたのだ。
そこに国民党(外省人)が入ってきて、共産党はそれを統一したがっている。
ゆえに中国の主張には正当性がない。
台湾は台湾であり、いまや独立した国家である。

多くの国が経済規模の大きい中国との関係上、台湾を国家承認していないが、事実上の独立国家と言える。

ただ、中国は台湾が正式に独立することを絶対に許さない。
台湾の統一を国是とし、国内外に大きく宣伝している。無理に「正式に」独立させれば武力攻撃をするだろう。

事実上、台湾は独立国家なのだが、中国はそれを認めるわけにいかないのだ。
中国が台湾を諦めることはない。
中国に正当性はなく、中国の高官は自覚しているはずだが、内外に宣伝してしまっている以上、台湾に固執せざるを得ないのだ。

軍事演習の話に戻す。

国連憲章2条の4
ーー
すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。
ーー

「慎まなければならない」と文言は弱めだが、明らかに「武力による威嚇」である。
武力行使が認められるのは自衛のみなので、理由なく武力行使をすれば中国が非難される。
(そのときは無理な理由を主張すると思うが)

台湾は応戦するだろう。
日本では先島諸島が戦域になると言われる。
日本も攻撃対象となる可能性がある。
ミサイル攻撃やドローン攻撃などあるかもしれない。
シェルターの整備はもちろん、有事を想定した軽い訓練ぐらいは必要だろう。

ミサイルが着弾したら「伏せろ」とされている。
破片が弾丸のように飛んでくるからだ。
窓から離れ、地震のときのように机の下にもぐっても良いだろう。

ウクライナで起きているような事態を想定しておく必要がある。
政府ではシミュレーションなどしており、有事を想定した備えを進めているが、一般人の大半は有事の想定までは至っていない。
外交安保への関心は高まったが、まだ十分でない。
攻撃を受けたら戦う以外にない。
「戦争はだめ!」なんてあっさり降伏すれば我々は敵の持ち物となり、人間として扱われない。
ウイグル・チベット・南モンゴルと同じようになるだろう。

長くなってしまった。次は朝鮮半島。
北朝鮮が「軍事境界線付近にいる部隊に完全射撃準備態勢を整えるよう命じた」とのこと。
理由は韓国がドローンを飛ばしたからだとか、ビラをまいたからだとか。
韓国と北朝鮮で応酬が続いているようだ。
朝鮮半島も忘れてはいけない。台湾有事と連動する可能性があり、朝鮮半島有事も日本に大きく影響がある。

中東やウクライナも戦闘が続いているが、世界の情勢は悪化している。
中東からは石油を買っており、こちらも無視できない。
アメリカのパワーが相対的に低下しており、紛争が起きやすくなっている。
台湾、朝鮮半島、尖閣やその他の島、北海道なども気にしておく必要がある。
日本が当事者となる戦争となっても不思議ではない。
過度に不安を煽りたくはないが、備えに加えて覚悟も必要である。
自分が生きているうちには何か大きなことがあると私は思っている。

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