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行きと帰りで見える違う世界

家から急いで5分ちょっとの保育園は、子どもにとっては楽しいお散歩道だ。

道路には、駐車スペースを表す数字が書いている。娘は4を抜いた1から6までの数字を、一つずつ指さしては「これはー?」「これはー?」と尋ねてくる。本当は読める数字もあると思うのだけど、私はそのたびに「いちだね」「それは、ロク」などと答える。

突然道端で立ち止まったかと思うと「まま、ぎゅーする」とハグを要求してくる。車や自転車が前後左右から来ていないことを確認して、もちろんぎゅーする。

加えて、よくしゃがむ。「とれちゃったー」と外れた靴のマジックテープを緩く貼り直す。「ありさんだ。ありさん、ばいばーい」と虫たちに声をかける。娘には、優しい時間が流れている。

本音としては早く帰って夕飯作りに取りかかりたいなと思うけど、娘の見ている世界を共有させてもらえるこの帰り道の時間は、急ぐにはあまりにも勿体ない。急いで帰るのはあきらめた。

意外と知らない花の名前、日がのびて青い空、気にも止めなかった砂利の音、蹴るたびに舞い散る砂埃。

娘との帰り道は、一人では見逃していたものに、たくさん気付かせてくれる。


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育児は、すごく学びが多い。少なくとも私は、ビジネスの比じゃないくらい学べることが毎日、毎時、毎秒たくさんある。

反面、目まぐるしくてどんどん忘れていくから、【#育児の学び】について日々twitterとnoteで記録していきます。

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秋元沙織
サポートは、私がこれからもおごり高ぶらず、普通の人の視点を持ち続けるための活動費に充てたいと考えています。