【全編無料】物書きたちのおうち時間 vol.2
すっかりステイホームが日常になった今日このごろ。
みなさんは何か楽しみは見つけていますか?
ドラマ脚本家やシナリオライター、コラムニストなど書くことを生業とするメンバーがそろう「文芸誌Sugomori」。
普段から自宅で仕事をすることが多いわけですが、おうち時間ではどんな楽しみ方をしているのでしょうか。
vol.1に引き続き、「#おうち時間を工夫で楽しく」をテーマとしたエッセイをお届けします。
【中馬さりの】のおうち時間を工夫で楽しく
今まで、家のものにお金をかけずに生きていました。
可愛い食器やアンティークな家具にきゅんとはするものの、将来に夢を見れば見るほど、今お金をかけるのは贅沢な気がしていたからです。
「どうせまた引っ越すのに大変じゃん」
「少ししたら好みが変わるかも」
「なくても生きていけるし」
とかなんとか、お金をかけない理由って探そうと思えばいくらでも見つかりますからね。
とはいえ、自粛期間は強制的に家にいる時間が長くなります。
24時間お家にいると、イスの座り心地の悪さや部屋の寒さに気づいて、ずっと考えて続けてしまうのです。
決定打はNetflixで見たクィア・アイ。
ファッションやインテリアなど、その道のプロのゲイ5人組が「自分を変えたい」という視聴者の大変身をサポートする番組です。
かなりの長寿番組なのですが、中でも印象的だったのが日本人ゲイの視聴者さんがターゲットの回。
そのターゲットが「今は家族や仕事のことがあるから我慢しているけれど、いつかは日本をでて恋人と海外で結婚する。だから今の自分には一生懸命になれず適当」と打ち明けたところ、
プロの方々が「今の自分を大事にしないのはおかしい。未来は今の延長線上にあるのに」とお返事されたんです。
もうね、うわあぁぁ~~痛いところ突かれたぁぁ~~って思いました。
それから、キャリーケースに入らないサイズの買い物もするようになりました。仕事用のデスクやイス、ソファーや花瓶、ティーセット……。
中でもよかったのはウォーターサーバー。
恥ずかしながら、今までは“水なんて日本なら水道をひねればでるじゃない!”と思っていたんです。でも、美味しい水は美味しいし、いつでも好きな時に白湯が飲めるってこんなに幸せなんですね。
ウォーターサーバーをきかっけに、自分が想像以上にお茶の時間が好きなんだって自覚もできました。
そういえば旅先でもお茶の時間をとっていたし(台湾は5分あるけばティースタンドがあるから大好き)、実家でも母が何の気なしに淹れてくれて嬉しかったけど、意識したことはなくって。
自分が好きなものに無自覚な場合もあるんだなってしみじみとしています。
ウィルスの蔓延は嬉しくないけれど、好みを自覚して思う存分やる期間って考えたらお家時間も悪くないですね!
【ふくだりょうこ】のおうち時間を工夫で楽しく
だいたい仕事と家事で1日が終わるのですが、そんな中で少しでも楽しみが増えるようにと仕事部屋にリラックススペースを作りました。
と言っても無印良品の通称・人をダメにするソファを置いただけ。
隣にも目の前にも本棚。なんだか隠れ家にいるような気分になるし、本に囲まれて好きなマンガや小説を読むのは至福のときです。
そこそこの高さがあるので、地震が起きたらダッシュで逃げ出さなければいけません。危ない。
リラックススペースを作ることがきっかけになって、一気に断捨離も進みました。長い時間いる場所を快適にしたいと思うのは当然のことですし、今の時代だからこそ、必要なものとそうじゃないものの見極めができるようになっている……のかも?
これを機に何か趣味でも見つけられたら……なんて企んでいましたが、しばらくは自分を労わることを大切と思います。
*****
何かを制限されると、意識していなくてもストレスは溜まってしまうもの。
できるだけ自分を労わりつつ、その中でまた新たなおうち時間での楽しみ方を見つけられると良いですね。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?