シナリオ 伊藤沙莉主演「離婚披露宴」(世にも奇妙な妄想物語)
はじめに
このシナリオは、「世にも奇妙な物語」の出演者や作品を勝手に妄想しよう!という企画動画から(ページ末尾にURLを記載)さらに妄想を膨らませ、こんなシナリオになるのではと作ったものです。
これが完成形というわけではなく、さらに空想を膨らませる糧にして頂ければ幸い。そして、もちろんこの作品は存在しませんのであしからず……少なくとも今のところは)。
シナリオ本編
◆シーン1:食卓のアップ(マンションの一室)
冷めた料理が並ぶダイニングテーブルがアップで写る(徐々にカメラが引いていく)。若夫婦の喧嘩の声が入る。
沙莉「何よ! 遅くなるなら、連絡してって、いつも言ってるでしょ」
夫「急な仕事だと、連絡しづらい日だってあるんだよ」
沙莉「もう何度目よ!」
◆シーン2:マンションの一室
喧嘩する若夫婦の姿
夫「こっちにはこっちの都合があるんだよ。それに、なんだよ、この味付け。おふくろの手料理のように、もっと薄味じゃないと俺はダメなんだよ」
沙莉「何よ。二言目には、お義母さん、お義母さんって! もう離婚よ、離婚!」
夫「ああ、勝手にしろ!」
夫、外したネクタイを投げつける。
沙莉「ああ、明日にも離婚よ!」
沙莉、茶碗をテーブルに投げつける
◆シーン3:
割れた茶碗のアップに、タイトル「離婚披露宴」
◆シーン4:翌日
役所から出る沙莉。手には離婚届。
独白ナレーション「こうして、私は離婚を決め、役所に書類を取りに行った」
注ぎこむ日光がまぶしく、目の上を手で覆いながら、空を仰ぐ。
沙莉「あーあ。式を挙げた時、こうなるって思いもしなかったな」
◆シーン5:式場の入口~中
独白ナレーション「自然と、私は思い出の場所へ向かっていた」
「結婚披露宴コンシェルジュ」と書かれた案内板の近くで、結婚プランナー(溌剌とした若い女性)がカップルに対し、「一生の思い出に残る披露宴プランを……」などと語る。
微笑みながらも、どこか寂しく眺める沙莉。
眺めた視線が、ふと止まる。
その先には「離婚●●(汚れていて読めない)」との案内板とドア。
沙莉「えっ、離婚? 式場なのに??」
◆シーン6:離婚相談室(の中)
ドアを開け、おそるおそる部屋の中に入る沙莉の姿。
◆シーン7:離婚相談室(正面カット)
沙莉の背中越しに、部屋の様子が映る。
中央に机があり、怪しげな男がニヤニヤとこちらを眺める。
(案1:先程の結婚プランナーとは対照的な、くたびれた中年男。
案2:バカリズム。奇妙な味わいから、これから出る変な案に違和感がない。
案3:要潤。生真面目な態度なので、変な案が出る違和感がある)
男「やぁ、いらっしゃい。どうぞ」(と着席を進める)
◆シーン8:離婚相談室(横から2人を写る)
椅子に座る沙莉と、男。
沙莉「えっと、ここって離婚相談なんですか……」
男(途中で遮るように)「お、離婚披露宴の相談ですね。かしこまりました」
沙莉「あのぅ……」
男(沙莉に構わず)「えーと、ご予算はいくらくらいをお考えですか?」
沙莉「あ、やっぱ費用ってかかるんですね。今後の生活もあるから、できるだけ切り詰めて……」
男「わかりました。じゃあ、こちらのシンプルプランをベースに、色々なオプションをつけていきましょう!」
◆シーン9:離婚披露宴の妄想
地味な白いドレス(ウエディングドレスをやや喚起)に身を包み、一人ひな壇に立つ沙莉。
絨毯やテーブルクロスなど、本来は赤や白であるべきものが、すべて黒い。
沙莉「オプション?」
◆シーン10:離婚相談室(現実世界に戻る。以下、相談室と妄想の繰り返し)
(先程の発言を受けて)
男「はい、オプションです。まず参列客は何人くらいを想定されていますか?」
沙莉「いえ、あの……2人のことなので。正直、夫の姑にもどう伝えようかと……」
男「なるほど。お姑さんが一人ですね」
◆シーン11:離婚披露宴の妄想
憎々しい表情の姑の顔のアップ。
その視線の先には、ひな壇に一人立つ沙莉。
式場の客席が映る(30人程度の席はあるが、姑しかいない)
◆シーン12:離婚相談室
男「では、お料理は和食のほうがよいですかね」
沙莉「ちょ、ちょっと待ってください! 離婚するのに料理を出すんですか?」
男「(何をおかしなことを聞くんだ、という表情で)
ええ。披露宴ですからね」
◆シーン13:離婚披露宴の妄想
黒いテーブルの上に置かれる、シーン1と同じ冷めた料理が写る。
男の声「といっても、予算を切り詰めるシンプルプランなので、普段のままにしていきましょう」
沙莉の声「はぁ」
(中略 その他の妄想シーン
・ゴンドラに乗るが、互いにそっぽを向いたまま登場。
・ロウソクの炎のアップ。カメラが引いていくと、八つ墓村のように沙莉がハチマキ姿にロウソクをさした姿だとわかる。
・披露宴で貰ったであろうテディベアを沙莉に投げつける姑。
・感謝の手紙のような、仰々しい手紙を取り出す沙莉。手紙がアップになるが、三行半で離婚をする旨しか書かれていない。 など)
◆シーン50:離婚相談室
男、ニコニコしながらプランを提示していく。
沙莉、立腹した表情で男をにらみつけ、遮る。
沙莉「さっきから一体なんなんですか! 別に離婚したことを隠そうとは思ってませんけど、そもそも離婚をパーティーとして披露する必要、ないでしょう!」
男「いやあ、よく言われるんですよ。披露といっても、お披露目の披露じゃなくて、疲れる方の疲労じゃないか、ってね。わはは(と笑いながら急に神妙な表情に)」
沙莉、ギャグを言う男をにらみつける。
沙莉「はい、わかりました。すみませんが、もう少々考えさせて頂きます!」
そう言いながら、手にしていた離婚届をビリビリと破り、テーブルになげつける。
沙莉「もう、何なのよ! 一体!」
ブツブツ言いながら、相談室を出ていく。
男、ため息をつきながら、破れた離婚届を眺める。
男「やれやれ。なんなんですかね。せっかく、一生の思い出に残る披露宴プランを提示してるのに、今回も成立せず、か。
……一体いつ、離婚披露宴のこけら落としができるんですかねぇ」
離婚届を片付けようとしている時に、ドアのノック音と「すみません」の声がかかる。
男、「はい、どうぞ」と言い、パッと明るい表情になる。
相談室に入ってくる人物。それは、なんと沙莉の夫。
ニコニコしながら、沙莉の夫と向き合う男。
画面の下に「世にも奇妙な妄想物語」のテロップが入る。
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元ネタ
Youtubeチャンネル「クイズ会議」
『世にも奇妙な ”妄想” 物語』 伊藤沙莉主演「離婚披露宴」
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