今年も #キクニの大回顧展国樹由香展 に行ってきた話
注:2024年10月の本題の話に入るまでが長いです。
はじめに
僕、マサルさんの構成要素として
・エロいことが好き
・ミステリーが好き
・パズルが好き
・ギャグやお笑いが好き
などがあります。
この趣味・傾向がすべて兼ね備えている人は、知人の中にもなかなかおりません(たとえば僕の周りのパズルが好きな人はエロいこと苦手な人が多い)。
が、尊敬する人の中で、これらを兼ね備えた人がいます。
それが、漫画家の喜国雅彦先生であります!
たぶん、初めて存在を意識したのは、鴻上尚史のエッセイ集『鴻上の知恵』の毎話の挿絵。1コマ漫画的な感じでしっかりオチていて、面白く読ませて頂きました。
(個人的なツボとして、TBSのクイズ番組『当たってくだけろ!』で、「大島渚」というジャンルを加賀まりこさんが選んだら、喜国先生たちの同名のバンドに関するクイズが出題された……というエピソードが「うんうん、その場面覚えてますよ!」と感じた思い出)
そして、映画化もされた『月光の囁き』!
僕は女優のつぐみさんの大ファンだったのは、この映画がきっかけかも。
いわゆるヌードシーンなどは皆無なのですが、フェティシズムと思春期の淡い男女の魅力を紡いだお話。
その後の人格形成(主にエロ方面)にも影響を与えた作品であります。
そしてそして、ミステリにも造詣深くいらっしゃってミステリ読みだとニヤニヤしてしまうパロディマンガを講談社のミステリ専門誌『メフィスト』などに描かれていたり、国樹由香先生との夫婦合作(色々と後述)ラブコメ漫画『この花はわたしです』もリアルタイムで読んだり、その他SNSで発信されているご様子に人柄の魅力を感じていたり……
と、雲の上の存在であった喜国先生ですが。
マサルさんの参加の歴史
ネットを彷徨ってたまたま、2018年に還暦記念の個展が開催されると知る。
わー、これは行ってみたい!
とTwitter(現:X)につぶやいたところ……
なんと直接のレス!
2019年
会場を吉祥寺に移して、原画展の開催。
ついに一緒に写真に写ることができ、喜んでおります。
この時は「鮭の産卵」な作品を購入。
2020年
コロナ禍での開催。
数コマじゃなくて、1話丸ごとの提供!?
というわけで、『日本一の男の魂』より「日本一の気そらし男」を購入。
2022年
タイトルは「MはミステリとメタルのM展」
メタルには詳しくないのと激しく金欠のため(主に後者)、今年は眺めるだけにしようかなーと思っていた中で、『メフィスト』掲載の原画や、綾辻行人センセの『暗黒館の殺人』の単行本表紙などの展示を見て、激しく心が動かされる……
作家先生のペットのワンちゃんを紹介する漫画の特別編で、講談社ノベルスのマスコットキャラの犬がテーマの回がありました。
こういうレアなものが大好きなので、当時のミステリー好きだった頃を思い出しつつ購入!
2023年
タイトルは「月光の囁き展」。
毎回翌年の展示会の告知もあるのですが、ついに……!という気持ち。
たださすがに人気作。おいそれと手が出るものは少ない。
と、そんな中、またちょっとレアな作品が……
『本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド』に掲載の、国樹先生の四コマエッセイ漫画で「国樹先生と喜国先生がパズルを解いている」姿が描かれている!
「どうしてこちらを?」「実はパズル作家なんですよー」の話から、喜国先生と国樹先生のパズルの楽しみ方のスタンスなどを伺い知り、最後には喜国先生がパズル雑誌『ニコリ』に掲載の(通好みの)パズルが好きという話にまで!(しかもおっしゃってることがとてもユーザフレンドリ視点で理にかなっていて、うんうんそうですよね!と納得することばかり)
これは、編集部にいる友人に知らせなきゃ!
2024年(の前段階)
6月。前述のパズル雑誌『ニコリ』(187号)を読んだら、「私、実は『パズル関係者』」コーナーが復活し、喜国先生のインタビューが掲載されていた……(衝撃)。
(その月末に同社の編集部&作家の懇親会があり、色々と事情を聞いたりした次第。その後、同社のサイトに編集部の裏話が掲載されたけど「先日会った、喜国先生の大ファンの某パズル作家さんに「喜国先生に取材したんだって?」とひどくうらやましがられた」ってのは多分オレ(笑)。
そしてそして、いよいよ10月
気合を入れて初日、というよりも、色々と予定を調整した結果、この日がベストだということもあり、本日(2024年10月17日。ちなみに喜国先生の誕生日でもあるらしい。おめでとうございます!)行ってきた次第!
2024年 キクニの大回顧展国樹由香展
12時の開場に対し、12時半の到着。
と、会場内は既に先生の前へサインやお話をするファンの方々の行列!
昨年は30分もいたのに時間が足りずに焦った経験があるので、今年はじっくりと拝見しようとする。
昨年は『月光の囁き』が大きな柱であったのに、今年は柱を置くのではなく、新旧の時代の幅を広げ、色々な作品を展示しているという印象でありました(持ち込みやデビューの頃の作品もあれば、学生時代のイラストまで!)
そして、行列が落ち着き、あらためてギャラリー内(40平米ほどのワンフロア)を。
入って右奥バラエティに色々あるエリアでは、霧舎巧の『新本格もどき』単行本のカラー原画も! しかも価格は応相談。
マジっすかっ!と喜国先生にお尋ねしたら……うーん、諭吉さんでは足りないかー(渋沢さんを連れてもまだ)。ここは泣く泣く断念。
入って正面にあるのは、国樹先生の『この花はわたしです。」のエリア。
(以前訪れた際もその話をするほど)本当好きな作品だったので、今回はあるということで期待……となんと全話揃ってる! うわー、これはどれも欲しくなる~
……と目に留まったのが、1話単位でまとまってるのが多い中、バラバラになっている原稿。
あっ! これ、国樹先生のピンチヒッターとして喜国先生が代打で描かれた回だ! しかも単行本には、国樹先生verが載って、巻末に喜国先生verが載っている話!
えっ、それが両方ともあるの! 見比べること、できるじゃん!!
これは文化的価値も高いし、クリエイターにとって大きな糧になるでしょう、と自分に言い聞かせて購入を決意。
国樹由香先生とのお話
お声かけしたら、サインも写真も何でもしますよぅとありがたいお言葉。
これまでの、講談社の犬や、クロスワードの御礼も伝えつつ、「この花」の話に。
筆圧の話や、ページ裏の右向き左向きの話など、プロの漫画家先生ならではの逸話を伺うことができて、感動。
それなのに「「この花」のヒロインって、意外とフルヌードは少ないですよね」と失礼な話をつい語りだすエロいよマサルさん。
「着エロが好きなんですよー」とのお話。
あ、それはわかるかも! たしかに下着姿のイラストは多く、キュートでかわいい。
「そして喜国先生は足フェチで……」
うんうん、わかりますわかりますと「月光の囁き」を思い出しながら。
そして、途中で我に返り「エッチな話をしてスミマセン!」と謝ったら、「ここに来る人、エッチな人ばかりですから」とフォロー頂きました。多謝!
喜国雅彦先生とのお話
そして、喜国先生にもサインとお写真をお願いする。
他の方々が、雑誌サンデーやデビュー作など漫画の話をされていた中で、やはりつい「ニコリ」の話を。
「そうそう。インタビューあったんですよ。
それも1人かなーと思ってたら、2人で……」
あ、あの人ですね。わかりますわかります、と納得。
そして、パズルのルールの話から、漫画『DEATH NOTE』の中盤をルール的な観点からの考察など、深いお話も伺えました。
「その他いろいろ」と最後に
一方、「その他いろいろ」と称された展示スペースで、異彩を放っていたのが
「グラビアン魂」の設定画、って『SPA!』ですか!!
こ、これって、撮影現場に行かれたんですか!?(いや、行ってないよ)とか、昔は掲載ページを綺麗にスクラップしていたのだけどこの頃はもうザザーッとしてたからこのカットのグラビアが行方不明で。。。といった話まで伺えたり。
いやー、エロくてよかった!
最後は、作品を持って頂きながらの3ショットを……というわがままなお願いにも快諾いただく
なんか結果的に、お財布から諭吉さんが2人半ほどいなくなった気がするけど……ま、いっか(というか1時間半近くいた。さすがに満喫しすぎましたわ(^^;))
そして、その足で小学生向けのパズル教室講師の仕事へ向かい、「購入した生原稿を万が一にも子供たちの目に触れないよう、しっかりとゾーニングした場所に隔離して一時だけ置いておく」ことを第一ミッションとして頑張った一日でありました。