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教育エビデンス:フォニックスの効果

英語のスペル(綴じ時)はローマ字読みとは異なるので覚えるのが難しいですよね。スペルだけを暗記したために発音が全然違っていたということが私は今だによくあります。今回は、「フォニックス」というスペリング(綴り字)と発音との間の規則性を明示し、正しい読み方を学ぶ学習法の効果について121個の論文を分析した論文をご紹介します。

キーテーマ

英語発音・フォニックス・実験 

結論

フォニックスとは、

  • スペリングと発音の関係についての生徒の知識と理解を深めるアプローチ

  • (例:スペリングと発音のパターンを学び、初めて見る新しい単語も正しく読めるよう練習する)目に関わらず、クラスを成績別に分ける。

フォニックスには大程度のポジティブな効果がある。

  • フォニックスは、全体的に(+5か月)プラスの影響を及ぼす。

  • 特に恵まれない背景を持つ子供にとって、早期の読解力の発達における重要な要素である。

留意点

  • フォニックスの指導は、子供たちが言葉で聞く音のパターンとこれらの言葉の書き方を結びつけるのを支援するために、明確かつ体系的である必要がある。

  • フォニックスの指導は、音素の認識と文字の音とパターン(書記素)の知識の点で、子供の現在のスキルレベルと一致している必要がある。

  • フォニックスは子供の読解力を向上させますが、必ずしも理解力を向上させるとは限らない。子供たちが理解、語彙の発達、綴りを含む読解のすべての面で進歩を遂げることに成功することが重要である。

実験デザイン

イギリスのEEFが成績別グループワークの効果に関する先行研究の121個の平均的な影響を分析した。
結果、大程度のポジティブな効果があった。
エビデンスレベル:複数の研究の平均

編集後記

主に英語圏で実施された実験ですが、英語を外国語として学ぶ方にも有効ではないでしょうか。私も英語を学びはじめた時にPhonicsを知りたかったです。

過去記事のまとめはこちら
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文責:識名 由佳 

EEF  (2021) Phonics. Retrieved Jun 20, 2022, from 
https://educationendowmentfoundation.org.uk/education-evidence/teaching-learning-toolkit/phonics


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