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自分で学ぶ人になるために大切な三つの要素②モチベーション
変化の激しい時代において自分で学び続ける「Learn how to learn(学び方の学び)」において重要な①学習方略②モチベーション③自信。今回は②モチベーションに関する国際比較について紹介します。
結論
モチベーションには内発的なものと外発的なものがある(参考:生徒のモチベーションについて考えるときに私たちが知っておくべきこと)
モチベーションが高い生徒ほど、「間違いがないか確認する」「多角的に物事を考える」などの学習方略に積極的に取り組む傾向が大きい。(生徒の社会経済地位の影響はコントロール済)
日本では外発的モチベーション(「学校は仕事にとって有益なことを教えてくれる」「数学で良い成績を収めたい」に同意した生徒の割合)はOECD加盟国平均よりも高い。内発的モチベーションに関しては日本のデータなし。
分析結果
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左(青)外発的モチベーション
学校は仕事にとって有益なことを教えてくれる
数学で良い成績を収めたい
右(緑)内発的モチベーション
チャレンジングな問題に取り組むのが好きだ
学校で新しいことを学ぶことが好きだ
ー間違いがないか気をつけて確認する
△宿題を提出する前にきちんと確認する
○数学でわからないことがある時は質問する
■多角的な角度から物事をみることができる
◆対立した意見がある場合、正しいのは一つだけだとは思わない
縦軸はオッズ(質問に対してYesと答えた生徒とNoと答えた生徒の比)
例えば一番左の列の△はオッズが2弱。つまり「学校は仕事にとって有益なことを教えてくれる」に対してYesと答えた生徒はNoと答えた生徒よりも2倍近く宿題を提出する前にきちんと確認する傾向があることを意味する
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日本では「学校は仕事にとって有益なことを教えてくれる」と答えた生徒は71.7%「数学で良い成績を収めたい」と答えた生徒は91.4%
分析手法
PISAに参加した15才の生徒に対するアンケートの国際比較(2022年のデータ)
留意点
相関関係を示す研究であり、因果関係を実証する研究ではありません。
編集後記
モチベーションが高いほど「わからないことはそのままにせず積極的に質問したり調べる」「テストの回答を見直す」「多角的な視野から物事を考える」などの行動をするというなんだか当たり前の結果です。ここから言えることは、生徒のモチベーションを高めることが重要なことはもちろんですが、生徒が自然とモチベーションを持てるような学習目標を見つけることかもしれませんね。学校の勉強だけが全てではないですから。
参考文献
The triangle of lifelong learning. (2024, November 13). OECD. https://www.oecd.org/en/publications/the-triangle-of-lifelong-learning_45ec682f-en.html
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文責
識名由佳