『海外で美容師をしたい。』と思っている方へ⭐️
25歳くらいから、
海外に『住みたい』とは思っていたのですが、
『美容師として』とは考えていなかった私。
ですが、いざとなると、
その『美容師』としての強みは生かしてなんぼだと思った次第です。
実はニューヨークに行く数年前に、
カナダのトロントにワーキングホリデーに行こうと思っていた私。
その時はとても仕事が充実していて、
バリバリ働く!という状況で。
1度、「トロントへ行く」決断はしましたが、
1ヶ月後に、辞めました😂
その後、数年間、また美容師として
東京でバリバリ働いていた訳ですが、
やはり再燃してくる『海外』熱。
そしてある日、
『やりきった!』
という感覚があったので、
もう行くしか無いと思っていました。
しかし、それは大きな決断。
国を変えるし、
お客様とも離れてしまう。
1人のお客様をつかむのが、日本でどれだけ大変か。
今までのキャリアを捨てるのか。
得るものと捨てるもの、どちらが大きいのか?
などなど、非常に悩んだのも確かです。
そのニューヨークに行くまでの決断と、
それに伴い捨てたもの、得たものを、
ここに綴っていきます。
①なぜニューヨークにしたのか?
これは意外にも消去法でした。
実はヨーロッパの方が大好きな私ですが、
海外で美容師として働く。
という事をイメージし、
且つ、英語圏であること。
を考えると、思い浮かんだのは、
・ニューヨーク
・ロサンゼルス
・ロンドン
・カナダ
・オーストラリア
・香港
他にも、今なら選択肢は多いかと思いますが、
単純にイメージできるのが、この6カ国でした。
・ロンドン
こちらが第一候補でした。
30手前まで、ワーホリの抽選に応募していましたが、尽く落選していた私。
ツテもなく、これはご縁が無いと、除外
・ロサンゼルス
友人も働いていた事もあり、候補には上がりましたが、
土地の雰囲気が、働くより、休暇なイメージが私には強く、除外。
・カナダ/オーストラリア
美容師としてのキャリアに今後役立つのか、
イメージが出来ず、ワーホリの年齢も適応外になっていたので、除外。
・香港
自分には心地の良い場所でしたが、移住してまでそこで働く強い理由は?
と問いかけ、まだ先でも良いかも。と除外。
・ニューヨーク
結局、ネームバリューも、過去数年間、休暇でNYを訪れていた事もあり、
イメージと、ツテ、経験としての価値を考え、決定。
多国籍という文化により、色んな人種の人への対応力が上がると考えた。
選ばなかった国が、ダメと言いたいわけではありません。
そこに縁があれば、その土地が好きであれば、どの国も魅力的で、
学ぶことは大いにあると思います。
②NY移住したメリット
・多国籍な髪質に対応できる様になった
言うまでもない、色んなお客様が来店される中で、
新しい髪質に挑戦し、知識が付きます。
日本にいたらなかなか経験できない方々を担当することで、
お客様への対応力は、確実に上がったと思います。
・英語に抵抗がなくなった
美容とは関係無いかも知れませんが笑。
ネイティブの様に話すことは無理ですが、
英語でのコミュニケーションに抵抗がなくなりました。
カウンセリングをする上で、やはり、英語は必須。
30歳を超えてからの語学習得は大変ですが、
プチ自信はついたと思います。
海外で働きたい方は、若くして行くことは
語学の面で本当に有利だなと思いました。
・経験値が爆上がりした
先ほどにも書いた通りですが笑。経験値が爆上がりです。
知らない国に、行くわけですから、もはや生まれたての赤ちゃん状態です。
全てが学び、全て吸収。大人になればなるほど、
「何かを新しく学ぶ」ということは少なくなってきますから、
思い切った経験をすることで、人間としての深みが出てくると思います。
美容師としての技術だけでなく、私はコロナに時期をNYで過ごしましたので、
世界の人種に対して起こる問題等を、目の当たりにしました。
そこから感じる「日本人」としての自分を、深く考える様になりました。
・世界を意識できる様になった
日本は島国で、どうしても意識が狭くなってしまう様に思います。
最近はSNSで簡単に世界と繋がれますが、
「日本でどうしよう」だけでなく、
「日本からどうしよう」
とFrom Japan to the world.の精神へと移行しました。
・色々な働き方やスタイルに柔軟になった
NYの美容師としての働き方は、個人の強さが大切だなと
とても感じました。サロンに頼るのではなく、個人として何ができるか。
且つ、本当に時間の使い方だ上手く、
休む時は休むの精神が、私には響きました。
どうしても「仕事仕事仕事」となってしまう私ですが、
NYへ行って、ライフバランスというものの大切さを学びました。
・日本の良さを再確認した
NY、アメリカにいると、やはり、お国柄か、「主張の強さ」を
感じます。エネルギーに満ちた場所ですから、
内向的な私は最初、エネルギーに完敗していました。
ですが、そんな人間を否定するより、
その内向的だけど、日本人としての真面目さや、気配り、
気づく力、空気を読む力、職人気質。
それは、紛れもなく、日本人として培ってきた武器だと、
ネガティブに考えていた部分が、自分の長所だと、心から感じました。
・人間関係の幅が広がった
同じサロン、同じ場所にいると、必然的に、同じ様な人々の集まりに
なってきます。それは悪いことでもなく、心地良ければ、良いと思うのですが、
考え方も、経験も、限られてきます。
小さな箱から飛び出すことで、色んな人々に会い、
人としての学びを感じられたと思います。
・日本の顧客様により良いスタイルが提案出来る自信がついた
様々な髪質に対応することで、
「じゃぁ、アジア人、日本人には何が合うんだろう?」
「私たちの髪質には何がベストなんだろう?」
など、個の素材力を考える様になり、日本の流行りに合わせたものではなく、
「その人に合うもの」を考える様になりました。
技術においても、感覚的な部分においても、人間力においても。
思い返せば、すごく貴重な3年半だったと思います。本当に。
③NY移住したデメリット
・ゼロスタートの大変さ
日本で頑張って、ある程度の安定を手に入れた状態から、
全てを日本に置いて、移住するわけですから、NYでは何も無い状態です。
お客様も、もちろんゼロ。
20代前半くらいであれば、まぁ頑張れるかなと思うのですが、
30歳を超えてのゼロスタートは、正直キツかったです笑
お給料も、初任給レベル。
集客も頑張らなくてはいけない、住むところもシェアハウス。
SNSを見れば、同年代の子たちはキラキラしてる、安定、結婚も。
「あー、私、なんて決断をしたんだろう。」
とかなり弱気になることもありました。
日本で培った、変なプライドなんて捨て切らなくてはいけません笑。
・日本帰国した際のマーケットに対する適応
NYは特に、単価も高く、お客様と美容師の立ち位置も同等ですから、
実際、日本よりは稼げると思います。
その甘い蜜(?)を知ってから、また、日本でゼロスタートをすると、
その単価や、接客において、再適応していかなくてはいけません。
その「ズレ」の様なものを、どう自分にアジャストしていくかは
中々大変な時もあります。
(実際、今この地点に私はいます)
高単価でいくのか、マジョリティーに合わせて、まずは数を求めるのか?
NYで少しついた自信と現実と向き合いながらの葛藤があります。
(決して「NYに行ってましたよ私!ウェイウェイ」美容師にはなりたく無い)
・一旦日本の顧客様を失うこと
「数ヶ月で戻ってくる」であれば、失客はしづらいとは思いますが、
1年以上戻らないとすると、お客様は、別の美容師さんを見つけます。
日本には沢山素敵な方々がいらっしゃいますからね。
この日本の競争マーケットにおいて、掴んだお客様を失うことは、
非常に苦しく、寂しいものでした。
・金銭面
VISAの取得、更新、行き来の航空券、NYの物価の高さ、
引越し関連の金銭面等、海外に行くと決めると、
色々と本当にお金がかかりました。
もちろん、収入は保証されている状態で行ったので、
すっからかんになることはありませんでしたが、
最初の数ヶ月は、貯蓄は減っていく一方でした。
デメリットは、現実的な部分なのかも知れません。
いわゆる「お金」に直に繋がる部分の不安感や怖さがあったということ。
しかし、まとめて見れば、圧倒的に、後悔はありません笑。
人生って一度きりで、時間も有限。
その中で、どれだけ、自分に時間を使えるかも、
どんどん限られてくると思うのです。
「やらないで後悔するより、やって後悔した方がいい。」
とは良く言ったものですが、本当にそう思います。
結果、後悔してません。
そう思う瞬間があっても、その先の自分次第で、
「後悔」は書き換えることさえ出来ます。
こんなことが書けるのも、
何より、その瞬間瞬間でサポートしてくださった上司や会社、
知人友人がいてくれたからこそなのですが。
(本当に感謝です。人に恵まれていたからできた(る)こと)
何か、「挑戦したい」とか、「変えたい」「海外に行きたい。」
と考えている美容師さん、それ意外の方でも、
有益な記事となっていたら、幸いです😄
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