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どんとこい ファスナーについて ト 修理の話

ファスナーって言ってみたり、チャックって言ってみたり、ジッパーって言ってみたり、他にも地方によって変わった呼び名もあったりしそうな・・
ビーっとやってビーっと開けたり閉めたりするパーツ。

革製品以外にも服や、日常のあらゆる身近な物に使われているファスナーという部品、手にしたことないって人?現代にはいないでしょう。

それだけ身近な物ですから、やはりファスナーそれ単体の種類もとんでもなく多い。もうほんとに多い、金属、樹脂、防水、それぞれのサイズ等々・・
有名なメーカーとしてはやはり日本のYKKでしょう。全ての面において余裕で世界一だと思ってます。
他には海外のハイブランド御用達どころでいうとririとかもありますね。

それぞれのメーカー内でもやはりランクというものがあったりと・・ファスナーという部品の中にもランクですよ?みなさん?
これはマニアックな話になりそうでしょ?笑

まぁそんなファスナーの話なんてしても・・ねぇ・・

一つ言えることとしては、材質、ランクによって壊れやすかったり等は確実にあります。
あとはそれだけ種類があるということは、やはり適材適所ということになるかと思います。

うん 全然面白くない話だ・・

ちょっと楽しい話としては、
日本でファスナーを初めてつくった人知ってます?

なんと尾道の人なんです。

尾道市内の向かいの島、向島の人みたいです。
僕も結局個人名までは分からないんですが、向島でファスナーを使うようなことといえば帆布関係の人なのかなーって思ってみたり・・漁に関係するのかなーなんて想像したり・・

尾道に住んでたり、ゆかりのある方、どうでしょうか?
少しファスナーのこと身近に感じません?

僕はこの事実を大阪での革修行中に知って、初め苦手だったファスナーをつくることを、絶対に上手くなろうと心に決めました。

それまでファスナーをつくる工程の前は、「うーん、嫌だなー」って思ってたのを「作れば作るほど、上手く、早く、絶対になるはずだ!」と切り替られたのです。めちゃポジティブですね、良いことだ。

SugiSに常時あるファスナーたち
もちろんここにないものでも対応可能です

新しくモノをつくるときのファスナーという以外にも、使われているモノのファスナーの不具合に関する修理依頼はとても多く、様々なファスナーと向き合う日々ですが・・
SugiSで作らせてもらったものじゃなくても 当然オッケー
革製品じゃなくても オッケー
なんでも オッケー 

どんとこい ファスナー修理 です。

そんなファスナー修理をさせていただいた際の一つの話、よければ見てやってください。


ファスナーの不具合でお持ちいただいたお財布(SugiSで作らさせてもらったものではない)

やはりまずは現物を見させてもらわないとはじまらない

壊れたのはどこだ?
近づいてみた

なんだか 生地がモフモフしている

なんだか 嫌な予感がする
パックリ

ありゃま こりゃ使えない です
ここの生地と金属部(ムシといいます)が取れてしまった場合は
修復は不可能となりますので新しいファスナーに交換となります

どうやっても直せません
革はね、まだまだイケル
むしろ良い感じに経年変化していて、まだまだ使っていきたい財布となっている


完全なる脇道外れ話ですが、
この前「革製品の良いところ」みたいな話をnoteで書いてる記事をたまたま見て
そこに経年劣化って書いていてオイッとなりました。
一文字違えば、全く違う意味になる・・
日本語の奥深さと発信することの責任を感じました。


舗装された道路に戻りましょう

ファスナーのよくある壊れ方の例としまして

こんな風に閉めたのに閉まってない・・という具合だったり
閉めたのに途中のある部分が開く・・なんてことも
そんな症状の時の多くはスライダー(ファスナーの引き手金具)が
開いてしまって噛み合わせが悪くなるという場合が多いです
分かりにくいですが、黒い丸のところです
ペンチやなんかで閉めてやって直ったら儲けものですが、一時しのぎに過ぎない時も・・
やはりここのパーツの交換が最善策ではあります。

まぁファスナー丸ごと交換よりは遥かに安価でできますので交換しましょう、
その物の使い勝手も遥かに違ってきますしね。

そうしてこうして修理完了

新しいのに ドン と交換

ファスナー修理だけで、はいokとは当然いきません、
全体をしっかり見て糸のほつれや、補強した方がよさそうなところを補強する
まぁSugiSなりのサービス的なことですね。
これでまだまだ使っていけます

合わせて
革の表も裏もケアをしてより良い状態にもっていく
引き手の革は元々ついていたモノをそのまま再利用
これでファスナーだけがピカピカで、そこだけ浮くということも少なくなり
全体的に馴染みよく収まる

これで一安心、修理完了です。

日本で初めてファスナーを作ったのは尾道の向島の人

僕は尾道生まれ尾道育ちのファスナーに頼りながらモノをつくる人

勝手な親近感でファスナーについても、どんとこいと尾道で待っています。

超常現象は・・お断りです。笑

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