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【ドレミコード】先攻の展開② - 覇王眷竜ダークヴルム
【ペンデュラム召喚】を昔から支え続けている(らしい)Pモンスター《覇王眷竜ダークヴルム》。最近では関連カードにも新規が増え、展開のバリエーションがより多彩になった。【ドレミコード】では、デッキ名に「覇王」の名が無くとも入ってるほどに採用率は高い。【覇王ドレミコード】で使う《覇王龍の魂》との相性がピンポイントに良いのもあり、ドレミコードの必修科目と言っていいかもしれない。
今回はダークヴルムに触れつつ、覇王門を絡めることで可能な展開例も扱う。綺麗に展開できれば、前回より万能無効が増えて強固な盤面となる。
※2024/10/6 展開ルートを修正。
効果の確認
【ドレミコード】でほぼ使わない部分は省略する。
《覇王眷竜ダークヴルム》
闇属性 レベル4
攻撃力 1800 守備力 1200
ドラゴン族 / ペンデュラム / 効果
カードテキスト
このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。デッキから「覇王門」Pモンスター1体を手札に加える。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。
まず効果②、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に、墓地の自身を特殊召喚できる。先攻1Tの最初なら自分フィールドは空いているはずなので、あとはこのカードを墓地に送ればよい。デッキから墓地に送るには《おろかな埋葬》1枚のほか、ドラゴン族なので《竜の霊廟》が3枚まで使える。当然ながら召喚権は使わないので、例えば手札から《ドドレミコード・キューティア》を召喚すれば、前回の展開がほぼそのまま行える。手札誘発だらけでも追加で1枚召喚できれば《軌跡の魔術師》L召喚、ダークヴルムP召喚からの《グランドレミコード・クーリア》ぐらいは出せる(上スケールに《レドレミコード・ドリーミア》)。
効果①は「覇王門」Pモンスターのサーチで、《覇王門の魔術師》か《覇王門零》のほぼ2択となる。いずれもレベル7の最上級モンスターなので召喚は難しいが、このデッキではP召喚でレベル2~7を容易に特殊召喚できるので、単に素材要員として使える。《覇王門の魔術師》に至っては効果も強い。《覇王門零》もPスケール0という貴重な強みがあり、《ドドレミコード・キューティア》のP召喚に使える。
《覇王門の魔術師》
光属性 レベル7
攻撃力 2500 守備力 2000
魔法使い族 / ペンデュラム / 効果
Pスケール 1
ペンデュラム効果
このカード名の②のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの「覇王龍ズァーク」は相手の効果では除外できない。
②:自分メインフェイズに発動できる。このカードを破壊し、手札・デッキから「覇王門の魔術師」以外の「覇王門」Pモンスター1体を自分のPゾーンに置く。
カードテキスト
このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のPゾーンに「覇王門の魔術師」以外の「覇王門」カードが存在する場合に発動できる。手札・EXデッキから「ペンデュラム・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターの内1体を墓地へ送り、このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。魔法使い族モンスターを除く、「覇王龍ズァーク」のカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
《覇王門零》
闇属性 レベル7
攻撃力 0 守備力 0
悪魔族 / ペンデュラム / 効果
Pスケール 0
サーチ先の覇王門を使った展開
墓地を経由させ、単に召喚権を使わないPモンスターとしてエレクトラムのL素材にできるだけでも有用ではある。が、ダークヴルムがついでにサーチしてくるレベル7の覇王門を利用することで、より強固な盤面を築くことができる。Pモンスターで7と言えば、オッドアイズが該当する。今回の展開では、EXデッキのオッドアイズから《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》と《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》をお借りしましょう。ついでに《覇王門の魔術師》の効果もご確認願いたい。
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展開:《覇王眷竜ダークヴルム》 + 《覇王門の魔術師》
※2024/10/6 展開ルートを修正。最終形は変わらないが、覇王門関連のデッキ必須枚数が減るはず。これに伴い、スクリーンショットが途中から別撮りのものになっています。
1.《覇王眷竜ダークヴルム》を召喚し①を発動。デッキから2枚目の《覇王門零》を手札に加える。
2.《覇王門零》をペンデュラムゾーンに発動。
3.手札の覇王門の魔術師①を発動。EXデッキから対応するモンスター1枚を墓地に送り、自身を特殊召喚する。
4.特殊召喚成功時、覇王門の魔術師②を発動。デッキから《覇王眷竜ライトヴルム》を手札に加える。
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手順3、Pゾーンに覇王門零があることを条件に、自身を特殊召喚できる。ダークヴルムに召喚権を使うパターンでも、この効果でエレクトラムの素材を確保でき得るので、頭の片隅に入れておきたい。なおコストにEXデッキの特定のモンスターが必要となるので、忘れずに入れておくこと。
手順4は【覇王ドレミコード】でお馴染みの《覇王龍の魂》をサーチ出来る効果だが、同じ効果でPスケール8の《覇王眷竜ライトヴルム》もサーチできる。もちろん名称ターン1なので魂サーチには使えなくなるが、展開ルートの選択肢の1つではある。
5.《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》をL召喚。①で《アストログラフ・マジシャン》をEXデッキに加える。
6.エレクトラム②を発動。Pゾーンの覇王門零を破壊し、アストログラフを手札に加える。
7.エレクトラム③とアストログラフ①のチェーンブロック。アストログラフ特殊召喚、覇王門零のサーチ、1枚ドロー。
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8.《軌跡の魔術師》をL召喚。①で《ドドレミコード・クーリア》をデッキから手札に加える。
9.ペンデュラム召喚。EXデッキから覇王門の魔術師と覇王門零、手札から覇王門零を出す。
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10.《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》をX召喚。
11.軌跡とPモンスター1体で《賜炎の咎姫》L召喚。
12.咎姫②を発動。墓地のエレクトラムを特殊召喚。
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咎姫L召喚より先に《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》のX召喚をしないといけないので注意。
13.アブソリュートと咎姫で《ピットナイト・アーリィ》L召喚。このとき墓地に送られたアブソリュートの②を発動し、《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》を特殊召喚。
14. エレクトラム②を、アーリィを対象として発動。手札にアストログラフ。
15. アストログラフ①で特殊召喚(サーチは無いはず)。
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最終盤面に出すのは融合モンスター《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》だが、融合召喚ではなく、ランク7のエクシーズモンスター《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》の効果で特殊召喚出来る。
16.エレクトラムとアストログラフで《グランドレミコード・クーリア》をL召喚。
17. エンドフェイズへ。
18. エンドフェイズ時、墓地のアーリィの②を発動。Lクーリアの左下のメインモンスターゾーンに特殊召喚する。
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こうして、Lクーリア+アーリィのフィールドを作りつつ、万能無効持ちのボルテックスをお借りすることができました。
②:このカード以外のモンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。自分のEXデッキ(表側)からPモンスター1体をデッキに戻し、その発動を無効にし破壊する。
注意点
今回の展開ルートでは、《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》は正規の融合召喚をしていないので、《世海龍ジーランティス》の除外に巻き込むと帰還できない。3ターン目以降のトドメの際は留意したい。
またボルテックス自身の注意点として、万能無効が打てるのは「モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時」である。一部条件下では、魔法・罠カードの効果発動を止めることができないので注意したい。具体的には、既にフィールドに表側表示で存在するフィールド魔法の効果発動、墓地で発動する罠カードの効果などが該当する。逆にLクーリアなら止められるので、相手によっては2つの「万能無効」の打ち分けが必要となる。
ついでに、ボルテックスの効果①は時の任意効果。前段のアブソリュート②と同じタイミングで何かが発動し得る場合、チェーン順に気をつけないと発動できない。
①:このカードが特殊召喚した時、相手フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に戻す。
以上、《覇王眷竜ダークヴルム》と関連カードを用いた展開例でした。他の展開パターンやら、他の展開ギミック候補やらの話は尽きないですが、次の記事で一旦デッキレシピ例の話をしてから、その続きをしようと思います。一度、自分のデッキの見直しをしたいところでもあるし。
今回紹介した主なカード
《覇王眷竜ダークヴルム》
《覇王眷竜ライトヴルム》
《覇王門の魔術師》
《覇王門零》
《おろかな埋葬》
《竜の霊廟》
《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》
《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》
マスターデュエルでは《竜の霊廟》が【ドラゴンメイド】のストラクに入っているので、そちらを組むついでに手に入る。《覇王門の魔術師》はURだが、ランク7を立てる分には《覇王門零》だけで足りるので、CPが足りない場合はSRのライトヴルムと共に不採用というのも手。
そもそも、今回のギミックをがっつり入れるとメインデッキが結構膨れる。場合によっては採用枚数を絞るなり、40枚構築を諦めて他の初動ギミックを足すなりしたい。
今更な話ではあるが…
ドレミコード中心のデッキは現役で使い続けている決闘者もそれなりに多い。そしてnoteやYouTube、XをはじめとしたSNSなど、様々な媒体で先行研究はある。情報の新しさには気をつけてほしいが(咎姫すら居ない頃の展開ルートもあるので)、時間が許せば色々探して見ると良いだろう。
というのも、ドレミコード以外のモンスターの候補が多く、自由度が高い。ゆえに、構築内容が人によって結構変わるし、同じ人でも結構入れ替えたりする。初動用のPモンスターにしても、『展開力が特に高い』『単体で戦闘や妨害ができる』『優秀な魔法・罠を持つ』『メインデッキの枠を圧迫しない』『モンスターのレベルが揃う(X召喚・P召喚しやすい)』『Pチューナーモンスターが出る』『Pゾーン要員としても優秀』『安い』などなど、採用候補ごとに強みが全然違う。また《軌跡の魔術師》のおかげで、サーチしてPゾーンに使う1枚採用のPモンスター、というのもある。気になったものがあれば真似して取り入れてみると、新たな気づきを得られるかもしれない。