【ドレミコード】を使い始める
前回の記事の展開ルートを手直ししました。最終盤面は変わりませんが、デッキに必要なカード枚数などが変わります。
今回はギミック少なめの【ドレミコード】のレシピについて。説明してないことは山ほどあるけど、ドレミコードやら【ペンデュラム召喚】やら触ったことがない人は、とりあえず回してる中で気付くこともあるはず。
なおレギュレーションの2024年10月現在マスターデュエルのもの。閲覧時期やOCG,TCGは適宜入れ替えていただきたい。
レシピ
ドレミコード入門デッキとして、メインのドレミコードPモンスター8体全員と、前回紹介した《覇王眷竜ダークヴルム》関連で素直に組んだものがこれ。メインデッキが50枚ぐらいまで膨れることも珍しくないのだが、どうしても40枚に収めたい人は入れ替え候補を参考に削ると良い。
ドレミコードはペンデュラム効果はシンプルだが、モンスター効果の方が複雑で覚えるのが大変ではあるので、実際に使いながら覚えたい。ピンポイントすぎて出番が少ない効果もあるのだが。
メインデッキ入れ替え候補
IN [SR]亡龍の戦慄-デストルドー
墓地から特殊召喚しやすいドラゴン族のチューナー。《おろかな埋葬》《竜の霊廟》を共有でき、特殊召喚時に対象に取れるので《覇王眷竜ダークヴルム》とは構築上の相性が良い。採用するシンクロモンスターはレベル7の他、非チューナー側に《アストログラフ・マジシャン》等を充てるとレベル10も出しやすい。ライフコストが重めなので注意。
IN ペンデュラムモンスターを特殊召喚するギミック
先攻の理想形としては、P召喚をする前に《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》や《軌跡の魔術師》をL召喚したいので、そのL素材として特殊召喚しやすいPモンスターは大体候補となる。追々、別記事で紹介するつもりではあるが、比較的使いやすいものを書き並べておく。マスターデュエルでのレアリティは、Rまでで済むものからURばかりのものまで様々。
OUT ドレミコードPモンスター(ミ 〜 シ)
コンセプト的には「ドレミファソラシド」で全員入れたいところではあるが、どうしても出番の少ないモンスターは出てきてしまうので、他のモンスターの採用状況に合わせて一部を不採用にする構築は多い。特に《ソドレミコード・グレーシア》不採用の場合は魔法罠サーチがなくなるので、初動用の《ドレミコード・エレガンス》以外のドレミコード魔法罠も抜けていく。
OUT [UR]ドドレミコード・クーリア、[UR]ドレミコード・エレガンス
CP節約のために採用枚数を減らす候補。重ね引きが嬉しくないカード故に、最近ではマスター帯でも採用枚数を減らすケースがあるので、最初から2枚採用で慣れるのも手か。
OUT [UR]覇王門の魔術師、[SR]覇王眷竜ライトヴルム
召喚権を使わずにPモンスター《覇王眷竜ダークヴルム》1体を出しつつ《覇王門零》をサーチするだけでも十分に有用ではある。抜く場合は、《覇王門の魔術師》効果①のコスト用にEXデッキへ入れてる《ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》も抜ける。
OUT [UR]宣告者の神巫、トリアス・ヒエラルキア
他のデッキでも汎用性が高いのだが、それでも作りたくない場合。初動で効果を通せるとキューティアでのサーチまで繋がるのでリターンが大きいのだが、逆に《無限泡影》等を使われると場に残るのが非ペンデュラムモンスターとなり、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》のL素材にできない欠点があるので、レアリティ関係なく不採用にするケースもある。
EXデッキ入れ替え候補
レシピでは自由枠にリーサル要員を多めに入れてあるが、無理に全部組みこまなくても良いので、環境に合わせたり派生デッキに組み替えたりする過程で入れ替えるといい。
IN [SR]No.41 泥睡魔獣バグースカ
先攻で立てるランク4エクシーズモンスターの候補。サンプルレシピでは覇王眷竜をX素材に出せる。なおバクースカ適用下でも《グランドレミコード・クーリア》のリンク先ならば《ドドレミコード・クーリア》の効果は使える。実際そういう場面は少ないだろうが、バグースカが効かないリンクモンスターをPクーリアで破壊する機会はあるかも。
IN [UR]フルール・ド・バロネス
汎用シンクロレベル10。チューナーは余った《灰流うらら》を一緒にP召喚するか、メイン入れ替え候補の《亡龍の戦慄-デストルドー》で供給する。先攻1ターン目で立てるのも良いが、2ターン目以降に効果破壊込みでリーサルの補助にする機会のが多い気がする。
IN [UR]I:Pマスカレーナ、[UR]S:Pリトルナイト
【ドレミコード】の妨害や除去は効果破壊が多いが、最近の【炎王】【ユベル】等にはあまり有効ではないので、除外での妨害要員として《ピットナイト・アーリィ》の代わりに使うケースも多い。《グランドレミコード・クーリア》の効果で特殊召喚されたドレミコードPモンスターでL素材も足りる。
IN [UR]グランドレミコード・ミューゼシア
Pモンスターをサポートするリンク2モンスター…なのだが、競合が強すぎて【ドレミコード】にもあまり入らない悲しき女神。《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》が制限カードなので、一時期は2枚目以降のPサポートリンク2としての起用も考えられたりしたのだが、《軌跡の魔術師》の登場でその座も奪われ、OCGで見ることはほぼ無くなった。ドレミコードの設定上は大事な存在なので、コンセプトを重視したい場合は仲間に加えてあげよう。
OUT [UR]ヴァレルソード・ドラゴン
リーサル要員。《軌跡の魔術師》等で相手のモンスターを除去しきれた場合に、《アストログラフ・マジシャン》と一緒に8500ダメージを叩き出すことが多い。メイン入れ替えで大型のPモンスターが増える場合、P召喚してそのまま総攻撃でも8000に届くケースがあるのは覚えておきたい。
OUT [UR]アクセスコード・トーカー、[UR]奇跡の魔導剣士
リーサル要員。《アクセスコード・トーカー》の破壊効果は炎闇と、《奇跡の魔導剣士》の光で3属性分になることが多い。ATKは大抵5300になるが、《アストログラフ・マジシャン》のATK2500と合わせるだけでは7800で微妙に足りないので注意。《グランドレミコード・クーリア》がATK2700以上なので、余裕がある時は一緒に並べると、1妨害ケアしつつリーサルできる。
OUT [UR]世海龍ジーランティス、[UR]スプライト・エルフ、[SR]揚陸群艦アンブロエール
リーサル要員。いわゆる「咎姫ジーランティス」の展開と、その補助に使う《スプライト・エルフ》の組み合わせ。OCGだとエルフが禁止なのでマスターデュエルのみで使える。リーサル要員としては後攻での出番が多いが、先攻で《揚陸群艦アンブロエール》を墓地に送り、《賜炎の咎姫》で《ピットナイト・アーリィ》を破壊した際についでに反応する妨害として使うこともできる。EXの枠を食うのが悩みどころ。
展開例の補足
こちらの記事でシンプルな例として紹介した展開だが、もっとシンプルな派生がある。こちらの方が都合が良いこともあるので、構築などに応じて選んでいただきたい。
10. 軌跡とドリーミアで《賜炎の咎姫》をL召喚。
11. 咎姫②を発動。墓地からエレクトラムを特殊召喚する。
12. 咎姫とアストログラフで《揚陸群艦アンブロエール》をL召喚。
12. 咎姫とアストログラフで《ピットナイト・アーリィ》をL召喚。
13. エレクトラム②を、アーリィを対象として発動。手札にアストログラフ。
14. アストログラフ①。特殊召喚し、3枚目のPクーリアを手札に。
15. エレクトラムとアストログラフで《グランドレミコード・クーリア》をL召喚。
16. エンドフェイズへ。
17. エンドフェイズ時、墓地のアーリィの②を発動。Lクーリアの左下のメインモンスターゾーンに特殊召喚する。
アンブロエール、ジーランティスを出さずにいきなりアーリィを出す展開。おおよそ、元記事の手順12~16をすっ飛ばす形となる。アンブロエールを出さないので、当然ながら墓地にアンブロエールが落ちない。それでも場にクーリアとアーリィはいるし、咎姫は墓地に落ちる。
こちらを採用するメリットとして、アンブロエールとジーランティスを出す必要がなくなるので、その2枚の採用が必須ではなくなる。【ドレミコード】ならまだEXの枠は余裕がある方だが、例えば【覇王ドレミコード】だとEX枠が追加で2~3枚必要なので、そちらに充てることができる。
加えて、Pゾーンのカードを破壊する手順が1つ減る。元の展開ルートでは《アストログラフ・マジシャン》の効果で同名カードをサーチしてリカバリしているのだが、それ故にピン挿しのカードをPゾーンに使うとサーチできない分のデメリットが生じる。逆に今回の展開ルートならばその心配はない。これで何が変わるかというと、《軌跡の魔術師》でサーチしてPゾーンに発動していた《ドドレミコード・キューティア》を、別のピン挿しのPモンスターに変えられる。とはいえPスケール8の選択肢は多くないのだが、例えば《EM稀代の決闘者》や《EMオッドアイズ・バレット》なら戦闘補助ができ、《禁じられた一滴》などを使われても凌げるケースが出てくる。ただしPゾーンのカードを変えると罠カードの《ドレミコード・ムジカ》の破壊効果が使えなくなるので、慣れないうちは注意。
ドレミコードで何を為すか
今回のデッキレシピと既出の記事を見て回していただければ、とりあえず【ドレミコード】の基本は分かっていただけるかと思う。2ターン目以降にリーサルを狙う動きはアドリブが大いに絡むが、少なくとも《ヴァレルソード・ドラゴン》や《アクセスコード・トーカー》の使い方は他のデッキと大差なく、これらの運用はすぐ慣れるだろう。
問題は【ドレミコード】の基本に慣れたあと、どのようにカスタマイズするかである。少なくともRank DuelマスターランクやOCG各種大会を見据える場合、現状のドレミコード単体では環境上位と戦えるほどのポテンシャルは無く、ドレミコード以外のテーマの借りざるを得ない。
ドレミコード本体は《グランドレミコード・クーリア》のL召喚と、対応するPモンスターカードをPゾーンに置いておくことで妨害となるが、L素材の指定に「ドレミコード」名称指定はないし、展開途中で使う《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》や《軌跡の魔術師》も名称指定はない。ゆえにPモンスターの採用は自由度が高く、だからこそ頭を抱える要因となり得る。当然、妨害がクーリアだけでは心許ないので他にも用意することになるが、『アーリィ+墓地咎姫』以外の選択肢は沢山あり、それを用意するPモンスター等の取捨選択も必要となる。その結果として【ペンデュラム召喚GS】と言えてしまうほどに多様なPモンスターが入ったりもするし、きっちりメタゲームをしようものなら毎月激しいIN/OUTが発生しうる。
コンセプト重視なら「ドレミコード」カードを全種類入れた上で召喚口上まで考えてみてもいいし、音楽モチーフ繋がりで音響戦士とセッションさせるのもできる。カジュアル向けに再現性度外視でロマン砲を仕込むというのなら、それはそれで《L・G・D》や《風林火山》、《トーテム・ファイブ》、今回採用してない《ドレミコード・スケール》と選択肢は多い(【覇王ドレミコード】もある種のロマン砲か)。
構築のアイデアは今後も書こうとしてる自分の記事なり、すでに出ている先駆者たちのデッキレシピ等なりで拾ってみればいいが、最終的に自身がどのようなデッキに仕上げて回すのか、是非とも試行錯誤してみてほしい。一筋縄ではいかないだろうが、構築を考える楽しみもまた一考である。
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