【ドレミコード】先攻の展開①
最近は【マジェスペクタードレミコード】・【超重ドレミコード】・【幻奏覇王ドレミコード】等々、色んなPモンスター新規と手を組んだ構築が主流である。が、ドレミコードに興味を持ったばかりの初学者が、いきなり2テーマ分の効果を織り交ぜた展開を見ても宇宙猫になりかねないので、【ドレミコード】で行う比較的シンプルな先攻の動きを記す。
必要な手札と最終盤面
展開に必要なカードは以下のA群とB群から1枚ずつ、計2枚。なお次以降の記事で触れる予定だが、Pモンスター2体を並べることが展開の第一目標なので、その手段が他にあれば同じ盤面を作れる手札パターンは増える。
最終盤面は以下のようになる。モンスターゾーンはスッキリしているが、墓地やペンデュラムゾーンのモンスターカードも妨害に使うので、見た目よりは妨害数が多い。が、どれもクセが強いので注意したい。
《グランドレミコード・クーリア》③ 効果発動にチェーン発動。Pゾーンの《ドドレミコード・クーリア》をリンク先に特殊召喚し、発動無効。
《ドドレミコード・クーリア》③ ATK2400以下のモンスターがフィールドで効果を発動した時に発動。そのモンスターを破壊できる。
《ピットナイト・アーリィ》① リンク先のモンスターが効果を発動した時、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動。ATKを0に、効果を無効化する。
《賜炎の咎姫》(墓地)③ 相手フィールドにモンスターが特殊召喚された場合、自分フィールドの《ピットナイト・アーリィ》と相手フィールドのモンスター1体を対象として発動。それらを破壊し、自身を特殊召喚。
《揚陸群艦アンブロエール》(墓地) ③ L3以下のモンスターが破壊された場合に発動、フィールドのカード1枚を破壊。
LクーリアはPクーリアを自身のリンク先に特殊召喚できないと発動無効ができない。例えば《昇霊術師 ジョウゲン》は特殊召喚を封じつつ全体除去を打ってくるので、発動無効できずに除去されてしまう(1敗)。また《幽鬼うさぎ》のチェーンで破壊されると「このカードのリンク先」が無くなってPクーリアを特殊召喚できず、発動無効もできなくなってしまう(3敗)。
アーリィはリンク先モンスターの効果発動に直接チェーンして発動する効果である。大抵はLクーリアの効果で特殊召喚されたPクーリアにチェーンしてようやく発動できるものである。またATK1500と控えめなので、先に戦闘破壊される可能性は否めない。
最も気をつけたいのが咎姫。まずアーリィを破壊せざるを得ないので、先にアーリィがいなくなると発動ができない。咎姫発動以降は当然、場にいないアーリィの無効化効果は使えない。加えて、場にいると自身のPクーリアの特殊召喚を阻害するので、Lクーリアの効果も使えなくなる。
このように多少の使いにくさは否めないが、実戦ではここに《無限泡影》や《灰流うらら》が増えたりするし、この妨害数で相手に負担がかかるのは間違いない。また最初の2枚だけでできるのが上記の盤面だが、今回の展開ではペンデュラム召喚時、モンスターゾーンは手札から追加で出せる空きがあるので、上振れとして妨害を追加するだけの余力はある。
展開:《ドドレミコード・キューティア》+《ドドレミコード・クーリア》
展開ルート全文
解説
1. 《ドドレミコード・キューティア》を召喚。①を発動し、デッキから《レドレミコード・ドリーミア》を手札に加える。
2. 《ドドレミコード・クーリア》をペンデュラムゾーンに発動。
3. 手札のドリーミアの①を発動し、特殊召喚する。
4. キューティアとドリーミアで《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》をリンク召喚。①を発動し、デッキから《アストログラフ・マジシャン》をEXデッキに表側で加える。
ペンデュラム召喚系のデッキの多くがお世話になる《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》と《アストログラフ・マジシャン》。この2体と、PゾーンのPモンスターカードを用意するのが第一目標となる。エレクトラムのL素材はPモンスター2体であり、この2体をドレミコードPモンスターで揃えているのが手順1~3である。
5. エレクトラム②を、PゾーンのPクーリアを対象として発動。Pクーリアを破壊し、その後、EXデッキからアストログラフを手札に加える。
6. チェーン1にエレクトラム③(強制効果)、チェーン2に手札のアストログラフ①を発動。チェーン2の効果処理でアストログラフを特殊召喚し、デッキから2枚目のPクーリアを手札に加える。チェーン1の効果処理で1枚ドローする。
ドロー・自己特殊召喚・同名カードのサーチを一気に行うコンボ。カード1枚の破壊を伴うため爆アドとまではいきませんが、堅実にP召喚デッキを支えてくれる動きです。
7. エレクトラムとアストログラフで《軌跡の魔術師》をL召喚。①を発動し、デッキから2枚目のキューティアを手札に加える。
8. 手札のキューティアとクーリアをPゾーンに発動。
9. EXデッキ(表側)からドリーミアとアストログラフをペンデュラム召喚。
いよいよペンデュラム召喚。《軌跡の魔術師》で足りないペンデュラムスケールのモンスターをサーチし、ペンデュラム召喚を行う。
上振れ展開の分岐は大体このタイミングとなる。手札のモンスターを一緒にペンデュラム召喚し、最終盤面まで残ってもらったり、L召喚等の素材にしたりできる。またエレクトラムの1ドローでPスケール用のモンスターを素引きした場合、軌跡の魔術師のサーチを他のPモンスターに使える。
10. 軌跡とドリーミアで《賜炎の咎姫》をL召喚。
11. 咎姫②を発動。墓地からエレクトラムを特殊召喚する。
P召喚後に《賜炎の咎姫》をL召喚、起動効果でエレクトラムを蘇生する。炎属性が中心のテーマで見かけることが多い咎姫だが、エレクトラムが炎属性な為にP召喚デッキでも出番が多い。そして、一度フィールドを離れたエレクトラムが再度特殊召喚されたことがポイントである。
12. 咎姫とアストログラフで《揚陸群艦アンブロエール》をL召喚。
13. エレクトラム②を、Pゾーンのキューティアを対象として発動。破壊し、アストログラフを手札に加える。
14. アストログラフ①発動。特殊召喚し、3枚目のキューティアを手札に加える。
エレクトラムの②とアストログラフの①は、名称ターン1ではない。
一度フィールドを離れて戻ってくると、エレクトラムの②は再度使えるようになる。なのでL素材にしてアストログラフをEXデッキに送っておけば、アストログラフを手札に加える動きをもう一度行える。そしてアストログラフはアストログラフで、特殊召喚とサーチをする①は何度でも使える。
P召喚は性質上、どうしても多くのPモンスターカードを使う必要があるのだが、この2体がL素材確保やリソース回復を行うことで今のP召喚デッキが成り立っていると言っても過言ではない。
ここの手順の注意点として、先に咎姫をL素材として墓地に落とさないと、闇属性のアストログラフを特殊召喚する効果が発動できない点がある。なのでアストログラフの方を素材に咎姫をL召喚した場合でも、エレクトラム蘇生後に焦ってエレクトラムの効果を発動してはいけない。
15. アンブロエールで《世海龍ジーランティス》をL召喚。
16. ジーランティス②発動。モンスター3体を全て除外し、全て表側表示で特殊召喚する。
17. アストログラフとジーランティスで《ピットナイト・アーリィ》L召喚。
18. エレクトラム②を、アーリィを対象として発動。手札にアストログラフ。
19. アストログラフ①。特殊召喚し、3枚目のPクーリアを手札に。
《世海龍ジーランティス》で除外からの帰還をしてもらうことで、同じ動きをもう一回やります。ここで破壊するのは《ピットナイト・アーリィ》。アストログラフでサーチするカードは、条件を満たしていれば発動のトリガーになったモンスター以外で良いので、予備のPクーリアをサーチしておきます。
20. エレクトラムとアストログラフで《グランドレミコード・クーリア》をL召喚。
21. 手札のキューティアをPゾーンに発動。
22. エンドフェイズへ。
23. エンドフェイズ時、墓地のアーリィの②を発動。Lクーリアの左下のメインモンスターゾーンに特殊召喚する。
エースの《グランドレミコード・クーリア》をL召喚。その後、キューティアをPゾーンに発動してターンエンド。妨害の過程で特殊召喚するPクーリアが③を発動するためには、Pゾーンのキューティアを参照する必要があるため、キューティアの発動を忘れないようにしましょう。
エンドフェイズ時に、アーリィが自身の効果で蘇生して最終盤面の完成です。アーリィの妨害効果は、リンク先のモンスターが効果を発動する必要があります。そこでLクーリアの左下に蘇生することで、Lクーリアと(後から特殊召喚される)Pクーリアの2体から、状況に応じてトリガーを選ぶことができます。
展開:《宣告者の神巫》を使うパターン
《宣告者の神巫》はデッキ内の《トリアス・ヒエラルキア》と使うことで、デッキから《ドドレミコード・キューティア》を特殊召喚することができ、前述の展開につなげることができます。基本はヒエラルキアがデッキにいる状態からの展開ですが、ヒエラルキアは手札に来ても展開ルートには影響しないので、素引きケア無しの1枚採用で問題ありません。
1.《宣告者の神巫》を召喚。①を発動し、デッキから《トリアス・ヒエラルキア》を墓地へ送る。
2.ヒエラルキア①を、神巫をリリースして発動。自身を特殊召喚。
3.神巫がリリースされたので②を発動。デッキから《ドドレミコード・キューティア》を特殊召喚。
キューティアを召喚する場合と比べ、こちらはヒエラルキアがついでで出てくるため、上振れ展開のL素材として使うことができます。代わりに特殊召喚回数が2回増えるほか、《灰流うらら》等を受けた際に残るのが非ペンデュラムモンスターなので、エレクトラムの素材にはできません。
細かい話は尽きないが…
5000文字を超えてきてもいるし、Lesson 1としては一旦区切ろうと思う。派生でPゾーンに別のモンスターカードを使ったり、アンブロエールを出さずに最終盤面を作りにいったりもするが、一度で覚えきるのは大変だろう。
次は《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》のリンク素材として展開できる、代表的なPモンスターを取り扱おうと思う。
今回使用したカード
《宣告者の神巫》は元々、儀式召喚や儀式モンスターと相性が良いモンスターとして使われていたチューナーモンスターである。過去には【ドライトロン】・【御巫】辺り、最近でも【粛声】の安定性向上に大きく貢献している。何故かチューナーな上にレベル調整も出来るのでシンクロ召喚に使えなくもないし、インチキランク9が禁止される前は、この1枚からランク9を立てるルートも悪用されたりした。
今回の展開ルートではリンクモンスターが7種類出てくるが、そのうち5種類はドレミコードPモンスターよりも後に登場したモンスターである。今の基本展開ではあるが、この盤面も【ドレミコード】登場当時にはできなかったものである。逆に言えば、ドレミコード内でテーマ外の特殊召喚を阻害する効果は現状なく、新規汎用モンスターが出るたびに採用を検討できるところが1種の楽しみポイントかもしれない。
なお、ドレミコードのOCG登場は2021年3月なので比較的新しい方のテーマではあるが、《グランドレミコード・クーリア》が出たのは2023年1月。実に22ヶ月もの間、先攻で立てるテーマ内のエースがいない期間が続いた。当時は《召命の神弓-アポロウーサ》等が採用されていたが、盛大に並べたドレミコードがすぐに全員居なくなることが鉄板ネタであり、悲しき過去を背負ったテーマでもある。
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