”あの時”憧れたエンジニアの先輩と同じ年齢になった。
みなさんこんにちは。brewusのsuginokoです。
今回は、”あの時”憧れたエンジニアの先輩の話と、自分がその年齢になってしまい、ふと書きたくなってしまったという話です。
前職の第二新卒だった私と前職の先輩
以前、女性エンジニアがそろそろ10年戦士になりそうです。どうしてそこまで続けられたのか?の記事でも書かせていただきましたが、現職(brewusが分社以前を含む)の前の会社に在職した時のことですが、当時の私は新卒時の会社が倒産して第二新卒として入社し2社目の状態でした。その会社で私をフロントエンドエンジニアとして覚醒させてもらった先輩エンジニアがいました。
年齢は曖昧ですが、確か10歳くらい年上の先輩(実際は7~8歳くらい上だったかも)で、今の私からみてもエンジニアの鏡というか、エンジニアの技術好きすぎて何でもこなせる先輩でありました。
何がわからないのだろう、というくらい何でも質問に答えられるし、Webフロント以外にも、アプリ、サーバー、デザインは熟知、インフラもある程度わかる先輩で、サーバーやインフラの話を他の人としている時は楽しそうにしてたなという記憶が蘇りますし、絵を描くことも好きだった記憶で、結構可愛らしい絵を見せてもらったこともあり、この業界好きなんだなということが伝わるし、会社の信用も厚い方でしたので、今思い出しても尊敬できる先輩です。
そんな先輩に年齢を聞いた時に当時私が20代中盤?くらいの時、その年齢を聞いたのを思い出して、自分がその年齢になったのでこの記事を書こうとなったのがきっかけです。
正社員で少しだけ居ようと思ってた
その先輩は元々業務委託の方でした。業務委託の方は当時私のようなペーペーの社員にも教える必要はないのに、「こうしたいのに△△で試したのですが〇〇ができないんです。これ以外に方法はありますか?」というとこの困ったことに加え、その周辺の知識も兼ねて120%の知識を持って教えてくださいました。
ちなみに、Webフロントエンドエンジニアとして覚醒したきっかけを与えて下さったアニメーション対応について「アニメーションやってみる?」って言ってくださったのもその先輩でした。
その先輩がまさかの正社員になってくださり、Webチームのリーダーになってくれました。
『え?どうして正社員になってくださったんですか?』
という状態で、先輩が正社員になるメリットが思いつかず、当然当時の私からしてみれば嬉しくもありましたが、どうして?が強かったこともよく覚えています。
先輩に聞いたところ
「リーダーが不在(※)で今チームとして成り立ってないでしょ?まずチームを一人前にしてからじゃないと安心できないし」
みたいなことを言ってくださった記憶があります。
※当時のリーダーも退職してしまい、フロントエンジニアが新人しかおらずチームとして動けない状態でした。
これをきっかけに、先輩の指導のもと私はWebフロントエンドエンジニアの道をようやくスタートさせてもらえたのです。
そんなある日、偶然先輩が飲みに誘ってくれて、エンジニアとしてわからないことをいつものように沢山聞きながら色々教えてくれたのですが、
改めて私が「先輩のおかげでなんとか一人前になれそうな気がしてきました。本当にありがとうございます。」とお伝えしたところ、
先輩が「少しチームのために頑張ろうかなって思ったんだよね」と言ってくれた言葉がとても印象強く残りました。ここまでできる先輩にはなれないと思うし、先輩みたいに頭の回転もはやくないけど、こんな先輩に憧れるなと改めて思った瞬間でした。
とはいえ、裏を返せばおそらくチームの誰もがWebフロントエンジニアの最低限にも至ってないということになります。先輩が思う最低限のWebフロントエンドエンジニアになるのに(おそらくチームとしても成り立ってなかったのもあったと思う)あまり時間がない。
少しでも早く自分がWebフロントエンジニアの最低限ができるようにならないといけないというそれは、うかうかしていられない、必死にやらないといけないという自分の意識を変えなければならないと感じた瞬間でした。
先輩が退職する時
先輩が正社員になってちょうど1年くらいだったと思います。
チームがちょうど機能するようになってきて私や私以外のメンバーもWeb制作するのが慣れて、そろそろ1人前?になったときに先輩の退職が決まりました。
その時に「もう僕がいなくても大丈夫なチームになったし、suginokoちゃんも一人でできるようになっているからね」と言って退職されました。
今思えば、当時の実力なんて大したこともなく本当にちょっとしたWebサイトしか作れなかった実力しかなかったんだと思いますが、先輩がいなかったら私はWebフロントエンジニアとしての1歩をまだ踏み出せてなかったかもしれないと思うくらいお世話になりました。
私の記事では何回か書いていると思いますが、私は本当にエンジニアに向いていません。物覚えが悪く不器用ですし、頭の回転がはやいわけでもないです。それでも懸命に教えて頂いたおかげでまだエンジニアでやっていけてます。
当時の先輩にどれだけ近づけたでしょうか
20代の頃は正直、3年後5年後どういうエンジニアになってたいかって想像できなかったのですが、あれから8年くらいでしょうか。すぐ30代になり、恐らく当時の先輩と同じ年齢になりました。
憧れていた先輩にどれだけ近づけたでしょうか。
当時の私は
素のHTML、CSSは書ける
jQueryがある程度書ける
アニメーション作るの大好き
だけどソースの書き方は鬼の汚さ
PHPが何となく読める(が、少ししか書けない)
Smartyは使って書いてたと思う
Ajax使って辛うじてAPI通信ができる
フレームワークは存在だけ知ってた(いうて当時はまだ出たばっかりだった記憶)
これくらいだったのに今は弊社でしごかれてできるようになった幅がかなり広がりました。
流石にフルスタックするほどエンジニアの知識は無いですし、先輩のように深い知識を持って説明できないですが、Webフロントエンジニアらしくないこともやるようになりました。
Webフロントにおけるあらゆる知識はだいぶ持つようになった
リーダーになった
マネジメントは勉強中
面接も出来るようになってきた
Linuxを触るようになった
恐怖だった黒い画面、もう怖くないですよ…!
当時sudoと、cronだけ教えてもらった気がするけど、それだけで恐怖だったし全然わからなかったけど「すごーい」で終わってた
Raspberry Pi、Jetson Nano、Tinker Boardの開発環境も作れるように
深いところはまだわからないけどJavaScript以外の言語も書くようになった(最近はPythonとかDart書いてます)
かなり簡略化して書いてますが、やはり一番は黒い画面が怖くなくなったことでしょうか。
マネジメントもやるようになりましたし、苦手な面接もやるようになり、
当時の自分からは考えられないくらい社内で揉まれて成長できた気がします。
Linuxなんて特にWebフロントエンドの人は触らないですよね。ずっとWeb制作で生きる人だと思っていましたし、Linuxの環境構築をするなんて思ってもみなかったです。(おそらく、私がLinux触るなんて予想もしてないかなと思いますし)
成長できる環境があるのはいいですよね。
私は当時の先輩にどれだけ近づけていたでしょうか。
今となっては
先輩や、上司の背中を追うだけではなく、自分も追われる(勝負しているわけではないけれど)立場になりました。
まだ沢山上司にも習うことがあり私もまだ教えてもらいつつ、下の世代にも教えられることは教えていこうと思いますし、そういう環境にしていきたいですよね。
私は私のペースでエンジニアを頑張っていこうと思いますが、憧れの先輩がいたからこそ、届かないからこそ上を目指すようになりましたし、エンジニア向いてなくてもその憧れから前向きに頑張れたのかもしれません。
随分歳を食ってしまいましたがまだまだ伸びしろありそうなのでやっていけそうです。
それでは。