【機材レビュー】Nikon Zf
ありがたいことに大変貴重や機会を頂き、ニコンイメージングジャパン様より大人気のミラーレスカメラ「Zf」を「NIKKOR Z 40mm f/2(SE)」とともに約一カ月お借りしましたので使った感想をお伝えします。
実は私は「D810」、「Z7」も使っていたこともあり、なんとなく懐かしい感じがしました。Nikonに戻ってきた!といった懐かしさです。
そんなNikonさんがレトロな外観で発売して現在大人気のカメラ「Zf」をモノクローム写真を中心に載せながらレビューしていきたいとおもいます。
スペック詳細はすでに多くの方がレビューされていますので、撮った写真とともに「Zf」の一定期間使ってみた印象、RAW現在する際のデータの触りやすさ等を主に見ていきたいと思います。
一応スペックを確認したい方のために公式HPのリンクを貼っておきます。
【Zfのかっこいい外観】
なんといっても、この見た目。かっこいいです。
トップのダイヤルをカチカチと操作する質感や音、トップカバーの質感、ボディの革、構えた時のかっこよさ。まさに持つ喜びを与えてくれ幸せにしてくれるカメラだと思います。
写真を撮るわけでもないのに、肌身離さず持ち歩きたくなるカメラでした。
常に手元に持っていたいカメラと出会えるのは稀で、「Zf」はまさにそういったカメラ。ハッとした時に手元にカメラがあると何気ない瞬間も写真に撮れるので、常に手元にもっておきたくなるカメラは私にとってはとても貴重です。とにかく見た目もよく所有欲を満たしてくれる素晴らしいカメラです。
【Zfの日常への溶け込みやすさ】
先行して発売された見た目が似ている「Zfc」に比べるとサイズも大きく、店頭で「Zf」のモック等を持った時は、少し大きいかな?とも思いましたが実際に約一カ月ほど持って生活してみると、手に馴染み日常にも溶け込むようになりました。
いつでも手元にあるからこそ、何気なく気になった日常も写真に撮りやすい。
カメラとしての機能面もよく、特に起動からシャッターを切るまでが速い。とっさにシャッターを切りたくなった時に写真が撮れるのは嬉しいですね。
【Zfの好きな機能面】
ファインダーの見やすさ、起動の速さ、AFとスペック的な点は十分に良いのですが、特に好きな機能は
「シャッタースピードダイヤルについているモノクローム切り替えレバー(静止画B&Wセレクター)」
これ、レバーを切り替えることで瞬時にモノクロームとカラーを切り替えられます。
モノクロームは目の前にあるものが光と影により、本質がより明確になると私は思っています。色が感情により作用するように、光と影の階調は感情のさらにその先の存在をより明確に映し出すと信じています。
モノクロームへの切り替えレバーを物理レバーとしてダイヤル付近につけることで、瞬時に切り替えられることは撮影時にもアクセスがストレスなく可能にし、私としては一番気に入りました。
Nikonが写真をいかに捉えているか哲学的な部分を少し垣間見れた気がしてとても好きになりました。
【Zfの作例】
作例をいくつかのせておきます。すでに色々な方がこのZfで撮った写真をSNSで掲載していますので、今回私はモノクロームのみの写真を掲載します。
【Zfに色々なマニュアルレンズ装着する楽しみ】
肌身離さず持っていたくなるカメラなので、気合の入れた撮影だけでなく、身の回りにある日常の光を捉えられる。
またアダプターを使って、オールドレンズ、マニュアルレンズを使ってもかなり楽しいです。昨今オールドレンズが流行っているので、アダプターをかませて色々なレンズをつけて遊んでみるのも楽しみの一つですね。
マニュアルレンズは一枚一枚呼吸を整えて撮るので、そういった意味でも、「Zf」をしっかり構えて、シャッターを切るという動作をしているその姿を想像すると、あ、今自分かっこいいかも。と自己肯定感を上げてくれるカメラですね。
【Zfに求めるもの】
本音をいうと背面側に親指が引っかかる部分があると助かりました。どうしても指がかかる部分がフロント側にしかなく、片手で容易に持つには握力が必要だなと。実際に、使用している間は親指はシャッタースピードダイヤルに引っ掛けることが多かったです。
ただしこの気になった部分も本当に小さな点で、それを差し引いても見た目のかっこよさ、質感は最高によく持っていて所有欲を満たしてくれる素晴らしいカメラでした。
今後も長く存在し続けてくれると嬉しいと思います。
【RAW現像の扱いやすさ】
少し「Zf」本来のレビューとは離れてしまうかもしれませんが、Lightroomに取り込んだ際に、撮影時にカメラ側で設定していたデータのまま反映されます。(lightroom.ver’s 13.3.1)これはかなり嬉しかった。
撮影時に「ディープモノクローム」を設定しておくと、取り込んだ時点でプロファイルが「カメラディープモノクローム」が選択されて初見のデータもそのまま表情されます。
他社のカメラで普段モノクローム撮影することもありすが、カメラ設定をモノクロームにしておいても、取り込んだ時点でカラーとして変換されてしまいます。
しかし、「Zf」はモノクロームで撮影された写真は、モノクロームとして画面に表示されます。モノクロームはモノクロームのままカラー写真としてみることなく現像をはじめられる。撮影体験の記憶のまま現像をはじめられるのはかなり感動しました。
撮影時にモノクローム設定の写真は、モノクロームとして、露出を微調整したい。撮ったときの気持ちのまま現像に入りたい。一瞬でもカラーとして写真を見ると、やはり違和感を覚えてしまう。なので、カラーをみることなく現像できるのはかなり嬉しかったです。
もちろん、RAWデータとしてはカラーで記録されているので、プロファイルをカラー選択してもらえれば、カラーとして現像することもできます。
【まとめ】
私の中で常に手元に置いておきたい。そう思えるカメラが「Zf」でした。ダイヤルは真鍮とのことで、長く使えば使うほどにコーティングがはがれ真鍮が顔を出す。そのた 時にまた一つ素敵な写真撮れているのだろうと、わくわくさせてくれるカメラでもあります。
ハイスペックな機能が注目され重宝されることが多い昨今、「Zf」のように肌に身につけるおしゃれな服のごとく
デザインとビルドクオリティで魅了し続けるカメラ「Zf」はまさに、私の心を魅了してくれました。
常に側にあるからこそ、日常と非日常、記録と記憶を捉えるカメラであると信じ、またそういった素敵なカメラに出会えたことは幸せです。
【プロフィール】
杉水五大/SUGIMIZU GODAI
東京 | 人が纏う「湿度」をテーマに写真を撮り続ける。
X account:(https://x.com/sugimigodai)