フリーランスデザイナーの業務内容 part2 〜印刷デザイン編〜
自分ならではの仕事を創る
その一環として、まずは自分が今やっている業務を細分化して書き出してみようということをやってみました。part2です。
▼part1 はこちら
〜やってることを書き出してみよう ウェブ編〜
これからデザイナーを目指す方、フリーランスで走り始めた方は、この中のどこまでを自分が担い、どこから人に頼むのかなど、考えていく参考になれば幸いです!
印刷物のデザインについて
ウェブ制作ほどの工程はありませんが、それでも考えなければいけないこと、必要なスキルは沢山あります。
分解していきましょう。
1.取材
・目的の整理(5W1H)
・目標キーワードの確認
・課題、要望の確認
印刷デザインに限らず、全ての仕事はここから始まります。
ヒアリングシートに基づいて、いつ・だれに・何を・どう伝えていきたいのか、そもそもなぜこれをやってるのかなど、聞いていきます。
ウェブとの違いは「どこで」「どの様に」配るか/掲示するかの確認が必要なことです。
その広報物のタッチポイントによって
・一瞬で目を引く
・温度感や雰囲気を感じてもらう
・詳細を聞きたいを思ってもらう
など何を重視するのかが変わってきます。
2.企画設計・見積もり
・コンセプト企画
取材内容をもとに、誰に何をどう届けるための広報物なのか、目的とデザインコンセプトを考えます。
・紙面設計
目的を達成するために、各広報物の基本形から今回はどこを目立たせるのか、足し引きするのか。どんな情報をどうレイアウトするのか。
お客さまの心情と行動を想像しながら設計します。
・デザインサンプル
また、既存の広報物をもとにデザインの方向性を確認します。
・お見積もり
だいたいの場合は、ここで概算見積もりをお出しします
3.ビジュアルデザイン
・デザイン案
デザインを制作します。
だいたい2〜3回程度のやりとりでFIXします。
・図、地図の作成
説明を図にした方がわかりやすそうな場合はデザインします。
・写真、イラストの調達
カメラマン、イラストレーターへ依頼することもあれば、多くの場合はフリー素材から良い物を探し使用します。
またお客さまから頂いた物から良い物を選びこともあります。
4.印刷発注準備
・印刷見積り
紙質や形状、部数、予定納期などが決まった段階で最終見積りを出します。
印刷会社によって納期や金額が大きく変わるので、何を重視するかによって、どこに依頼するか検討します。
・配布方法の検討
配布方法や掲示方法についてご相談にのる場合もあります。
5.文章作成
・ 作文方針作成
理想的なお客さま像に基づいて、どのような言葉をどう入れるか方針を立てます。
・コピーライティング
タイトルや見出しなど、キャッチになる場所の言葉を考えます。
・ライティング
本文の文章を考えます。「わかりやすく」という視点から説明することが多いです。一部、お客さんに考えていただく箇所もあります。
6.チェック
・実寸確認
実際のサイズでプリントアウトし、実際に配るシチュエーションで見てみて、言いたいことが伝わるか、デザインバランスは良いかなど確認します。
・文字公正
誤字脱字が無いか確認します。
上記2つのチェックは見る環境や視点によって見方が変わるため、お客さまと第三者にも依頼します。
7.最終調整
・お客さまチェック→調整
チェックの結果を踏まえて最終調整します。
レイアウトが大きく変わらない範囲で調整対応します。
8.印刷発注
・入稿データ作成
印刷会社が受け付けているデータ形式に整えます。
多くの場合はイラストレーターデータかPDFデータで、文字のアウトライン化、画像のpsd化・埋め込み、メディアサイズの調整などをします。
以外と時間がかかるのに、付加価値にならない、悩ましい作業です。
・入稿
印刷会社へ印刷仕様・納期などを伝えて、データを送信します。
9.納品確認
・発送日の連絡と確認
多くの場合はお客さま先へ直接納品されるので、発送日と宅配番号をお伝えして受け取りをお願いします。
10. 請求→入金確認
・請求書発送
僕の場合は、印刷物の納品後に請求書をメールでお送りします。
・入金確認
入金を確認するまでが仕事です。
口座に入金があるか確認し、無ければお客さまへ連絡します。
多くの場合は請求の翌月末入金です。翌々月末入金の場合もあります。
以上、印刷デザインの流れでした
1〜2ヶ月程度でこのステップを行います。
ウェブと比べるとステップが少ないですが、書き出してみるとやる事は色々ありますね。
印刷デザインに必要な職能
この流れをこなす上で必要な職能は
・アートディレクター
・グラフィックデザイナー
・イラストレーター
・カメラマン
・ライター
・コピーライター
・校正者
etc..
こちらもウェブ制作に比べると、比較的兼任しやすい職能が多いですが、イラストや写真撮影もデザイナーはできると思われていることが多いです。
それぞれ特化したスキルが必要なので、場合によってはその旨を丁寧に説明する必要があるでしょう。
次回は、デザイナーにかかわらず、フリーランスとして働いていく上でやっていることを分解してみましょう!