キリンを担いてくる人
(2018.06.02の記事の転載です)
「この豚があまりにも楽しそうで・・。本当に楽しそうな豚なので・・・。欲しいです!」
と言って、高知から来られたお客様がTetugakuyaで預かっていた岡山さんの作品である豚さんをお持ち帰りされた。
岡山さんの作品はどうしてこんなに?と思うほどに楽しそうだ。
飛び跳ねている。歌っている。心地よさそうに寝ている。遊んでいる。豚たち。
色っぽい視線を自慢げに投げかけて来る麒麟たち。
それは小さな子がスキップしたり飛び跳ねてるみたいに軽快で、重々しさは微塵もない。
だから、岡山さんの動物たちは、あっちこっちから、引っ張りだこだ。
小さな子からお年寄りまで、みんな喜ぶ。
造形作家 岡山富男
Tetugakuyaの事務所(店主の小屋)を作ってくれた人でもある。
ある日一匹の豚がTetugakuyaから旅立った後で「なんか持って行こうか?」と言ってくださった岡山さんに、「うん」と一言で返事した。
いつ何が来るのかは聞いていなかった。
カウンターでお茶をしているお客さんが先に店の外をガラス越しに見て 「あやのさん、なんかキリン担いでくる人が・・・こっち向かって来る・・・」と言う。
まさか、キリンが来るとは夢にも思わなかった。
もっと小さい作品だと思っていたのだ。
サプライズが、岡山さんらしい。
以来、このキリンは、「アポなしで来たキリン」と私の中で名付けられている。
アポなしでキリンが来ることを経験する機会なんて、そうそうないだろうな。