一瞬で心を奪われてしまった「感動する本」
みなさんは、「本」で感動したこと、ありますか?
一瞬で心を奪われてしまったこと、ありますか?
アートや建築物、風景などは、感動した!!圧倒される!ということがよくあると思いますが、「本で感動する」という体験は、どうでしょう。
私は、そんなに多くありません。
今日は、その数少ない、感動した本をご紹介します。
本好きの方も、そんなに本は読まないな〜という方にも、ぜひ読んでいただきたいです♡
眺めるだけで、豊かなひとときを過ごせる本ですから。
本の佇まいと美しさに感動
インドからはるばる船便でやってきた、ハンドメイドの絵本。
はじめて手にしたときは、何これ〜?!という驚きの方が大きかったように思います。
写真左の『世界のはじまり』という本でした。
本は好きでしたし、美術館巡りも趣味なので、画集を眺めることもよくありましたが、これまで私が出会ってきた本とは一線を画す、ただならぬ存在感がありました。
まず、持ったときから違う。
表紙の紙が、手すきの紙なんですね。
そしてページをめくると、
インクの匂いがふわっと。
紙好きとしては、ここでもう、
相当に心を奪われましたが、
「絵本」なので、絵が素晴らしいんです。
日本では見かけない配色の鮮やかな絵。
今にも動き出してきそうな、躍動感あふれるタッチ。
本を眺めるだけで、豊かなひとときを過ごせます。
インドで一冊一冊、手作り
この本を作っているのは、インドのチェンナイにある「タラブックス」。
本の構想から始まり、紙づくり、一枚一枚、版画のような印刷、そして製本まで、一貫して行っています。
「ハンドメイドの絵本」と聞いたとき、どういうことなのか、よくわかりませんでした。
本の様子から、とても丁寧に作られている、ということは感じましたが、機械化・効率化の時代に、一冊一冊、人が作っているというという考えには、到底思い至らず。
製造工程の動画をみて、時が止まったような、吸い込まれるような、静な感動がありました。
良かったらご覧ください♡
最初は、「世界のはじまり」についての解説で、6:30ごろから製造工程のお話になります。
1冊の本を出版するためだけに、出版社を設立
タラブックスの本が、最初に日本で販売されたのは、2012年7月。
『夜の木』という本で、これは、イタリアで開催される絵本の見本市「ボローニャ・ブックフェア」で、2008年に大絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホライズン部門)に輝いた作品でした。
この『夜の木』を見本市でご覧になった、田村実さんが、日本で出版できないか、いろいろと動かれたみたいですが、どの出版社も手を上げず。
でも、日本語版を諦めきれなかった田村さんは、じゃあ自分でやってみよう、ということで、『夜の木』出版のためだけに(!!)、タムラ堂という出版社をお作りになったのです。
なんだか、すごいことだなぁと。田村さんのご英断もそうですし、一冊の本が動かす力も。ますますタラブックスの本に惚れ込んでしまいました。
この出版物語は、noteの別記事に詳しく書かれておりますので、気になる方は読んでみてくださいね♡
毎年完売!どこで買える?!
タラブックスの本は、日本で何冊か出版されていますが、『夜の木』はおそらく1番の人気でしょう。
毎年3,000部印刷されますが、いつも完売しています。今年2022年で10周年を迎えるそうですが、タムラ堂さんによると、いまだに人気は根強く、年々完売になるまでの期間が早まっているそう。
私も5,6年前、『世界のはじまり』を買ってから、夜の木も欲しい!!と思いましたが、完売しており、約1年待ちました。
Webで販売しているお店は全て完売ですし、都内の大型書店にもない。当時は、有楽町のMUJI BOOKSや、蔦屋書店、ギャラリーなどで見かける程度でした。
現在は、都内の大型書店にも並ぶようになりました。
私の好きな丸善・丸の内店にもありますし、池袋ジュンク堂にもあるようです。
みなさんのお近くの書店にも、あるかもしれませんので、気になった方は、ぜひ探して見てください♡
タラブックスのことをさらに知るには?
こんなにも素晴らしい本を作るタラブックスとは、どんな会社なのだろう?と知りたくなった私は、タラブックスの本を買ったり、展覧会に行ったりしました。
いつか、インド@チェンナイのタラブックス本社にも、行ってみたいな〜と思っております。
さてさて、すっかり長く語ってしまいましたが、ただ美しいだけではなく、五感で感じ、味わうタラブックスの絵本。いかがでしたか?
気になったら、ぜひ手に取ってみてください。
あなたの人生に、豊かなひとときが訪れますように♡