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3歳男児と母親のワードローブについて・冬

3歳を迎える直前くらいから、好きなものが定まり、休日は本人の希望で出かけることが多くなった。それにより、私のワードローブは大きく変わりつつある。

具体的に言うと、アウトドアブランドが増えた。ジーンズも増えた。休日の私の服装は、「どこに行っても、動きやすく、快適」ということが優先になる。

具体的に、冬装備で大変役にたったものは以下の2つだ。

BRANTA(Canada Goose Black Label)のハーフダウンコート

MISTERY RANCHのロードセルショルダー

「ダウンコートってダサい」というのが私のなけなしの美意識のなかにあった。ダウンは、私にとって、アウトドアを楽しむ人用の服だったから。アウトドアのアの字にも縁のない自分が着るのは、とてもダサいと思っていたのである。しかし事情は切迫していた。子と出かけるのは、とにかく寒いところが多い。カナダグースは評判通りとっても温かい。私の買ったモデルは、ロゴが黒で目立たないのが好みである。

断わっておくと、うちの息子は臆病者で、公園や遊園地よりは、水族館や博物館が好きである。それでも、寒いところは避けられない。たとえば水族館のイルカショーやアシカショーは寒いところで観るのが普通だし、博物館というのは大体ちょっと駅から離れた場所にあるのでけっこう歩く。ペンギンや鯉など、屋外展示をやってる水族館だってかなり多い。あとは、冬の飛行場の展望台も極寒だ。美しいものを鑑賞するのだから、本当は、すてきなジャケットを着て、形の綺麗な革靴履いて出かけたい…と思うところなんだけれど、そんな美意識を保てないくらい、寒い。これが外遊びが趣味のお子さんをお持ちのお母さんであれば、さらに寒い思いをされていることだろう。

ダウンコートを着るようになって困ったのが、どのバッグを持ってもなんだか格好悪いことだった。だが、それは、アウトドアブランドのショルダーを持つと一気に解消された。もともとは単純に両手をふさがないために選んだバッグだったが、やはり成り立ちが同じだけあって、とても合う。オッシュマンズであれこれ手に取って、米軍の特殊部隊にも採用されている、という売り文句が気に入ってMISTERY RANCHを選んだ。リュック派も多いが、気難しい息子といるとき、お菓子やお財布をさっと出すには、私にはショルダーの方が便利に思えるのだった(もしかしてADをやっていた時の癖かもしれない…。)。

そうやって、ダウンコートにアウトドアブランドのショルダーをしょって街を歩いていると、山歩きなどほとんどしたことのない私でも、ちょっと雰囲気が出るから不思議だ。

靴はもともと持っていたものでなんとかなった。ヒールのないジミーチュウのごくシンプルなショートブーツ(ファミリーセールで格安で買った)か、アディダスの厚底スニーカーを履くことが多い。足に馴染んでいて歩きやすいものを選ぶ。そして余談だが、どんな靴を履いたとしても、靴下はハイソックスを履くとかなり寒さが軽減される!

そんな恰好をしていると、当然いいお店には入れないな…と思っていたけれど、そもそも息子がメインのお出かけなら、彼の希望を通すので、そういうお店にはほぼ行かない。だからまったく問題ない。

ライフスタイルはワードローブを変える。むかし、お母さんの服装を見ると子供の性別がわかるなんて話を聞いたことがあったけれど、こういうことなのかな、と思う。

すっかり変わり果てた休日用のワードローブを振り返って自分でもびっくりするけれど、3歳児と過ごす休日は、育児に不慣れな私にとって、サバイバルそのものだからなのだな、と一人で勝手に納得している。

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杉田千種
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