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3歳からの服育

 ユニクロが服育イベントをやっている。

親と離れ、お店で自由に服の組み合わせを考えて、試着し、気に入ったコーディネートを親に見せる、というもの。110センチ~150センチの服を着れる身長で、自分で着替えができるお子さんであれば、誰でも参加可能だそうだ。とても面白い試みだと思う。

それよりかはだいぶ前の段階なのだが、私たちも去年くらいから、出来る範囲で息子に服を選ばせるようにしている。とはいってもまだ頼りないので、もちろんお店の中では一緒に行動する。けれど買い物に行って、2つの服を見せ、どちらがいいかを選ばせたりすると、意外とちゃんと意見を持っているのでびっくりする(そして買い物した結果トップス・ボトムスともティラノサウルス一色になることも…)。

あとは今日は水族館に行くから、サメのパーカーにする、とか、今日は恐竜の博物館に行くから、ティラノサウルスの歯みたいなボタンのコート(=ダッフルコート)を着るとか、毎日の選択はそんなレベルだけれど、だんだんと彼の嗜好がはっきりしていく様子はとても面白い。いくつかの店に連れて行ってみて、好みの店もわかるようになった。

彼は危険生物が好きなので、サメ、ワニ、シャチ、恐竜といったきわめて少年らしい趣味の服を好む。そのうえ、リアル嗜好で可愛らしくデフォルメされたものを嫌がる。そんな彼の好む服は、GAPかH&Mに行けば手に入ることがわかった。ZARAにはない。ユニクロのは気に入らない。

でも一方、まだ3歳なので大人がちょっとズルできたりもする。大人がいいと思ったデザインのものがあれば、たとえばそれを「わーワニみたいな色だね」なんていうと、素敵に見えてくるらしい。 

息子には洋服のことはよく教えようと思っている。20歳になったらサビルローに派遣し、スーツを作らせるのが私の人生でやりたいことの一つだ。今はまだ3歳だが、もう少し理屈がわかるようになったら、ドレスコードも教えたいと思っていて、最近あらためてわたしも勉強をはじめたところだ。

けれどその前に。好きな服を知り、選び取ることは、彼の第一段階だ。

めんどくさい世界へようこそ。

 

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杉田千種
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