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汚れた服を黒く染めてみる。

服を買わない生活をして最初、おそらく多くの人が陥ることがある。

それは、気に入った服をヘビーローテーションで着すぎてしまい、劣化させてしまうこと。

私も、気に入っていた黒のスキニーの膝を真っ白にしてしまった。

そこで見つけたのが、これだ。

京都紋付

東京人の京都コンプレックスをなんともくすぐるこのお店の名前……。そして、ここでは、黒い衣料の染め直しに限らず、他の色の衣類も黒に染め替えてくれるという!

つまり、シミがついた白いTシャツなんかも生まれ変わるというわけ。

私はビギナーらしく、色の抜けてしまった黒スキニーパンツと、どうしても似合わないベージュのストレートパンツを染めていただくことに。素材は双方ともコットンとポリエステルの混合だ。

before (上)履きすぎて膝が真っ白になった黒スキニー (下)サイズはあつらえたようなのに、ずっと着こなせなかったベージュのパンツ

after(左)黒の染め直し (右)ベージュからの染め替え

色抜けした方に関しては、膝がすっかり治っただけでなく、より黒が濃くなった印象。着なかったせいで箪笥の奥でシワシワに成り下がっていたベージュのパンツも見事に息を吹き返した。(ちなみに、染料の都合で、糸だけは染まらないらしい)。

大満足の出来上がりだ。

段取りとしては、

①パンツと申込書を先方に宅急便で送付 

②先方からの見積もりがメールで届く 

③金額をメールで了承 

④3週間~1か月程度で到着(支払いは代引き) 

という流れ。

ちなみにお値段は二本で、送料、代引き手数料も込みで9000円ちょっと。純粋な染め替えだけの料金でいうと、一本3500円程度だった。私の場合、黒いスキニーの方に革のパッチがついており、それを付けはずししていただく関係で、少し値が張った。

余談だが、身長が低く、脚が太い割にウエストが細い変な体型の私にとって、体型に合うパンツを探すのって実に骨が折れる作業なのだ。買うときには最低でも3サイズずつ、2~3パターンを試着してやっと決める。だからこそ、これぞ!という一本は長く履きたい。黒染めはとてもありがたいサービスだった。

素材によって向き不向きはあり、大切なものであれば黒染屋さんのスタッフさんに綿密にご相談することをおすすめする。

気に入った服ほど傷みがち。そんな人は少なくないはず。だからこそ、この黒染めという方法、褪色したり、シミがついたりしてしまった服を蘇らせるひとつの方法として、もっと定着していいんじゃないかなと思う次第です。


(2016年5月11日12時29分追記:確認したところ、お店の名前を間違えて記憶しておりました。私が今回お願いしたのは、「京都紋付」さん。最初の更新で京の黒染屋さんをご紹介していましたが、誤りでした。お詫び申し上げます。もちろんどちらも伝統と技術を持った立派なお店です。)

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杉田千種
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