25年ぶりの国立科学博物館で考えたこと
私が局にいた時からそうだったのだけど、テレビ業界というのは、祝日であっても定例会議をやることが多い。なのでうちの夫は祝日といえど、定例会議のある日は出社してしまう。そういう事情で18日は、息子と2人で過ごすことになり、彼に選択肢を与えた。
①水族館にいってサメとイルカを鑑賞する。
②博物館で恐竜の骨(言わずもがな化石)を見る。
台風で家にこもりきりだった17日中、恐竜のビデオを10回くらい繰り返し見ていた息子は恐竜のホネを選択した。
横浜の恐竜博はすでに終了してしまっているので、上野の国立科学博物館一択だ。
正直、2歳の息子にはまだ化石は早いのでは、と感じていたのだが、2歳には2歳の科博の楽しみ方があったようで、もうアロサウルスの化石の展示が目に入るや否や、歓声を上げていた。もっと喜んだのが、地球館地下1Fの展示室。ティラノサウルスの説明が流れるタッチパネルの前からは、しばらく動かなかった(そして私がはがしたら泣かれた)。ステゴサウルスの尻尾の骨のレプリカを触って、ステゴサウルスとティラノサウルスが戦う様子を想像したらしく、ていねいに説明してくれた。
2日前に、某キャラクターのミュージアムにも連れて行っていたんだけれど、それよりはるかに反応が良かった。そのミュージアムのほうが、年齢的に近い子供が多かったのに。年齢と「好き」は一致しないらしい。
周りを見ると、ティラノサウルスの化石のプリントや、ホオジロザメのプリントのTシャツを着た少年たちがたくさんいるのに気付いた。息子と趣味の似たお兄さんたちだ。チンアナゴのプリントのTシャツを着た息子も、そんなお兄さんたちにすっかりなじんでいた。
人と同じものを面白い、と思えることは楽しい。うちの息子でいえば、トーマスやカーズは、保育園でも沢山の友達と一緒に面白さを分かち合えている様子だ。でも恐竜や魚類は?おそらくまだ、話ができる友達がいない。
年上のお兄さんたちと競うように化石説明のタッチパネルに並ぶ息子を見て、本当に連れてきてよかったと思った。興味あるものを観に行くこと自体、楽しいことだけれど、同じものが好きな人と、同じ場所に集えることもきっと同じくらい幸せなことだ。
25年前、ちっとも楽しくなかった国立科学博物館の印象が、がらりと変わった。
この記事は投げ銭制です。25年前の恐竜ブームの思い出について書きました。新高輪プリンスホテルでやっていた最後の恐竜博のビュッフエ。また企画してください。
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