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子を産んだらパリピになりました。

小、中、高、大とずっと友達の少ない人生を送ってきた。ところが社会人になると、趣味や考え方が合う人が、仕事関係を中心に、身の回りにどんどん増えてきた。今では想定外なことに友達に恵まれた人生を送っている。

特に20代中盤から後半は楽しかった。週3〜7回のペースで友達に会っていた。今より体力もあったから、夜、24時過ぎまで仕事をして、25時過ぎからお酒を飲みにいったりもした。そういうふうにバーで深夜に話したことから、企画を思いついたりもしたし、食事会で紹介してもらった人と本を作ったりもした。

ところが、こんなライフスタイルは31歳で迎えた出産によって、ガラガラと崩れ去る。欲しかった実績を一つ得たところでの妊娠。それ自体は衝撃的な出来事だったものの、もちろん生活の変化を想定した上で産んだから、受け入れることはできた。しかし、明らかに仕事に差し障りがあった。私は、ただ本を読んで職場の人と食事に行くだけでは、企画を思いつけない人間なのだった。

子連れではおいそれと外食には行けない。校了や、作家さんとの打ち合わせで、実家の母に預けることはできる。ただ、そうではない、ただ誰かと会って話す時間が不足した。

ところが、そんな状況を打破する機会がやってきた。子連れOKのパーティーに誘っていただくことが増えたのだ。お店でじっと座ってるのが大変な子も、誰かのおうちや貸切スペースならそれほど人に迷惑をかけないで済む。これは私にとって大きな発見だった!というわけで月1から4くらいの頻度で、何らかのパーティに参加している。食事さえ済んでいれば、本を読んだり、おもちゃで遊んだり、タブレットや携帯で映画を観たりゲームをすることは許容している。そうすると、家で過ごしているのと大差ないことになる。1人で参加するよりはもちろん身重にはなるけれど、誰にも会わずに家でむすことぽつんとごはんを食べているより、ずっと私の精神的にはいい。パーティーには出会いも、アイディアもある。


息子もすっかりお呼ばれ上手になった。「今日はお母さんの行きたいパーティに一緒に行ってもらう日だよ」と伝えると、自分用の小さなリュックにいそいそと厳選したおもちゃを詰める。そういう会は、他に子連れできている方も多いので、新しい友達との出会いも楽しみにしているようだ。それにどうやら、立食パーティーなら、どさくさに紛れて好きなものだけ食べられるのも気に入っているらしい。

以前のnoteに書いた通り、我が家は狭小なので、なかなかホームパーティーができないのがちょっと悲しいところではあるけれど…

息子の受験で、ちょっと動きづらくはなるけれど、来年も積極的にパーティーをしていきたい所存である。

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杉田千種
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