
コーヒー屋の僕らが社会福祉と関わる理由
こんにちは。Encore! Coffee Roasteryの杉山です。
久しぶりのnote更新です。
僕たちはお仕事でもプライベートでも、いろいろな場面で福祉施設さんと関わることがあります。
今回のnoteはタイトル通りコーヒー屋の僕らが社会福祉と関わる理由について。
作業所さんとの関わり
Encore! Coffee Roasteryではいくつかのお仕事を福祉施設の事業所さんに発注しています。こちらから依頼する場合もありますし、事業所さんからお声かけいただくこともあります。
先日生豆のハンドピックを依頼している京橋・野江エリアの福祉施設マリアワークスさんに作業の現場を見せていただきました。

自立する虫眼鏡を使われていたり、他の豆と混ざらないような効率の良い分け方がされていたり、それぞれ作業所さんごとに独自の工夫があるなぁと勉強になりました。
また、東大阪市の福祉施設うふふうさんにはパウンドケーキを作っていただいています。

シンプルな材料にしっとり優しい味わいで、リピートしてくださる方も多いです。
僕たちもまた当事者として
うちの話で言うと、ちはるさん(妻)は幼少期から一緒に児童養護施設で育ち、保護者代わりとしても共に過ごしてきた弟さんがいます。
弟さんは重度の知的障害を抱えていて、彼も今は福祉施設の作業所で働いています。
ちなみに弟さんのことは普段はたけちゃんって呼んでいるんですが、僕は「くるま」と呼ばれています。
前職時代によく仕事終わりに車でちはるさんの家に行っていたからなんですが、今は車を持っていないので、概念だけがニックネームとして残っています。
当店で使っている「さをり織」のコースターはたけちゃんが通っているその作業所で作られたものです。

自由で温かな表現を感じるコースターでとても気に入っています。
後、仕事としての関わりは少ないですが、毎年いくつかの施設や福祉団体に寄付をしたりもしています。
ちはるさんの方はたまに社会的養護出身の当事者として、シンポジウムでお話をしたり、昨年は「月刊福祉」のインタビューにも4ページに渡り掲載してもらいました。

こんな形で仕事と個人と両方で福祉施設とは関わりを持たせていただいています。
これは特に大きな理念のもとというよりは、自分たち自身が社会的養護出身と発達障害の当事者であることを踏まえた上で、たくさんのサポートやお客様に支えられて生きてきた、そのおかげでできた余力をもって何かしらの形で社会福祉に関わっていきたいという気持ちが根底にあります。
ニーズとニーズがマッチするWin-Winの関係
実際作業所の皆さんのお仕事で僕たちはめちゃくちゃ助かっています。
そして、作業所さんの方もやはりやりがいのあるお仕事を常に探されていることに加え、コーヒー関係の作業は喜ばれているとの声もお聞きして、こういうWin-Winになれる関係は良いものだなと実感しました。
ここ数年は他府県の福祉施設さんからもコーヒーのお仕事をいただけないかと、お問い合わせをいただくことがあります。
さすがにすべてを受けられるほどの繁盛店になるにはまだまだ月と太陽ぐらい離れているのですが、最近では新しく城東区関目にある就労B型事業所のケア・メンタリングさんにお声掛けをいただき、お仕事を発注することになりました。
今ご縁があってつながっている作業所さんには出来る限り継続的にお仕事を発注できるよう、僕らも頑張りたいと思っています。
どうせするなら自分たちが関わってきたり、お世話になった人たち、そしてお客さんのいてる地域に還元していけるような仕事をしていきたい。
僕らのコーヒーがそういう循環を作る一端を担えるならとても嬉しいです。