【まいにち短編】#20 月に一度の靄
ねむくて、ねむくて。
いろんなところがいたくて。
ずっとベットの上でスマホをいじる。
なにかをやる気もおきなくて、ただスマホをいじる。
おなかがすいてきたような気もするけれど
カップラーメンのためのお湯をわかすのすらめんどくさくて、ぐっとがまんする。
とにかくねむい。なにもやる気がおきない。
腰がいたい。頭がいたい。お腹がいたい。とにかくねむい。
あしたのことも考えられない。
それどころか、ご飯のことすら考えられない。
ずっとこのままでいたら死んでしまうのだろうか。それもいいのかもしれない。
まどろみにゆらゆらゆれて、なにもめんどうくさいことをせず、だれからもいやな目でみられない。
やりたいことをやる気力もおきない。
月に一回やってくるこれは、私からすべてをうばっていく。
私が必死につくっているやる気とかポジティブシンキグとか目標とかを、やすやすとうばっていく。
それどころか、崖っぷりから放り出されてしまう。
どうせ明日になればだんだん靄はきえていくだろう。
けれどまた1ヶ月後にこいつはきっちりやってくる。
時間が経つのを待つことしかできない。
だから今はこのまま、まどろみにとけてきえてしまいたい。
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