【水星の魔女】2期オープニングテーマ「slash」の超個人的解釈・意訳! ※随時改訂・2023.5.10版
2期オープニングテーマは、yamaさんが歌う「slash」。事前に、主人公の気持ちを歌っているとの情報があり、スレッタの歌だというのがはっきりしています。
カウントダウン的に1番の歌詞が少しずつ公開されるという焦らし戦法でしたが、「え!これホントにスレッタ?」と思うような表現がたくさん出てきてドキドキしました。
割とストレートな歌だと思いますが、2期開始以前に意訳していたものを少し修正して載せちゃいます!
全編通してスレッタの思い
主人公の歌だということを事前にyamaさんが言及していたので、そのつもりで聴きました。
しびれました。あのスレッタが、こんな思いを抱くなんて……!
では意訳していきます。
<意訳>
もっともらしい理由をつけて 武器を取り
これでいいと思っている自分が嫌いだ
示された正しさばかり追いかけ
自分の大切なものを気付かないように押し隠す
<解釈>
「正しい引き金」は、攻撃に正当な理由をつけているということでしょうか。
「らしくない感情」には、自分がその行為の結果を本当は受け入れられていない様子が見えます。
「つまらないもの」は、自分にとって価値や意味がないもの。
「物陰に潜める」は目的語がなくわかりにくいですが、「つまらないもの」と対になると考えて、自分にとって大切なもの、としました。
あのスレッタが、自分に対して「お前が嫌いだ」だなんて……!
<意訳>
与えられた正しさにしがみついて いつも
守られる花婿だった自分を憎んだ
泣いている場合じゃないだろう
<解釈>
「悲しい言い訳」は、間違いかもしれない・間違えたかもしれないと思う度に、母やエアリアル(それともエリクト?)に示されてきた、仕方なかったんだ、正しいことをしたんだという言い訳であると考えました。
「ヒロインを演じている自分」は、17話を受けて、ミオリネに守られてきた状態を指すと考えました。
スレッタは主人公です。ヒーローです。
でもここまで、ずっとミオリネがスレッタを引っ張ってきました。
スレッタは17話まで、ヒロインだったのです。
「涙なんて性に合わないだろう」は、17話、最後にホルダー仕様のパイロットスーツを奪われたスレッタの、悲痛な叫びと涙。
見ていて本当に辛かった…。
あの悲惨な出来事を、スレッタは乗り越えます。鬱陶しく進むために。
<意訳>
向き合った本当の自分は
何も成し遂げられずにいる僕だった
もう そんな自分は終わりにする
<解釈>
意訳の通りです。
与えられた正しさを鵜呑みにし、心の奥にあった疑念に気付かないふりをしてきた、自分ではない自分を終わりにするのですね。
いいぞカッコイイ!
<意訳>
ずっと コクピットの中でうずくまり 彷徨い続け
僕を取り囲む声に 守られてきた でも
本当は寂しいってわかっていたんだ
もう ここから旅立つよ
<解釈>
「最初から ずっと 流れ彷徨い」というのは、物心つく幼い頃からずっと居場所がなかったという解釈をしました。
幼い頃からスレッタの居場所は、エアリアルのコクピットの中でしたが、エアリアルも追われて水星に流れ着いた身です。
安心してそこにいられるような場所はなかったのでしょう。
「喧騒 円状に僕を取り囲んで」は、エアリアルとみんなの声が、孤独なコクピットで自分を取り囲んできたという意味だと考えました。
「寂しいとか きっと 分かっていたんだ」は、スレッタがずっと寂しさを抱えてきたことを示しています。
友達がいなかったこともそうですが、それ以上に、本当に自分の存在を必要とし愛してくれる人はいないということ……母プロスペラからの愛情が、自分ではなくエアリアル(の中のエリクト)に向けられていると薄々気付いていた、ということではないでしょうか。
悲しい。
「お別れする」は、気付かないふりをしてうずくまっている弱い自分とさよならして、前に進もうとしているということですね。
強い覚悟が伺えます。
<意訳>
ずっと見上げてきた空に描いてきたものは
空想や幻想ばかりで 僕はそれに囚われてきた
いつの日かきっと 空を覆う雲を払って
真実を見つける
「いつからか ずっと 見上げる空」は、夢を描く場所。
でもそこに描いてきたものは「空想や幻想」ばかりでした。
やりたいことリストは、スレッタがライブラリのコミックや映画で見た学校に憧れ、想像したものでした。
スレッタが水星につくりたいと言った学校も、その空想の学校を元にしているはずです。
さらに言えば、プロスペラに見せられてきた正しささえも、幻想かもしれません。
そういった曖昧な夢を、ずっと描いてきたのですね。
「いつの日か きっと 広がる曇天に お別れする」は、空想や幻想ばかりの空を曇天と表現していると考えました。
その曇天にお別れする、つまり雲を振り払い、その向こうにある本物、真実に辿り着こうとしているのだと思います。
<意訳>
あなたの涙を振り払うよ
もう 逃げることはしない
<解釈>
「slash your tears away」は、直訳すると「あなたの涙を切り捨てる」になります。
そこから、もう泣かせない、あるいは今泣いているなら涙を振り払う、というような意味に受け取りました。
そのために、もう自分と現実から逃げないと決めたのですね。
いやマジでカッコイイでしょ。
1期のかわいいスレッタさんはどこへ……。
<意訳>
大切なものを見失った世界で 自分を偽って
物憂げにしている自分が嫌いだ
目に映るその風景は
目に見えない真相と繋がっている
<解釈>
「枯れきった乏しい 世の中で偽って」は、正直ちょっと解釈に悩みました。何が枯れきって乏しいのか。
今のところ、自分の願いや大切にしたいものと向き合うことを避けて、自分自身をも偽っている現状、と解釈しています。
自分で招いた状況なのに「物憂げなお前が嫌いだ」と言っているのですね。
「澄み渡る風景は 深く眠ってる真相と リンクしているんだ」も少し悩みました。これからスレッタはどんな風景を見て、どんな真相に辿り着くのでしょう。
とりあえずは、見えている風景は見えない真相とリンクしている、という風に意訳しました。
<意訳>
逃げたら一つ 怖気付いて後悔する将来よりも
進めば二つ 殻破って進めば広がる世界
<解釈>
まんまですね!(汗)
<意訳>
用意された僕の結末 でも
もしも 僕が自ら刻むこの1秒に意味があるのなら
その先のシナリオを 自分自身の手で紡いでいく
もう手放したりしない
ずっと気づかないふりをして 目を逸らしていた
自分が望む本当の未来に今
手を伸ばす その先は──
<解釈>
ほぼ意訳の通りなので、特別な解釈はないのですが……。
もうここから怒濤のクライマックスに向かう感じがすごいです。
「この1秒」、て。ほんの1秒ですよ。でもそれに意味があるのなら、この結末を結末にしない、自らその先の未来をつかみ進むんだという決意。
1期OPの祝福「呪い呪われた未来は 君がその手で変えていくんだ」を思い出して泣きそうです。
<意訳>
あなたは 自分と引き換えに
静かに この世界の全てを色付ける 鮮やかに
けれど
あなたが暗い闇の中にいるなら
苦しいというなら
あなたを閉じ込めるその世界を切り裂いて
僕は今 あなたを迎えにいくよ
<解釈>
ここは、スレッタがミオリネに思いを馳せている部分です。
ミオリネがクワイエット・ゼロに関連して自分の身を犠牲にするのではないか、という推測を元に解釈しています。
「零れ落ちそうな 君の雫」は、犠牲になろうとしているミオリネがもたらすもの。
それは「そっと 三千世界を色付ける」、静かに優しくこの世界を色づけます。
けれど幸福なその世界の裏で、身を賭したミオリネはひとり暗い闇の中にいます。
スレッタは、もしそれが苦しいと君が言うなら、君を閉じ込める闇を切り裂く……この世界を否定してでも、君を迎えに行くというのです。
この部分はもう何度聞いても泣きそうな気持ちになります。
曲調もそうですが、ここにこめられたスレッタの思いが本当に真っ直ぐで、強くて優しくて、切ないです……。
<意訳>
最初からずっと居場所なく 彷徨い続けていた
僕を取り囲む声に 守られながら でも
本当は寂しいってわかっていたんだ
僕はもう いるべき場所を見つけた だから
ここから旅立つ
<解釈>
1番と同じ歌詞なのですが、ここまで歌を追ってきて、少し意訳を変えています。
居場所がなかった自分を認め、気付かないふりをしていた自分を認め、そして今、自分が向かうべき場所を見つけたスレッタの、新たな旅立ちです。
<意訳>
ずっと見上げてきた空に描いている
偶像や理想を眺めて 手を伸ばしては届かなかった でも
いつの日かきっと 空を覆う雲を払って
心から願う未来を手に入れる
<解釈>
「偶像 理想 眺めて手を伸ばす」は、こうありたいと願うもの、理想に手が届かない様子。
ですが、例えそれが手に入らなくても、曇天の向こうに自分にとっての本当の答え、願う未来があると信じていると解釈しました。
曇天にお別れする日は、その未来を手に入れるときです。
<意訳>
あなたの涙を振り払うよ
もう 逃げることはしない
<解釈>
あなたをもう泣かせない、もう逃げない。
行くべきところは、もう決まっているのですね。
完全に!個人的な解釈です
こちらもエンディングの解釈同様、完全に妄想です。外れていても笑っておいてくださいね!(汗)
でもとりあえず感想としては、この歌、ホントにかっこよすぎて言葉がありません……。物語が多分だいぶ重いので、悲壮な覚悟でもあるのですが、この歌からは前へ前へと進もうとする主人公・スレッタの強い意志を感じます。
2期でスレッタがどんな風に運命に立ち向かっていくのか。
情緒乱されっぱなしな予感はしますが、引き続き応援していきたいと思います!