【水星の魔女】スレッタの「命を奪う」ことへの意識とミオリネへの感情<超個人的雑記>

2期も中盤になり物語が進んでいますが、いろんな謎の答えが出されたような出されていないような…まるでプロスペラマジックに視聴者もはまっている感じがします(汗)
16話・17話とかなりヘビーな展開だったと思うのですが、スレッタの感情や人の命を奪うという行為への反応について、視聴者の間でも解釈が分かれている感じがします。
公式さんめ、スレッタが悩んでいるのと同じように、視聴者にも悩めっていうんでしょ!
というわけで、早速悩んでみます。だいぶ長くなる予感がします(やっぱりなった)。


「罪」から「正しい行為」へ

最初は強い抵抗を示す

12話でプロスペラがスレッタを助けるために、テロリストを射殺した際、「死んでるわ、大丈夫」と言ったプロスペラに対して、スレッタはひどく怯えながら言います。
「そうじゃ、なくて…殺したんだよ?」
この様子を見る限り、「人が死んだ」ことよりも、「人を殺した」という行為に対して恐怖していることがわかります。

水星は過酷な環境に老人ばかりで、事故も多く、人が死ぬことは自体は珍しくはなかったのでしょう。スレッタ自身も救助活動をする中で、そういった場面にも遭遇していたかもしれません。
ですが、「人の命を奪う行為」は絶対にしてはいけない「罪」であり、恐れるべきもの。
少なくともこの時点でのスレッタは、そのように意識していると思います。

「救う」という言葉で「罪」を「正しい行為」にする

「そうしなければ、あなたが殺されてたでしょう?」というプロスペラに、スレッタは「でも…!」と言いかけますが、そこにプロスペラは「逃げたら一つ、進めば二つ」と言います。
スレッタは戸惑うように「…え?」と呟きます。

スレッタにとって、「進めば二つ」の合い言葉は、ポジティブなものとしてインプットされています。
罪を犯すことを肯定する言葉ではないのですよね。だから、ここでその言葉が出てきたことに戸惑います。

プロスペラは進めば二つの二つ目として「スレッタが、エアリアルと一緒に戦ってくれたら」と言い出します。
「無理だよ、だって…」というスレッタの言葉の続きを、プロスペラが「そうね、今起ってるのは決闘じゃない。怖いよね、傷つきたくないよね」と代弁します。
これは戦争だから、命のやり取りをしなければならない。今みたいに相手の命を奪うこともある。そのことはとても怖いし、あなたも傷つくよね、と言っているのですね。
でもこれ、スレッタの感情の問題に集約していますよね…。
その上で、戦ってくれたら「お母さんも、スレッタも、ミオリネさんも、みんな救える」「今みんなを救えるのは、あなたたちだけよ」と言います。
つまり、「あなたさえその恐怖に打ち勝って進めば、二つ目として、みんなを救うという正しい行為ができるよ。それはあなたたちしかできないよ」と。

スレッタは水星で救助活動をしてきました。
そしてそれもまた、同じような文法でプロスペラから言われたことだったのではないでしょうか。
あなたが恐怖に打ち勝って進めば、みんなを救える。あなたたちしかできない、と。

母の言葉に「救う…?」とスレッタは反応します。
人の命を救うことは、スレッタにとって「正しい行為」です。
ここでスレッタの意識の中で、戦いの中で人の命を奪うかもしれないということさえも、人を救うための「正しい行為」としてシフトし始めたのではないかと思います。

「進める子」でダメ押し

さらにプロスペラは、「あなたは進める子。でしょ?」と手を差し伸べます。
ここでスレッタの瞳に光が走ります(時々出てくるこの描写の意味については、別な記事にしたいと思っています)。
肯定的に使ってきた「進む」という言葉によって、人を救うための殺人まで含めて「正しい行為」として認識された瞬間だと思います。

それにこんな風に言われたら、母は期待してくれている、応えたい、応えなきゃ、という気持ちにもなりますよね。
役に立たなければ自分には価値がない、という強迫観念みたいなものも、スレッタは持っていますし(11話の空回り)。

こうして、恐怖を乗り越え進むことを選ぶスレッタ。胸の前で拳を握り、「うん、進める。進んで、きた」と、立ち上がって暗がりから明るい場所へ、血しぶきの飛んだ床を踏んで出てきます。
そのときのスレッタの足取りは重く、目は伏せられています。本当はやりたくない。自分の気持ちとの矛盾や葛藤を感じます。

ですが「逃げたら、一つ!」と口にした途端、表情がそれまでとガラッと変わり、恐怖はもう見えません。ちょっと目がキマっちゃってます。
ほとんど無意識に、スレッタの「自分の感情を押し殺すスイッチ」が入ったのでないかと思っています。
8話でプロスペラに、何故ガンダムだと教えてくれなかったのかを問うてはぐらかされたときも、同じように目を見開いていましたね。

こうして、スレッタの中でそれまでは絶対的に罪悪であった「人の命を奪う」という行為が、正しさを帯びてしまった。
その結果が、12話Cパートの「やめなさい」だったと思います。

自分の行為への疑念

ミオリネの拒絶

「やめなさい」の結果、スレッタはミオリネを守ることができました。ミオリネとデリングの命を救います。
それはスレッタにとって、もはや「正しい行為」。ミオリネを助けることができて、嬉しい&喜んでほしい。
ミオリネは水星の老人達とは違い、スレッタを認めてくれる人ですから、肯定的な反応を期待したでしょう。
しかしその際に、スレッタがミオリネに笑いかけたことで、ミオリネから帰ってきたのは拒絶でした。
「なんで…笑ってるの…」「…人殺し」

もしもの話にはなりますが、スレッタがこのとき、笑っていなかったら。
罪の意識を背負いながらも、必死の思いで手を差し伸べたのであれば。
ミオリネはたとえ驚き怯えていたとしても、拒絶するようなことはなかったでしょう。

ちなみに、この辺りのスレッタの口調がいつもの丁寧語ではなく、ため口になっているの、何かあるんだろうなぁ…と作為を感じますね。

それぞれが悩み続ける

13話以降、ミオリネはしばらく株式会社ガンダムのテロへの関与を疑われ、外部と連絡がとれない状況で事情聴取を受けることになりました。
プラント・クエタ襲撃事件から2週間経った、という設定で2期が始まります。

スレッタはミオリネの温室で、プロスペラに電話をしていました。
「プラントでのこと、まだ気にしてる?」というプロスペラの語りかけから、おそらく早い段階で既にプロスペラにミオリネとの間に起きたことを相談していたと思われます。
「あのとき、もっといい方法、あったのかな、って…」
その様子からは、ミオリネの拒絶によって思い悩んでいることがわかります。

プロスペラは、助けに行かなければ二人は死んでいたかもしれない、スレッタは正しいことをした、と伝えます。
スレッタは「そうだよね。お母さんがそう言うんだから、間違ってないよね」と答え笑顔を見せます。
それに対して、「もちろん。ミオリネさんもきっとわかってくれる」とプロスペラは言います。

このやり取りで、スレッタが意識しているのは「自分は間違えたのか」という点です。
人を殺したこと、ではないのですよね。つまり罪の意識を、少なくとも自覚はしていません。
やり方を間違えたから、ミオリネは怒っているんだ、という思考になっているのです。

ただ、母に相談して肯定されてもまだ何かもやもやしたものが心に残っていたのでしょう。
間違ってないよねと言いながらも、ハンガーまで行きエアリアルに人生相談をしようとしていました(できませんでしたが)。この時点のスレッタは少し自我があり、どこかで「本当に自分は正しいことをしたのか」と感じているのでしょうね。
そこでソフィとノレアが編入してきて、ニカを救うためにこの悩みは一旦置いておくことになってしまいます。

一方ミオリネはその間、意識が戻らないデリングを見守りつつ、スレッタからもらったクールさんを見つめ、一人で考えていました。
そこへプロスペラが来て、「仲直りしてくれる?」と問われたとき、悩むことなく「言われなくても」と答えています。
スレッタが大切な存在なのは変わりない。あのとき他にいい方法があったわけでもない。そのことはわかっているのですよね。

「人の命を奪う行為」へのふたつの定義

14話で、スレッタはソフィと戦います。
ソフィはガンダムで人を殺す理由をスレッタに訊ねられ、「欲しいものがあるからだよ」と答えました。
お腹いっぱいのご飯、フカフカの寝床、温かいシャワー、コミック、ゲーム、そして自分を好きでいてくれる家族。
これはどれも、ささやかなようで、ソフィが持っていないものでした。

スレッタはソフィの「欲しいもの」を聞いて、「おかしいです!人を殺してまで、そんなの!」と言いますが、そこで自分が人を殺してミオリネを助けたことを思い出し、はっとします。

この時のスレッタが何を考えたのかは、明確な提示がありません。わかることは、「ソフィとのやり取りを通して気付いた」ということだけ。
自分も人を殺してでもミオリネが欲しいと気付いた、という考え方もできます。
ただ私は、ここはもう少し細かいところまで含めたいと思っています。
それは、ソフィの「奪う」という行為と、スレッタの「守る」という行為は、同じ文脈で語られてはいけない(語られてほしくない)と思っているからです。

スレッタは、ミオリネを守る(救う)ために犯した殺人は、母に肯定された「正しい行為」だと思っていました。
けれども、ソフィの欲しいものを奪うための殺人は「おかしい」、つまり「罪悪」だと思っています。
人を殺すという同じ行為に対して、善と悪、ふたつの相反する定義が同時に存在しうることを、今のスレッタはおそらく理解できません。
そのため、自分がしたこともソフィと同じなのではないか…ミオリネが欲しいが為に人の命を奪ったのではないか、という疑念が生じたのです。
そしてそれは、自分が「おかしい」と感じ否定したものでした。

スレッタの中で矛盾が生まれました。
母は「正しい」と言った。けれど自分は「間違っている」と思っている。
絶対的に信じてきた母の正しさと、自分の思う正しさが衝突します。

そして追い打ちをかけるように、欲しいもの・ミオリネのために人殺しの道具に乗ってるんでしょ、とソフィに言われ、エアリアルは人を殺す道具じゃないと反論しますが、「じゃあなんでエアリアルは武器持ってるの!?誰が暴力マシーンを作ったの?」と言われ、再びはっとします。
そして完全に反論ができなくなってしまいます。

母とエアリアルは、長い間スレッタにとって自分を肯定してくれる全てでした。
しかしソフィの指摘により、突如その正しさや存在が揺らいでしまったのです。

このあと、ミオリネも学校もみんな壊すとソフィに言われ、スレッタの表情が変わります。キッと前を睨み、そこには殺意のようなものまで感じられます。
それに呼応するように、エアリアル(エリクト)はデータストームによる攻撃で、ソフィの命を削っていきます。
ここでスレッタは途中で危険に気付き、エアリアルを止めようとします。
スレッタは、「命を奪う行為は罪である」という考えをまだ失っていません。
しかしエアリアルは止まりません。
ソフィもまた、自分を殺そうとするエリクトに焦がれるように引き寄せられ、その命の終わりが近づきます。
そして、スレッタが「やめてー!!」と叫んだときには、息絶えてしまいました。

自我に蓋をする

戦闘のあとエアリアルのコクピットで、ソフィは間違ってるはずなのに、ガンダムは人を助けるモビルスーツになるはずのに、と呟くスレッタの声と表情は、呆然としていて不安げです。
この呟き。これは、スレッタ自身の価値観や考えでした。

自我:欲しいものを奪うために人を殺すことは「罪」だ。
疑念:けれど、母が肯定してくれた自分も、欲しいもののために人を殺したのではないか。
自我:ガンダムで人を助けることは、みんなで決め、自分も願っている「正しい行為」だ。
疑念:けれど、母が作ったエアリアルは、武器を持った暴力マシーンなのではないか。

自分の中の正しさと、自分が信じる母の正しさ。
この矛盾や、自分がしていることへの恐怖を解消するために、スレッタはエアリアルの言葉で自身の気持ちを「上書き」してしまいます。

「そうだよね。
ニカさんもミオリネさんも、学園だって守れた。
エアリアルもみんなも助けてくれた。
進めば二つ。お母さんの言うとおり」
微笑みながら顔を上げたスレッタの目から、涙があふれ宙に浮きます。

あの涙が何だったのか。これも、はっきりとした提示はありません。
私は最初、ずっと信じてきた母やエアリアルに疑念を抱き始めた兆候で、母から提示される正しさとの別れの涙であり、これからスレッタの自我が目覚めていくのかと思っていました。

ところが、逆でした(汗)
16・17話でのスレッタの姿を見る限りでは、むしろ自我との別れだったのだな…と思っています。

本当に、この回でソフィが残した爪痕は大きなものでした。

ミオリネとのやり取りと想い

正しくても、笑っちゃいけない

16話、プラント・クエタ以降ずっと話せずにいた二人は、ようやく再会し温室で話をします。
スレッタは不安に感じていたことを切り出します。
「ミオリネさん、怒ってますか?」「プラントでのこと、まだ…」
スレッタは、ミオリネが「怒っている」と思っているのですね。

それに対してミオリネは、怒られるのは自分の方だと話します。
助けてくれたのに酷いことを言った。ごめんって言いたかった。
そして「ありがとうって言うべきだった」と伝えます。
ここでスレッタは、不安がすっかり晴れたかのような笑顔になり、「やっぱり、お母さんの言った通りでした」「ミオリネさんはきっとわかってくれるって」と言います。
そして「私とエアリアルは、正しいことをしたんだって」と言いました。

ここでミオリネは、小さく「…正しいこと?」と呟きます。
スレッタは嬉しそうに笑顔で、逃げずに戦ったからミオリネさんを、地球寮のみんなも守ることができた、と告げます。
そんなスレッタの様子に、ミオリネは震える手を握りしめて、向き合う覚悟をし、伝えます。私は笑えない、と。
そして言いました。
「正しくても、笑っちゃいけないよ」

人を殺すという行為は、罪。
たとえ誰かを救うための正しい行為だったとしても、その罪がなくなるわけではないということを、ミオリネは伝えようとします。
しかしスレッタには、どうも通じていません。

罪の意識から逃れるために

「株式会社ガンダムは、戦争の道具じゃない。
医療で命を救うガンダムを作るんだって、みんなで決めたよね?
あんたは母親が言うなら、ガンダムで人を殺すの!?」

ミオリネの必死の問いに、スレッタは困ったような表情でしばし黙ります。
そして目を閉じて考えます。その様子はどこか苦しそうにも見えます。
しかし再び目を開いたとき、もうスレッタには迷いがありませんでした。
「はい。お母さんが言うなら」
そう言って困ったような笑顔を見せます。

スレッタのこの返答は、ミオリネや地球寮のみんなからしたら、ひどい裏切りです。
そのことすら、スレッタはまるで気がついていないかのようです。

スレッタは、人の命を奪いました。
けれど、罪を背負いません。
自分で決めた行動ではないから、自分が責任を負うことがないのです。
まるで抜け殻のように、正しいと母が提示した通りに行動することで、「人の命を奪った罪の意識」から逃れようとしているかのようです。

本当は、意識の底ではわかっているのだと思います。
けれども、それを到底抱えることができないくらい、スレッタの複雑なバックボーンはその心をボロボロにしているのでしょう…。

ミオリネは前々から、スレッタとプロスペラの親子関係に疑念をもっていたので、ここでこれ以上スレッタと話してもだめだと考え、元凶のプロスペラの元へ向かうのですが…。
何も言わず走り去ってしまったため、スレッタは一人取り残され、追いかけることもできませんでした。
「また何か間違えてしまったのかな…」きっとそんな風に思っていたのではないでしょうか。つらい。

「大切な人がいるんです」

命を奪う罪とは少し話がずれますが、17話、スレッタの心境に変化が起きます。

学園に戻ってきたグエルから「大切なものは、もう失くしたくないんだ」という話を聞いたスレッタは、「大切な、もの…」と呟きました。
そのあとグエルからの告白で「大切なんだ」と言われたとき、その瞳には明るい光が走ります。
そしてしっかりとグエルの気持ちを受け止め、考え、自分の答えを出しました。
そのときのスレッタは、母の言う通りにしている空っぽなスレッタではなく、自分の感情と意思を持ったスレッタ自身だったでしょう。

推測ですが、スレッタはこのとき、ようやく自分のミオリネへの気持ちを自覚し、向き合うことができたのではないでしょうか。

ソフィとの対峙以来、心の奥底で抱えてきた「自分はミオリネが欲しいという自分勝手な欲望で人の命を奪ったのではないか」という罪への恐怖から、自分の気持ちを肯定することができなかったのでしょう。
だからこそ温室で置いて行かれたときも、鬱陶しくミオリネを追いかけることもできませんでした。

ですがここで、自身がグエルから向けられたその想いは優しく暖かいものであると知り、そして自分のミオリネに対する想いも同様だと気づいたことで、ミオリネが「人を殺してでも奪いたい、欲しいもの」ではなく「人を殺してでも守りたい、大切な人」として再認識された。
罪の意識や行動についてはまだ置いておかれていますが、少なくとも自分の気持ちを肯定することができたのです。

私を選んでください

17話で、スレッタがグエルと決闘中に、ミオリネへの想いを口にする場面があります。
少し夢見がちな雰囲気もありますが、具体的に結婚式に描いている夢が語られていて、その後のことが悲しくて泣きそうになるんですが(泣)
その言葉の最後に「だから、だから、私を選んでください!」と言いますよね。

この言葉、受け身だととられがちなんですが、私個人としては別な見方をしています。
それは、前項で触れた「大切な人」という気付きによるものです。
ちょっとTwitterでツイートしたんですが、こういう思いだったのかな、と考えて書いた文章を転載します(何気に気に入っています、自分で書いておいて泣きそうです)。

奪うんじゃない。
守りたいんだ。
あなたの存在を。あなたの心を。
私はあなたを大切に思うから。
だからあなたが決めてほしい。
あなたの意思で。
あなたの心で。

私はあなたの隣にいたい。

残された課題

実はグエルに対して、最大武器を使おうとしていた

前述の、スレッタの告白とも言える決闘中の発言の際、スレッタはグエルに対してデータストームによるオーバーライドを仕掛けた上で、なんとガンビットライフルを撃ち放とうとしていました。

ガンビットライフルはエアリアル改修型の最大武器。
フォルドの夜明けがプラント・クエタを襲撃した際、ノレアが恐怖しソフィがハートを打ち抜かれた、あれです。かすめただけでモビルスーツの脚が溶けた、あれです。

学園の戦術試験区域内で、こんな武器をぶっ放そうとするなんて…。
グエル、蒸発しちゃいません?(汗)
出力を絞った場合どこまで威力を弱められるかはわかりませんが、それならばそもそもガンビットをセットしなければいいので…。
まぁ学園内の決闘だとコクピットには当たらないとしても、躊躇なくそれを向けられることが一番の問題だろうなと。

どうも、ミオリネに対する気持ちについては向き合うことができたようですが、ミオリネが絡むと自分自身が感情のまま暴力マシーンと化している節があり、善悪の判断がつかないまま強大な兵器を振り回してしまいそうな怖さがあります。
決闘に負けたことでエアリアルも奪われるので、一旦はその心配はなくなるでしょうが…。

「戦争」と「人の命を奪う罪」

ミオリネがスレッタに言った「正しくても、笑っちゃいけないよ」という言葉は、プロローグでデリングが行った演説にも通じるものがありました。
「自ら引き金を引き、奪った命の尊さと、あがないきれない罪を背負う。戦争とは、人殺しとは、そうでなければならない」

今スレッタは、自身が使おうとした武器が何を奪うものなのか、深く考えていないように見えます。人を殺してしまった罪についても、どうも麻痺しているかのようです。
デリングが否定した、ドローン戦争。なんだか今のままでは、スレッタも人に操られるドローンのようです…。

しかしこの物語は戦争というテーマを扱っているため、「人の命を奪う罪」については、ぞんざいにすることはないだろうと思っています。

スレッタは、きっと2期後半のどこかでその罪をも背負って立ち上がり、ミオリネの元へ駆けつけることと思います。
そのときこそが、スレッタが真の主人公となるときなのだと信じて、辛い展開を乗り越えたいですね!


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