【水星の魔女】シュバルゼッテから予想する物語の終盤<超個人的考察>
17話の衝撃がすごくて、脳内のデータストームが収まらない毎日です。
みなさんの考察を見たり、前回の記事を書きながら1期を見直したりしていたら、何かが急に降りてきました(?)。
もちろん公式さんのことなので、凡人が思いつくようなストーリーは用意していないとは思うのですが、とりあえずせっかくなので書き出しておきます!
だいぶあれこれ書いているので、「物語を先読みしたくない!」という方は逃げてくださいね(汗)
ガンダム・シュバルゼッテ、何者なの…
詳細わからぬまま
昨年12月に6月の発売予定としてデザインまで明かされているのに、他の新登場のモビルスーツたちと異なり一切詳細が出てこないシュバルゼッテ。
私もなんとなーく「戦いにくそうな大剣だなぁ、これどうやって攻撃するの?」とか、「なんでこのガンダム頭に輪っかついてるの?」とか思っている程度でした。ぼんやり。
でも機体を細かく見ている人たちはいて、ジェターク社のモビルスーツに似ているからジェタークが作るのでは?グエルが乗るのか?という話題もありました。
その他に、別な方のツイートで、ちょっと記憶に残ったツイートも。
シュバルゼッテの胸に、数学で結論を意味する「∴」の記号が入っていると。ホントだ…。
ちなみに、アスティカシアのパイロット用ヘルメットは、額に根拠を意味する「∵」の記号が入っていると。ホントだ…。
通気口かと思っていましたが、宇宙で通気してちゃダメですよね(笑)
ちなみにシュバルゼッテ(schwarzette)はドイツ語のようです。
Schwarz→黒、不幸、災厄
‐ette→まがい、代用品(女性形)
これだけ見ると、なんだか不吉な機体にしか見えない…。
とまぁ、想像するしかない中で断片的にしか情報がなく、どうも見通しまで立てられるような材料がないままでした。
突然の発売延期
ずーっと「何者なん?」の状態できましたが、なんと不明なまま、5月8日に発売が6月から7月に延期と発表されました。
延期といえば、今週末は特番が挟まることになり、最終回も7月となる見込みになりましたね。
んん?あやしい…最終回で登場するのか?
山羊でしょ、という指摘
Twitterで、シュバルゼッテのカラーリングとフォルムから、魔女と関連付けて「これは山羊(ヤギ)モチーフだと思う」「生贄、スケープゴート」というツイートをされている方がいました。
そして発売延期のこともあり、最終回でこれに乗った誰かが生贄になるのでは?と。
何も知らない私。山羊と魔女、スケープゴートをググりました(ホント無知でごめんね)。
すると私の目に飛び込んできたのは「贖罪の山羊」という言葉。
私の中でいろいろ繋がった。カチーン!
命を救う行為、命を奪う行為
命を救うガンダムをつくる、株式会社ガンダム
8話で、株式会社ガンダムの事業を決める際、ミオリネはGUDN技術の本当の理念を探し出してきましたね。そして決めました。
ガンダムで命を救う、と。
この決定を聞いたスレッタは、他の地球寮の面々と同じように驚いたような顔をしていましたが、水星でエアリアルと救助活動をしてきた彼女にとっては、これは自身のテーマでもあったのかもしれません。
ずっと自分がしてきたことを、みんなでやると決めたあのとき、スレッタは過去の自分も肯定されたような気持ちを感じたかもしれませんね。
さて、ガンダムを兵器として売るのか、という話題でケンカしていたオジェロとヌーノでしたが、株ガンPVを作成したあとのシーンで、アリヤにこう語りかけられています。
「命を救う行為に善も悪もない。そうだろ?」
実は私はこの台詞、以前からちょっと違和感がありました。
オジェロとヌーノのケンカは、善とか悪とかいう話だったんだっけ?と。
でもまぁ、そういうことだったのかな~と流していたんですが。
先日見返していたとき、「何か意味がある感じがするなぁ」と再び気になったのです。
スレッタは今どん底もしくはそのちょっと手前(母の存在は今のところまだ残っているから)ですが、これから再起するために、誰かの助けが必要そうです。
だとしたら、一番最初に考えつくのは地球寮のみんな。
キービジュアルが公開されたとき、「地球寮のメンバーでアリヤだけはミオリネを見ている」とツイートされている方がいました。
占いもできるし、何かきっかけをくれるのかな~、アリヤは意味深なこと言ってたしな~、なんて昨日まで思っていたのです。
命を奪ったスレッタの課題
作中では、依存やマインドコントロール、復讐の道具にされるスレッタを救おうと、ミオリネが奮闘していましたね。
でもスレッタが解決しなければならない大きな課題が、もう一つ残っています。
それは、私がしつこく気にしている「人の命を奪う罪」を、自分自身が背負うこと。
スレッタは、ただマインドコントロールされているのではありません。
自身が選択する恐怖や、自身が犯した罪から逃れるために、「お母さんが言うなら」「お母さんはいつも正しい」と言い続けています。
このことは前の記事でも触れましたが、ソフィが命を落としてから本当に顕著です。
怖い、不安、苦しい。そういうときほど、まるで洗脳を受けているかのように、自分の気持ちや考えを無視して母の言う通りに考え行動しているのです。
今のスレッタは、前述の株式会社ガンダムの事業を決めたときのスレッタとは、どうも違うのです。
ですが、スレッタは必ずどこかで気がついて、罪を背負って立ち上がるはずです。
そう、デリングが、ミオリネが言ったように。
「自ら引き金を引き、奪った命の尊さと、あがないきれない罪を背負う。戦争とは、人殺しとは、そうでなければならない」
「正しくても、笑っちゃいけないよ」
罪を背負う…贖罪…?
なんだか繋がってきましたね、シュバルゼッテに。
彼らの採択は、なんだったか
エンディング映像もヒントに
エンディングの映像を見ても、クワイエット・ゼロでミオリネがその身を犠牲にすること、そのミオリネの元に行くためにスレッタが魔女となることは、まず間違いないのではないかと思っています。
てっきりエアリアルに乗ってデータストームの向こうへ行くのかと思っていましたが、エアリアルは17話で奪われたし、よく見るとエンディングでもエアリアルは実体がないのですよね。
(しかも17話で、SYSTEMもVer.E.SからVer.2.0になっていて、エリクトがいなくなっていました)
親世代が、世界の平和のために用意したクワイエット・ゼロ。
それを止めるためのシュバルゼッテは、「災厄」であるとも言えるでしょう。
そしてそれは、エアリアル(エリクト)の「代用」として作られます。
Schwarz→黒、不幸、災厄
‐ette→まがい、代用品(女性形)
…というわけで、こちらも回収。
さて、シュバルゼッテがミオリネの元へ行くための機体なら、それはスレッタが乗る機体で間違いないでしょう。
そう思ったとき、シュバルゼッテの頭上になぜ輪っかがあるのかが、私の中で繋がりました…!(個人の解釈です!)
山羊の角は外側へ向いているはず。ガンダムのブレードアンテナもどちらかといえば外向きです。
ではなぜ輪なのか。どうして頭上なのか。
あの輪、光輪みたいだと思いませんか?
光輪といえば、神的人格や聖人の頭上にあるもの。
それはすなわち「善」を象徴するものです。
一方、山羊は悪魔や魔女と繋がるもの。
それはすなわち「悪」を象徴するものです。
そう、シュバルゼッテには、「善」と「悪」、両方の意味が込められているのです。
善と悪とは共存する
命を救うために、命を奪ったスレッタは、善であり、また悪です。
スレッタは自分の罪と向き合い、「正しくても、笑っちゃいけない」ということに気付くのでしょう。
そしてその罪を背負ってなお、シュバルゼッテに乗って進むことで贖罪をするのではないでしょうか。
また、クワイエット・ゼロは争いをなくすための計画です。
これを止めることは、世界から見たら間違いで、悪かもしれません。
しかしミオリネを救うという意味では、善です。
シュバルゼッテでクワイエット・ゼロを止めにいくこともまた、善であり、悪なのです。
機体の「∴」と、額の「∵」
シュバルゼッテの胸に、結論を意味する「∴」の記号が入っていると言いました。
また、パイロット用のヘルメットに、根拠を意味する「∵」の記号が入っていることも触れました。
結構前に見たツイートだったのですが、ここでそうか、と思いました。
ミオリネが総裁になり、ジェターク社は再建するでしょう。
エアリアルもジェターク社に引き取られています。
そのジェターク社が、クワイエット・ゼロを止めるためのシュバルゼッテを作るのです。
ジェターク社には、ミオリネとスレッタの本心を知るグエルがいます。
目的である会社の建て直しが叶ったあとなら、グエルは何の打算もなく力を貸してくれるでしょう。
スレッタや株式会社ガンダムとの共闘です。彼らは、ミオリネを犠牲にした偽りの平和な世界にNOを突きつけるために、シュバルゼッテを作ります。
あの大剣はクワイエット・ゼロに入る・または止めるための鍵かもしれません。人を傷つけるための武器ではないでしょう。
偽りの善しか存在しないような世界は、結局偽物でしかない。
善も悪も、その両方を背負って、私たちは生きる。
何故なら(∵)、私たちがそう望むのだ。
ゆえに(∴)、私たちはこう答えを出す。
暴力マシーンであったガンダムは、武器を捨て、善と悪とを背負いながら、人を救うためのガンダムとなるのです。
そう、それは「彼らの採択」でした。
あれこそが、彼らの選ぶ世界の答えだったのではないでしょうか。
アリヤは言いました。
「命を救う行為に、善も悪もない」
ミオリネは言いました。
「正しくても、笑っちゃいけない」
表と裏の関係のようですが、きっと彼らが目指しているものは同じ世界です。
グエルは、ミオリネが「ガンダムとか、何にも縛られない世界で」と発言したときに、「そんな世界はないよ」と呟いていました。
作中もっとも早いスピードで相次ぐ悲劇に見舞われた彼は、一足早く、罪を背負い、善か悪かで語り切れない世界を知り、最終的には「大切なもの」のために自分の意思で立ち上がりました。
自分の意思で、自分が選び、その責任を負いながら、自分の足で歩くこと。
それこそが生きることで、命の尊厳を守ることなのでしょうね。
地球寮は、アスティカシアで唯一動物がいる場所
地球寮にはヤギ(!)や鶏などの動物がいますが、ブルーレイ2巻の特典であるドラマCDを聞くと、学園内で動物を飼育することは基本的にはないようです。
つまり、地球寮は学園の中で、唯一人間以外の生命体がいる。
命が育まれている場所です。
その地球寮が株式会社ガンダムになったこと。スレッタやミオリネの居場所になったこと。
最初から、「命」というテーマで全ては繋がっていたのでしょうね。
とはいえ全部推測です!
あれもこれも繋がっているようには思いましたが、とはいえこれは一考察。
全然当たらなくても許してくださいね!(汗)