ようのよむヨガ③ 『痛くない体のつくり方 姿勢、運動、食事、休養』
ヨガインストラクター/書店員の葉です。
こんにちは、こんばんは、…おはようございます?
いろいろなタイミングでご覧になっている皆さんがいるのかな、と思います。
今回ご紹介する本は、臨床家/鍼灸師の若林理砂さんの『痛くない体のつくり方 姿勢、運動、食事、休養』です。
私はアシュタンガヨガという主にアーサナ、いわゆるポーズに重点を置いた、ヨガの中では割と“ハード”と言われるものを練習してきました。
以前は正式指導者のクラスでアシスタントをしていたこともあって、平日は毎日早朝から、相当な気合を入れて頑張って練習してました。
私は逆立ちしたり、ジャンプしたりも好きですし、やったことのない姿勢、ポーズに挑むのはとても楽しく、(ヨガ的にこの「挑む」って態度はどうなのかな?という謎はちょっと置いておいて…)今、体を動かせている基礎を作ってくれた、よい時期だったと思います。
それと同時に、慢性的に膝が痛いなどの今の不調の原因にもなっている時期だった、と思います。
それは自分自身、身体についての知識が不足していたことや、身体的、心理的知識について通常の練習ではほぼ言及しない、むしろほとんど喋らないアシュタンガヨガの指導スタイルのせいもあるんだろうな?と思うのですが、
一番の大きな原因は自分の考え方にあったと思います。
大小の痛みが常にあり、でもそれは難しいポーズを練習しているのだから当たり前!そして「あまり大きなケガはしたことがない。」と当時の私はよく言っていて、実際、自分の状態は大したことがないと思っていましたが、思い返してみれば、練習中のケガが原因で何度か病院や治療院にも行きました。
誤解しないで欲しいのは、「アシュタンガヨガが原因でそうなった」ではなく、
私自身が、練習を通して心身に痛みが生まれていることを、事実として受け入れなかったことが原因だろうな、ということです。
周囲の雰囲気や自分の練習への執着心は脇に置いておいて、
他の誰でもない、自分の体や感覚が発しているシグナルをキャッチするべきだということです。
前置きが長くなりましたが…
『痛くない体のつくり方』の第一章のタイトルは、
『なぜあなたは「痛み」を無視するのか?』です。
まさに私…というわけで、タイトルを見た瞬間に「これだ」と思ったのがこの本です。
鍼灸師の方が書かれた本なので、ぎっくり腰や胃痛などの急な痛みや、肩こりや頭痛など慢性的な不調への、ペットボトルや爪楊枝を使った簡易な鍼灸的対処法も書かれていて、そういった意味でもとても役立ちますし、
何より、【本格的に痛くなってしまい治療に行かねばならない】
そのような状態が来ないための、普段の取り組みがメインテーマとして書かれています。
鍼灸といえば東洋医学ですが、それだけではなく、急性のケガにはいわゆるベーシックな応急処置であるRICE処置、食べ物は厚労省・農水省推奨の食事バランスガイドを用いるなど、
…正直、とても普通で、身も蓋もないです…
ですが、この本の魅力はこういった身も蓋もなさだと思います。
魔法のような鍼灸のワザで心身が一気に快調になることはなく、サブタイトルにあるよう、普段の「姿勢、運動、食事、休養」が快適に暮らしていける体を維持してくれると、明るくサバサバと書いてあります。
あまりにも普通過ぎて、むしろ耳の痛いことばかりです。今まさに、ものすごく悪い姿勢でこれを書いてますし…
さて、ここまで紹介してきてなんなのですが、
この本そのものは品切れで、在庫は書店にある限りだと思います。ただし基本、若林理砂さんの言っていることはいつも同じなので(いい意味で!!)書店にあるもののタイトルと目次を見て、ピンときたらどの本でも役立つと思います。
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写真の保護猫オタマ、かなり大きくなりました。
最近の趣味は大事な書類を噛みちぎる、などです。
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