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読書日記~森達也「悪役レスラーは笑う-『卑劣なジャップ』-グレート東郷」編。

 最近、森達也さんの「悪役レスラーは笑う」の増補版が発売されたみたいで、オンラインにするとやたらと表示されるのです。
森さんの著書を割と持っていて、面白いと思う本の方が多いのですが、この本の印象があまり(というかほとんど)ないので、この機会に読み返してみることにしました。

 私がプロレスを熱心に見るようになったのが1980年辺りですから、既にグレート東郷さんは亡くなっていたはずです。
あ、「空手バカ一代」に登場するグレート東郷さんはかなり印象的なキャラクターでしたね。

 そもそもルー・テーズやデストロイヤーにレスラーとしてはリアリティを感じていませんから、初めて読んだ時にはグレート東郷を今なぜ取り上げる?と初めて読む前に思った記憶があります。
今回読み返す前に一番気になったのもその部分でして、映像作家の森さんがなぜ?と思ったということもあるのでした。

・森達也「悪役レスラーは笑う-『卑劣なジャップ』グレート東郷-」(岩波新書)

 この本が発売された2005年には中邑真輔さんと棚橋弘至さんのライバル関係が新日本プロレスのメインだったり、一方、全日本プロレスでは武藤敬司さんと曙さんが最強タッグリーグで優勝したり、プロレスリング・ノアの東京ドーム大会では三沢光晴さんと川田利明さんが対戦してますね。

 そんな状況の中、なぜグレート東郷?ですよ。
元々、森さんがプロレス・ファンなのは割と知られていますが、プロレス界は世代交代を何度もしていて、グレート東郷に直接会ったり、話したりしている関係者は既に少数になっていたはずです。

 今になっても、なぜ森さんがこのテーマを選んで発売したのか、私は納得できない部分もあるのです。。
グレート東郷の国籍問題(?)などを通じて、2005年当時の日本の表面化し始めた問題を書こうとしたのか?などなど考えてしまう私です。
増補版に何が書かれているか、読み返した現在でも実は全く興味がなくて、多分読むことはないだろうなと思っております。すみません。

 しかし、何でこの本を実家に持ってきたのか?その私の心境も謎だったりします。以上です。

 ではまたー。

 

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