指の隙間から
はらはらと零れ落ちて行った砂の粒を
拾い集めてみると 「ああ、こんなにも沢山の虹のかけらが」と
地面に 虹を描いても
もう 七色の煌きは ありもしない。
落ち葉の積もった道を掃き
集めた木の葉に火をつけて
燃して 煙が天まで届けと
灰になった山の後に
そっと幾つもお芋を埋めて
空を見上げて 頬張るのだ。
さよならが 新たな始まりとなる様に
寂しさが微笑みとなる様に
悲しみが 喜びとなって
皆が 笑っている様に。
ぱくぱくと ぱくぱくと
頬張るのだ。
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