「インターハイ中止」で考える。

 今日書くことはタイトルの通りです。インターハイに限らず全中も中止。残念です。
 この記事は、競技、スポーツの進路で悩んでる中高生に特に読んで欲しいです。そういう方々に読んでもらって少しでもヒントになったらいいなと思って自分自身の経験も踏まえつつ考えて書いてみた記事です。
 インターハイに限らず、現時点(2020/4/28)では全中や中高の地方大会もできずに部活動に区切りをつけなければならない子たちが出てきてしまう可能性もあるのが現状です。
 きっとそれぞれが目標としてた結果が大会を通じて得られたはず、そのために頑張ってきたのに成果を試す、結果を出す場所がない。このエネルギーはどこにぶつければいいんだと。やりきれなさがあると思います。しかも外にも出れず、家での時間だけが増えたって感じです。理不尽だと感じ、ネガティブな感情が押し寄せてくることもあるでしょう。


 競技に特化した進路を考えていた子たちにとってはアピールするチャンスが一つ潰されたわけでもあり、有力な高校や大学やBリーグのアンダーカテゴリー、あるいはプロへの足掛かりにしようとした選手だっていたはずです。
 この状況はネガティブに考えようとすればするほどネガティブな行動に繋がるからめちゃくちゃこわいです。こんな感じだし部活はもう終わりにしようかなとか、進学したら競技辞めちゃおうかなと思ってる方々も出てきてしまうのではないかなと。そこで私の登場です。オールマイト風に言うなら「私がきた!」です。
 何を隠そう私、中学校はバスケ部がなく中体連に出てない(帰宅部)、高校はMAXベスト8止まりで全国経験なし、大学は国立大学を目指し、一般入試センター8割取らなきゃいけないのに、3割しか取れなくて一浪、バイトしながら浪人して国立大学への入学を経てプロ選手になったというおかしい経歴の持ち主です。全中もインターハイも知りません。月バスとか読んでそんなのあるんだーへー、じゃあ帰ってスマブラとマリカーしようぜー(64世代)って感じでした。もうこの時点で他の選手とはおそらく被らない道を歩んできてるはずです。自慢でもなんでもありません。でも割と楽しかったです。失敗だらけでしたけど。いろんな人に助けてもらってばかりでしたけど。でも自分なりに考えて行動したらこの経歴になりました。この経験がなかったら今もプロ選手続けられてないと思ってます。
 そんな私から一言。「インターハイとか全中にでなくてもなんとかなるよ。」
 インターハイや全中を経験して、良い環境の高校や大学に行くこと。そこで本人がその環境を最大限に利用できるのであれば、実のある競技生活が送れるはずです。経験できるならするべきだし、行けるなら行った方がいい。目指す価値もある。
 私が言いたいのは、それだけが全てじゃないよと。ただ選択肢を絞りすぎて、あなたに十分可能性があるのに競技を諦める選択をするのはまだ早いです。そして問題なのは、その道しか知らないということだと思います。 たくさんの選択肢を見つけましょう。たくさんのプランを練りましょう。ゴールはひとつじゃなくていい、何個も作りましょう。そのためにたくさんの人からヒントを得ましょう。自分が知らない世界を知ってる人の話を聞きましょう。ネットで調べても、人伝いに聞いてもいいと思います。その中で正しい情報を選択し、自分に有用なものを吸収しましょう。
考えてとりあえず行動してみたやつが一歩リードです。(外出しろってことじゃないよ)

 私が今この状況(体育館が使えない、練習ができない部活動に所属した時間が有り余った高校生)だったら何をするか考えて思いつくものを例として挙げておきます。

・YouTubeやInstagramでアスリートが紹介してる自宅でできるトレーニングを片っ端からやる。探せば無限に出てきます。例えばこんな感じで。
       トレーニング動画
 ちなみにこの動画に出てるトレーナーのがじゅは説明わかりやすいし、ちゃんとドSです、めっちゃ追い込んでくれます。
がじゅのInstagramライブでオンライントレーニングも配信してるみたいです。
 別の競技のトレーニングをやるのも運動神経を向上させる上では有意義だと思います。運動神経が良くなると、スキルの習得にかかる時間が短縮されると言われてますし、私もそう思います。体を自由自在に正しい感覚で動かせるって本当に大事なスキルです。この時期だからこそ取り組めるものを見つけてやってみましょう。競技力向上こそ目標への1番の近道です。

・自分のプレー映像を見直して分析、     動画にまとめる。
 客観的な視点での自己分析は競技力向上のためにはとても大切です。得意不得意、修正点をはっきりさせましょう。動画にまとめるっていうのは、自分のプレーを行きたい高校や大学に観てもらうために作るっていう目的もあります。自分のプレー動画が万が一、コーチの目に止まったらそこから進路が決まる可能性もあります。誰も自分のことを知らないなら自分から知ってもらう行動をするのは、上の環境を目指すならチャレンジすることをお勧めします。インターハイや全中がないのであれば動画でのリクルートは今まで以上に増えそうな気もします。どうやったらプレーを観てもらえるかを考えて調べるのも大切ですね。自分で動画を撮って編集する技術は今後絶対に損にはならないので身につけてもいいですね。

・自分の志望校、進路をネットなどを通じて調べる。
志望校に知り合いがいれば今のうちに受験のこととか学費のこととかいろいろ聞いておくのも良いかと思います。
 志望校の選択肢を増やすのはめちゃくちゃ大事だと私は思ってます。自分が知らないってだけで、探せば自分の条件に合った大学や専門学校は出てくることがほとんどです。同時に進学に関する奨学金や給付金も調べると本当にたくさんでてきます。お金がなくても進学できる時代です。知らないのは損です。徹底的に調べ尽くしましょう。これらを通じて調べるスキルを向上させるのも大切だと思います。国内だけでなく海外も選択肢に入れることができるなら無限です。そこからベストを選べばいい。

・調べた志望校全部A判定取れるくらい今のうちに勉強してしまう。
 習ってないところとかも関係なく。(ちなみに私は大学の推薦入試受けた時に面接で「そこ習ってないのでわかりません」と答えて見事に推薦入試落ちたことあります。)
競技力が足りないなら勉学で入るのも一つの選択肢です。私は一浪までしてそうしました、というかその選択肢しか当時は見つけられませんでした。進学後に競技力抜いたり抜かれることなんて日常茶飯事です。同じ土俵にさえ立てれば勝てるかもしれない。負けても何かヒントがあるかもしれない。そしたら、また自己研鑽して成長すればいい。

 とりあえず思いついたのは以上です。私が実践してきた事もありますし、これやっておけばよかったなという事も挙げてます。もっと良い方法もあると思います。誰でも考えつきそうなことしか挙げてない気もします。でも、わかっててもやり方がわからない、周りがやってないからやらない。これがまず乗り越えるべき最初の壁かなと思います。とりあえず調べてみる。とりあえず実践してみる。失敗してみる。大丈夫、あなたが失敗して感じるかもしれない、恥ずかしいとかみじめだという感情は3日後には誰も覚えていません。2日前の夜ご飯のメニューすらすぐ思い出せないのに。笑 そしてまた次の実践に移行する。それくらい実行する時間は今ならあるんじゃないかなと思います。ゲームのレベル上げも楽しいけど、
自分のレベル上げも楽しいよ。家でも経験値貯めようぜぃ。
 辛いと感じるかもしれないこの期間を、たくさんの選択肢を持って成長する期間に変えていってくれたら嬉しいです。
 正解不正解で決めるのではなく、いろんな意見があって良いと思います。プロ選手になるのが全てではないですし、競技を続けることが全てでもないです。他の目標や夢を持ったならそれも一つの選択です。二つ以上選択する事だって可能かもしれません。とにかく選択肢を全て出し切って考えた上で自分の決断をして欲しいなというのが今回の記事で伝えたかった事です。私はたくさんのことをバスケットというスポーツを通して学んできたので、あなたのその選択がバスケットやスポーツなら嬉しいなと思います。それぞれのベター、ベストを。


 最後に先日観たSHIROBAKOというアニメの中で出てきて心に残った言葉を載せておきます。この作品はアニメを作る制作会社の物語です。
「僕は才能っていうのは何よりまずチャンスをつかむ握力と失敗から学べる冷静さだと思う。絵の上手い下手はその次だ。
 僕は僕より上手い人間がわずかな自意識過剰やつまらない遠慮のせいでチャンスをとりこぼしてきたのを何度も見た。惜しいと思うよ。未だにね」

杉江さんありがとうございます!
チャンスに貪欲に!離さない!そして客観的思考!

追記
 一つ言い忘れましたが、今の皆さんと日々をともにしている部活動のチームメイトは1シーズン限定のメンバーです。インターハイや最後の大会に向かって自己研鑽する、切磋琢磨する、そのエネルギーや一緒にに戦う仲間との時間はめちゃくちゃ貴重で素晴らしいものです。そんな時間をともに過ごした仲間は間違いなく貴重な存在です。大会は無くなってしまいましたが、各方面で違った形で何かできないかと日々動いている方々の話も聞きます。選手の方々も今は難しいかもしれませんが、また通常通りスポーツができるようになった時の為に、そのメンバーで企画して何かしてみたりするのも良いのかなと思います。
 全中、インターハイ、この時期の大会中止という現実。コロナウイルスによってたくさんの機会失われました。そしてこれからさらに失われる可能性だってあります。それらを経験した皆さんだからこそできる何か楽しいものが生まれたら最高ですね。行く宛を失ったエネルギーをポジティブな方向へ。私もいろいろ考えてみたいと思います。


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