12/15 嫋やかな魔法
仕事がうまくいかなくて落ち込んでる時だった。口数少なくぼんやりとソファーに座っているとゆいさんがあったかいココアも持ってきてくれた。それをサイドテーブルにこつんと置いたと思うと私の背中を手のひらで優しく撫でてくれた。
私は言葉にならなくて、でもすごくあたたかくて、ほっとして、のどのつかえが取れるような感じがした。
「おまじない。」
ゆいさんがそっと口にした。その声はどこまでも優しかった。
私は少しだけ泣きそうになりながら、ずっとこうしていて欲しいと、小さく願った。
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