写真で嘘をつく②
首の折れた花を捨てるっていうからもらって撮った。そこに枯れない花が生まれた。
写真と一括りに言っても様々なジャンルがあって。
報道写真、広告写真、ポートレート、スナップ、風景、記録、思い出からアート的な写真も写真と言われるわけなんだけど。
真実を写すと言いつつ、そのほとんどが嘘だ。
そこに美しい風景があったとして、その一瞬の感動を写真に残そうとした時、匂いや音、空気感は写真には写す事が出来ないのだから目で見たリアルに写真が敵うわけがない。
しかし、その感動を第三者に伝えようとした時、カメラを変え、レンズを変え、画角や光の角度を読み、光が足りなければ光を足してと、その人の得た技術や機材を駆使して撮ったデータを取り込み加工し、伝われと願う。
そうしてリアルで見た一瞬の感動を超える写真が出来たとしたらそれはもう嘘だし、その一瞬の感動に届かなかった場合それも嘘です。嘘でーす。
「加工された写真が嫌い」だとよく耳にするが、リアルの空間を切り撮った時点で撮影者にリアルを加工されているのだよ。
嫌いなのは別にいい。読み手に響かなかっただけだから。
ただ、写真はこうあるべきみたいな、押し付けはいらない。
そうして僕は今日も写真で嘘をつく。
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