
【EDH】テイサ・カルロフとしては徐行運転気味のセット!?:新弾感想【霊気走破】
おはようございます。
「霊気走破」が2025年2月14日に発売されますので、今回もEDHテイサ・カルロフ視点で注目カードを語りたいと思います。
《テイサ・カルロフ/Teysa Karlov》をよく知らないという方は「死亡誘発が追加でもう1回誘発するようになる白黒カラーの統率者」ということのみ押さえておいていただければ問題ありません。
※★1~★5で注目度を付けていますが、完全なる私見ですので悪しからず。
★1が「使えなくもないが他に優先すべきカードがある」
★3が「採用圏内。または有用な汎用カード」
★5が「採用必須級。デッキやコンボの中核となるカード」
くらいのイメージです。
★★★☆☆:入れ子ボット

死亡したときに霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンを生成してくれます。それから、後述する最高速度を参照するカードのために、1ターン目からエンジンを始動させる役割もあります。
既存のカードだと《這い回る合唱者/Crawling Chorus》と非常によく似ていますが、あちらが生成するダニ・トークンはブロックに参加できないのに対して、こちらが生成するのはブロックに参加できるトークンですので、毒殺を目指さないならこちらを優先したいですね。
★★★★☆:壮大な玉突き衝突

すべてのクリーチャーと機体の破壊不能を失わせたあと、すべて破壊します。破壊不能を貫通するのはかなり強力で、《英雄的介入/Heroic Intervention》などを無効化できるほか、テーロスの神やドミヌスサイクルなどを問答無用で破壊できます。(テーロスの神は顕現している必要がありますが)
おまけにサイクリングがついており、要らないときはドローに変えられます。痒い所に手が届く素晴らしいカードですね。
5マナの全体除去は最近よく収録されており、特に同じく破壊不能を貫通できる《冒涜的布告/Blasphemous Edict》は記憶に新しいですが、どちらにも魅力があり甲乙つけがたいです。実際に使ってみる前の今時点の評価だと、最軽量の黒1マナで撃てる可能性のある冒涜的布告のほうが一歩リードですかね~?
★★☆☆☆:ガス喰らい

最高速度に達すると、黒1マナを支払ってクリーチャーを生け贄に捧げることでカードを1枚引ける、いわゆるサクリ台になります。
ここで新規メカニズム「速度とエンジン始動!」について軽く触れておきますが、EDHにおいては"エンジン始動!を持つカードを統率者領域に置かない限り"、強く使うのは難しい印象です。やはりネックになるのは速度を自分のターンに1段階ずつしか上げられないところ……と、そもそも最高速度に達してもそこまで強いカードがないことですね。(特に白と黒のカードに)
早い段階でエンジンを始動させておかないと最高速度に達する前に対戦が終わりかねませんし、毎ターン確実に対戦相手のライフを削れるわけでもありません。それらのハードルを越えて最高速度に達したからには、見合ったリターンがあると嬉しかったのですが、例えばこのカードも生け贄のたびに黒1マナ支払わなければならず、ガッカリです!《堕落者、オーメンダール/Ormendahl, the Corrupter》のことを考えると、無条件でドローできるサクリ台というのは望みすぎかもしれませんが、ライフ支払いにするとか、せめて不特定1マナにしてほしかったですね。
★★★☆☆:恐血鬼

再録おめでとうございます!以上。
★★☆☆☆:不朽の高位僧

最高速度に達していれば《残酷な祝賀者/Cruel Celebrant》になるゾンビです。戦場に出たときにゾンビ・トークンを生成してくれるため、初手で引けたら早めに戦場に出してエンジンを始動させつつ盤面を広げ、最高速度に達しているであろう終盤になったらもう一度戦場に出してフィニッシャーとしても仕事をさせる、といった使い方が定番でしょう。
最高速度に達していなくてもゾンビ・トークン含めてクリーチャー2体分になりますので、他の最高速度関連のカードよりは使い勝手の良いカードに見えます。
……まあ、トークンを出しつつダメージソースにもなるカードは《想起の拠点/Bastion of Remembrance》や《マリオネットの見習い/Marionette Apprentice》という超強力な対抗馬がいるため、よほどダメージソースの枚数を増やしたい場合を除けば、出番はあまり多くないと思います。
★★★☆☆:去りし栄光、ザフール

伝説のゾンビで、エンジンを始動させることができ、クリーチャーを生け贄に捧げることで諜報1を行えます!……って毎ターン1回しか起動できないんかーい。
毎ターン1回しか起動できなくてもサクリ台が必要になるシーンはあり、占術ではなく諜報できるのも大きいので使えなくはないです。
そして、もうひとつの目玉の能力が最高速度に達していると、トークンではないクリーチャーが死亡するたびに、ゾンビをタップ状態で生成するというもので、最高速度の条件こそあるものの非常に爆発力のある能力ですので、2マナのクリーチャーが持つ能力としては申し分ありません。
総合的に見てもかなりやれるクリーチャーだと思います。ただ、最高速度の条件を達成できる前提ではあるため、しっかり使いたいならデッキ内に他にもエンジンを始動できるカードを採用する必要があるでしょう。
★★★☆☆:スタート柱

よくある3マナで好きな色のマナを出せるアーティファクトですが、最高速度に達していれば、生け贄に捧げることでカード2枚を引いて1枚捨てる手札交換ができます。条件が付いた代わりに引ける枚数が増えた《精神石/Mind Stone》といったところでしょうか。
最高速度に達していないとただのマナファクトなので物足りないですが、マナファクトを切り捨ててまでドローがほしくなる対戦の終盤では最高速度に達している可能性も高く、思っている以上に有能なマナファクト……かもしれません。
★★★★☆:市場背負いの歩行機械

《歩行バリスタ/Walking Ballista》や《搭載歩行機械/Hangarback Walker》のように支払ったマナコストの半分だけ+1/+1カウンターが置かれて戦場に出ます。そして、死亡したときに置かれている+1/+1カウンターの数だけカードを引けるということで、ポテンシャルは高いクリーチャーですね。
マナをたっぷりつぎ込んで大量ドローできるとベストですが、現実的なところだと2マナ死亡時1ドローか4マナ死亡時2ドローのどちらかで使うことになりそうでしょうか。
戦場に出てからも育てることができるため、《アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar》を絡めたコンボの最中に出したマナでこのカードの+1/+1カウンターを増やし、最後には生け贄に捧げて大量ドローしてコンボのフィニッシャーを引き込む、というのが理想的な動きですね。
それから忘れてはけないのが、0マナ0/0のクリーチャーとしてもプレイできるところです。《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》や《上流階級の狩人/High-Society Hunter》が戦場にいるときに出せば、0マナで宝物・トークンを生成したりドローしたりできるため、困ったときにそういう使い方があることも覚えておきたいですね。
★★★★★:ブリーチボーンの境界

黒マナを無条件で出せて、平地か沼をコントロールしていれば白マナも出せるようになる、いわゆる「境界ランド」です。
確定でアンタップインし、確定で黒マナは出せるため非常に優秀です。(構築次第ではありますが)だいたいの場合は黒いカードのほうが色拘束が強い傾向がありますので、平地か沼を出せていなくても有効に使える機会は多いでしょう。
確定アンタップインするので、条件付きでアンタップインする2色土地よりは優先してOKです。逆に、確定で白が出るわけではないため、確定で両方の色を出せる2色土地よりは優先度が下がります。
とはいえ個人的には下記のような序列で考えており、2色土地の中では相当上位に位置していると思いますので、白黒デッキを使うなら確実に押さえておきたいカードです。
《勝者の大霊堂》※確定アンタップイン、確定2色
↓
《コイロスの洞窟》※確定アンタップイン、確定2色出るがダメージ
↓
《ブリーチボーンの境界》※確定アンタップイン、確定で黒、条件付きで白
↓
《陽光昇りの小道》※確定アンタップイン、どちらか1色のみ
↓
《孤立した礼拝堂》※条件付きアンタップインの中では緩め、確定2色
★★☆☆☆:新たな結束

さて、ここからの2枚は統率者デッキに収録されているカードです。
選ばれたタイプのクリーチャーのロードであり、自分の終了ステップにそのターン中に生成された選ばれたタイプのクリーチャー・トークンそれぞれのコピーを生成する能力を持ちます。
ロード能力については、クリーチャー・トークンのパワーを上げることでテイサ・カルロフの絆魂をより強く使えるメリットがあります。
また、終了ステップのコピー能力は《オセロットの群れ/Ocelot Pride》に似ていますが、特定のクリーチャー・タイプのトークンしかコピーできないのはかなり用途が制限されてしまいます。「死後」や《オルゾフの御曹子、テイサ/Teysa, Orzhov Scion》で生成できるスピリットか、先に紹介したザフールを筆頭に生成手段が豊富なゾンビあたりを選ぶのが良さそうですが、いずれにしてもこのカードを意識してデッキを構築する必要が出てきます。
何にでも入れられるカードではないため、無理して手に入れることもないかな、といった印象です。
★☆☆☆☆:老練な指導者

対戦相手がマナ能力ではない起動型能力を起動すると、1/1のゾンビ・トークンを生成してくれます。なお、毎ターン1回しか誘発しません。……これ、誘発回数の制限必要でしたか?
ほとんどのデッキが起動型能力を持ったカードを採用しているとおもわれるため対象範囲は広いでしょうが、流石に能力が可愛らしすぎますね。相手の行動依存で1/1のトークンを1体生成してなんになるのか。これなら、確実に毎ターントークンを生成してくれる《苦花/Bitterblossom》のほうが信頼できます。過去の統率者デッキには《カリスマ溢れる征服者/Charismatic Conqueror》という強力なカードも収録されていたため、残念です。
おわりに
以上になります。「霊気走破」の総評ですが、正直なところ物足りないですね。機体、乗騎、そしてアーティファクトにフィーチャーしたセットですからテイサ・カルロフ目線での収穫が少ないのは仕方がないのかもしれませんが、死亡誘発能力を持ったカード自体が少ない上に、汎用的なカードもイマイチなものが多い気がします。「カラデシュ!すごい!本当にすごいんだ!」はどこにいってしまったのでしょうか?
まあ悲観していても仕方がないので、ここはひとつ、最高速度メカニズムをしっかりと盛り込んだテイサ・カルロフデッキを組んでみましょうかね。
それに、テイサ・カルロフとは相性が良くありませんが、《新たな夜明け、ケトラモーズ/Ketramose, the New Dawn》は統率者として強力なカードですから、こちらもデッキを組んでみたいです。
それでは、お疲れ様でした。
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