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いぐさの文化
倉敷まで出かける用事があった。少し時間があったので街歩きをしてみた。白塗りの壁が特徴的な歴史のある家々の街並みが見られる美観地区、中央には川が流れている。その地区の真ん中に、蔦(つた)にこんもりと覆われたアイビースクエアという建物があった。
中に入ってみると、「いぐさ祭り」を開催中だった。いぐさの材料に使った製品が所狭し、とおいてある。
日本家屋の和室にある畳縁(畳の縁に使われたリボンのようなもの)。これを使った、草履、コースター、アクセサリー。 その場でキーホルダーを作る体験会もやっている。
さらに、美観地区を散策して脇道にはいっていくと、畳の縁をテーマにした雑貨屋さんに出会した。 色彩、模様、さまざまな幅がまるで手芸ショップのリボンのようにとこ路狭しと並んでいる。自分で制作する人用の淵材料をそろえている。反対側には、縁を使った小物入れ、バッグ、お財布など小物類が置いてある。
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今はほとんど見かけることがないけれど、外国人にも人気だそうだ。
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いぐさの歴史は古く、今から1800年前の弥生時代にまでさかのぼるそうだ。
「神功(じんぐう)皇后が倉敷市にあった神社に立ち寄った際、近くに生えていた美しい草で莚(むしろ)を織らせたところ、とても気に入られた」と伝承があって、その草がいぐさだったという。
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住宅環境が変化して、マンションなどもっぱら洋室のフローリングが主流になった。実家には畳の和室は残っているも、畳の縁が日常となることはそんなに多くもない。
この地の歴史に光を当てて、
いまの人たちが使える形に表現する。お土産に買って帰り、日常に活用する、さらに新しい使い方がみつかるかもしれない。暮らしの中で楽しむ。
毎日の文化をいぐさと暮らそう」アイビースクエアの入り口にあった言葉が素直にストンと入ってきた。