氷のような人。
こんにちは。
50代アルバイト&ペットロス乗り越え中の独身女です。
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最近、人との付き合いでストレスを感じてしまった話。
お人好しのわたしは、また勝手に自滅したのだった。
なぜか?
一緒にいる間に、違和感を感じ続けてしまう友人?
いや、知人?
いや、元同僚というのが一番しっくりくるかもしれない。
以前、職場で出会った20歳くらい年下の元同僚。
わたしが567失業をしてから、プライベートで会うようになった。
特に嫌な人でなければ、わたしは誘われたら拒まない。
✴︎女子に限るが…。
3回ほど誘われた。
行きたいお店があるからと、そこでランチをした。
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元同僚のKちゃん。
百貨店内での職場で、すぐ近くでカウンター業務のような仕事をしていた。
わたしは、比較的フリーな感じで動けるスペースだった。
周りは、40歳以上の人たちの中に突然20代の人が新人として入ってきてとても目立っていた。
後々聞くと、若く清純で地味な印象だったから20代に見えたが、30代くらいとわかった。
誰もが、おとなしくて純粋なイメージを彼女に持っていたと思う。
お節介なおばさんたちが、あの会社でやっていけるのだろうかと心配していたが、辞めることはなく淡々と無表情に仕事をこなしていた。
ほんとに、彼女を一言で表現するとしたら「淡々と」「無表情」という言葉がぴったりなのだ。
わたしも、お節介おばさんなので話しかけたかったが、話しかける勇気がなかった。
なぜなら、明るく返事をしてくれる印象がなく、わたし的には話しかけるまで相当な勇気と時間が必要だった。
半年くらい過ぎて、休憩中に歯を磨くトイレで一緒になった時、話しかけてみたのだ。
そこから、少しずつ距離が縮まった。
仕事に慣れたかと聞いてみると、とても楽しいです…と、全然楽しそうに見えなかったので意外だった。
それなら、安心と勝手におばさんは安心した。
Kちゃんは地味な印象だが、派手なネイルをしているのを見逃さなかった。
普通、百貨店ならば薄いカラーなのだが(ルールもあるのだが)
Kちゃんは、堂々と派手な爪をしていた。
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いつも、遅番の多いわたしは夜の時間に暇を持て余して仕事をする振りをしていた。
✴︎遅番の夜は、どこの会社(売り場)もひとり体制になっている。
この暇な時間が、とても辛くて彼女に話しかけるようになった。
とても、静かなKちゃんはわたしが話しかけるとポツポツと返事をする。
そのうち、距離が縮まってくると少しだけ笑うようになった。
静かに、クスッと笑う。
そして、好きなものが共通していた事を知った。
当時BLドラマにハマっていたわたしは、BLドラマを気持ち悪いという風にとる人ばかりだったのですが、BLドラマの話で花が咲いた。
密かにドラマを楽しんでいたので、とても嬉しい出会いだった。
それから、遅番の暇な時間になるとそんな話しをするようになった。
ある日、彼女はタトゥーを入れたいと言い出した。
清純なKちゃんに見えたが、わたしは密かに違うんじゃないかと彼女の隠れた何かを感じることがたくさんあったので、タトゥーについては驚かなかった。
そして、実のところ…
わたしの肩にもタトゥーが入っているのだ。
その話をすると、タトゥーについて相談された。
ただ、何を入れているのかと聞かれると昭和感のある「蝶」だったので時代がわかるかなと思って少し恥ずかしかった。
わたしも、Kちゃんのように人から見たらタトゥーを入れているような人には見えないんじゃないかなと思う。
わたしの場合は、その頃アパレルのショップで働いていたので、あくまでもファッションのつもりで入れただけなのだ。
✴︎それを若気の至りとは思っているのだが。
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そんなKちゃんに、会社が567でダメになったと話すと残念そうだった。
今度、ランチでも行こうって上辺だけの約束をしてLINEを交換したのだった。
わたしは、ずるいかもしれないがLINEを交換しても自分からは誘わなかった。
特別、会いたいとも思わなかったし年齢差があるので誘うなら「ご馳走」してあげるような年代だからだ。
しかし、彼女からアプローチがあり今まで3回ランチをしたのだ。
勿論、割り勘でだ。
Kちゃんのこと。
会えば、会うほどよくわからない人になってしまっている。
マイペースなのか?
ただ、おとなしいだけなのか?
年代の差か?
あまり自分から話すことはない。
自分の話や自慢話ばかりする人も耐えられないが、一緒にいて話をしないという人も耐えがたかった。
話しも合わないのはわかっていたが、わたしが彼女に合わせるようにいつも気を遣っていた。
もしかしたら、彼女なりに気を遣っていたのかもしれないが…
楽しくなかった。
彼女から、喜怒哀楽を全く感じられないのも内心イラッとしていた。
美味しいとか楽しいとか全くわからん。
というのが、正直な気持ち。
2回目に会ったときに…
わたしに気を遣わないでください
そう言ったから、わたしの気遣いを感じていたのだろうか?
わたしは、Kちゃんから学んだ。
反面教師として。
人の振り見て我が振り直す…というような学びだ。
ある程度、リアクションの練習をしようと思った。
リアクションのオーバーな人も疲れるが、話さなくても聞き上手な人になることを学んだ。
ただ、Kちゃんは話さないことがKちゃんにとって普通で楽なのかもしれないけど。
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しかしながら、一緒にいても、スマホばかり見ている。
若い人は、そうなんだろうなと思いながら、少し寂しさを感じていた。
話していても、別の方に意識が言ってるように思えていたからだ。
Instagramをやっているようで、自撮りや写真を何気に撮っているのはわかっていた。
Instagramは、わたしもやってるよと覗くと、自分のInstagramを慌てて隠した。
わたしは仲の良い人にしか公開していないんで!
そう言った。
内心、何それ?失礼ね!
言葉に気をつけなさいよ!
そう言いたい言葉を飲み込んで、ヘラヘラ笑うわたし。
心の中で、こっちだって見たくないけど、言ってみただけなのに…そう思ってしまった。
なんとも情けない。
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彼女の顔は、よく見るとセクシーなパーツが目立つ。
それは、ひとつひとつの目や口やしぐさから感じる。
自信もあるのだろう。
猫っぽいな
そんな風に感じていた。
自分の姿を意識したり、密かに自撮りをしていたり男の子を目で追ったりしている様子がわたしにはわかった。
あのお店の店員さん、カッコいい
囁くようにいうから、話しかけようかとわたしが言う。
なんじゃ、これ
そんな事も多々あった。
若い人たちは、自分大好きな感じの人が多いのかな。
若い頃の自分も、そういうところあったかも。
そんな風に感じたりしていたが、ここのところ違和感を大きく感じることが増えたのだ。
なんで、わたしなんかと一緒にいるんだろう?
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わたしも、この年齢になると友達と呼べる人は少ない。
でも、30代は友達ごっこしていた時期で友達ごっこのいろんな友達とよく出かけていたのを思い出す。
Kちゃんは、同年代の友達がいるのだろうか
時折、ゲイの友達が…とか、好きな人がゲイだったんですと、ポツリと話す。
渡部さんの多目的トイレの話題をした時も、基本ゲイはトイレですよと当たり前のような口調で冷静に話す。
わたしが、YouTubeをやっていると話すと、自分のゲイの友人もYouTuberだと言う。
✴︎底辺のわたしとは、全く違う有名人のようだ。
そうそう、Kちゃんと仲良く話すようになったキッカケもBLドラマだったのだ。
Kちゃんて、何者?
わからない。
「ゲイ」というのが、Kちゃんへのキーワードなのだろうか。
わたしは、いつも馬鹿みたいなんだけど話題を考えてしまう。
そして、つい共通の人の事や仕事の話題をして罪悪感を感じてしまうこともある。
✴︎そこにいない人の話なんてダメだよね。
また、自分の仕事をしている姿勢というか、目標とか話してしまったり、熱くスピリチュアルみたいな話をしてしまうことも。
そんなKちゃんは、あくびをして眠そうにしている。
「わたし、目に見えることしか信じていませんから」と言う。
自分を反省して空回り。
合わないな。
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そんなKちゃんは、わたしを初めて見た時マジで30代で同年代だと思ってたと言う。それが、自分の親世代だと知って驚いたと言う。
いやいや、まさか、そんな
だから、仕事が見つからない理由わかるでしょ?
そういうと、ぱぱっと検索して「チャイさんこの仕事いいですよ。」「時給の良いアルバイトありますよ。」
といって、スマホの情報を見せてくれた。
倉庫の夜勤の仕事ありますよ。
60歳になったら仕事なんてないですよ。
今なら探せば、時給の良いバイトなんていくらでもありますよ。
クールに静かに言う彼女の口に、ランチの大きなチキンを丸ごと詰め込めこんでやろーか、そんな憎らしい気持ちにさせてくれた。
何のためにわたしはKちゃんとランチしていたんだろう。
正直、20歳年下の娘のような年齢の人から言われた言葉に傷ついてしまった。
Kちゃんは、自分が行きたいお店があるから誘ってるだけなんだ。
この話しを聞けば、誰でもわかるよね。
それなのに、わたしはやっと気がついた。
お人好しなおばさん。
Kちゃんは、氷のような人。
お母さんじゃないし、Kちゃんを暖かく包み込んであげられるような人にはなれない。
Kちゃんの氷を溶かしてあげられないと思った。
違和感は、自分の直感。
お人好しは、やーめた!!
違和感のイラストのイメージで使用させていただきました。
チャイ