8.16
お化け屋敷、は怖い。
暗いし、お化けは顔が怖いから。
いきなり脅かしてきてびっくりする、その心臓が縮む感じが恐怖に直結する。
だから怖い。
では、武田信玄の埋蔵金が眠るらしい炭鉱での人々の殺し合いをモチーフにしたホラーアトラクションは怖いか。
「無限廃坑」っていう富士急ハイランドのアトラクションの設定である。
暗い。
いきなり脅かしてくるからびっくりする。
こういうところはお化け屋敷と一緒だ。
このアトラクションは、怖くなかったというレビューが多い。
お化け屋敷が苦手でも、物凄く怖い訳でもないので調度良いという声もちらほらある。
何が違うのか。
例えば私はホーンテッドマンションも、タワーオブテラーの設定もすごく怖いので乗りたくない。
タワテラは、落ちるのは楽しいのでイントロダクションをあんまり真面目に聞かないようにしている。キャストさんごめんなさい。
何故に怖いのかと言えば、それは間違いなく"不気味"だからだと思う。
ホーンテッドマンションに関しては、最初の移り変わる肖像画から涙目である。段々顕わになる、どこか違和感のある、それこそ"不気味"な絵画も嫌だ。ほんとに怖い。
タワーオブテラーは、人形の呪いという、もうなんかテッパンなはずなのにどうしても慣れない奇妙さを巧みに使っている。要するに怖い。不気味。
無限廃坑のテーマに、不気味さは無い気がする。
私は、ごく自然なシチュエーションだと思う。
金を独り占めしたいと思えば、先客も、一緒に連れてきた仲間すらも殺そうとする。
ここに違和感を感じるかどうかが、このアトラクションの怖さの一要素になるかもしれない。
人が人を、それも人を殺す任務があるわけでもない庶民が殺しをすることに違和感を覚えれば怖いのかもしれない。
欲のために、金のせいで、つるはしを岩でなく生き物の背中に立てることに困惑するなら、それはそのまま恐怖になるのだろう。
世の中には刺激的な話が数多あるので、この設定は寧ろ健全だなどと思ってしまった。
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普段の夏休みでも、この辺りの日にちになってくると、あと夏休みは何日か勘当してみたりする。
ぱっと朝起きた時、たまに頭が覚醒していて、夏休みの残り日数と残っている課題が全てざらぁっと照合されて突きつけられる。朝から。
で、危機感を感じて飛び起きる。
いつもは8時9時以降にだらだらまどろみつつ起きるくせに、そういう日に限って7時台にしゃっきり起きるのだから不思議でしかない。
まるで評論の大きな話題の転換点のように、その日からいきなり課題のやる気に火がつくのである。
だいたい、いや絶対、夏休みに入るまでは課題のやる気が物凄い。
夏休みに入って1週間経つくらいまでで負の加速度が生じ、7月が終わる頃には速度ゼロである。
「あーあ、7月までに終わんなかったなー」などとほざきながら夏祭りに花火大会を満喫し、お盆も楽しみ、なんかいつの間にか夏休みが終盤であることに前述の方法で気付かされて、お盆終わり両親が仕事に戻る中焦って残りの課題を片付け始める。これが私の毎年であった。
別に今年度とて例外ではない。夏休みの残りを朝から告げられた(自分で告げた?)のが今日だった。
それだけである。
明日から月曜日だ。
あと1週間で夏休みが終わると思うと、課題がやばい。