不妊治療の保険適用について【回数カウントの問題】 前半

1982年生まれで、現在不妊治療をしている。主に採卵と体外受精。今年から開始された不妊治療の保険適用について、保険適用になるかどうかのトラブルが起こっているので書き残しておく。これは1回目の投稿。発端は2023年9月15日。Facebookの投稿から2件、コピーして貼り付ける。


不妊治療の保険適用の運用方針が突然の変更で、治療周期の途中なのに「今回の治療は保険が適用できなくなりました」って病院から悲痛な空気で伝えられた。保険適用の切り替えには移行措置があるって言ってたのに、一体どういうことなんだ。
不妊治療の保険適用は初めての治療開始時点の年齢で移植の適用回数が決まると聞かされていたから、39歳で開始してからでも6回適用できるって聞いてたけど、最近の保険適用の会議で「開始時の年齢に関わらず40歳を超えたら3回まで」ということになったらしく病院も「え?」という感じらしい 。
不妊治療の保険適用「治療開始時点で40歳未満であっても、40歳超えたらその時点から3回しか移植できない」って書いてある?書いてないよね?そう読める?読めないよね? でも今回の保険適用審査の会議でそう言われたんだって。
何が大問題って、採卵周期に入って1ヶ月半かけたホルモン投与の期間半分まで来たのに、今日から突然自費になるってことだ。意味がわかんない。
病院を責めることじゃないのはわかってるので、診察の時に動揺を隠すのを必死だった。
ひたすらに怒りを感じる。
保険適用が始まる時に専門の窓口も作らずに病院側すら「書類しかもらってなくて、どこに問い合わせれば良いのか我々すらわからないんです」と言わしめる状態でスタートさせた不妊治療の保険適用制度。
今日、突然ハシゴを外された。書いてないことで運用でそうしますって確定
したのが今って酷すぎる。



これを書いたのが2023年9月15日。北海道厚生局と社会保険診療報酬支払基金に個人的に問い合わせをしたり、病院も治療履歴を送って問い合わせをしてくれた結果が出たのが2023年10月7日。

「不妊治療で、保険適用の移植の回数が6回までのはずが3回までと突然言われて1周期の途中で止まってしまった件」ですが(長い)、解決しました!
 主治医「保険適用を審査する医師の会議で、40歳を超えた人は開始時期にかかわらず3回までと言われてしまったので、Sugarさんは今回の治療に保険が適用できない」 ※これで困るのは、一度でも自費で診療してしまうと、保険適用の移植回数が残っていても保険適用に戻れなくなること。
 私「厚生労働省のサイトを見たけどどこにもそんな通達がない。どこが言っているのかわからない」
 主治医「都道府県ごとに保険適用を審査する会議があるので、本州ではできても北海道ではダメと言われることがある、しかもその決定が数ヶ月後に覆ったりするので、こちらも困っている」
さすがにそんなことある!?と思ってツイッターで呟いたら、フォロワーで医療関係者から、保険適用の通達の序列は
厚労省>都道府県の厚生局>社会保険または国民健康保険>医療機関
という順番らしい。今回はどうやら社会保険のどこかの部門が言っていることのようだ。病院としても急な方針転換で困っているので、個別のカルテを北海道厚生局に送って問い合わせをしてくれたが、正式な返答まで何ヶ月待たされるかわからないらしい。それなら自分でも調べられる範囲で調べ、問い合わせできるところには片っ端からアタックしようと思った。
 まずは北海道厚生局に電話すると、女性の担当者が調べてくれて、わずか数日で折り返し連絡をくれた。「40歳未満で不妊治療を開始すれば移植6回が適用になるのは変わりありません。全国どこでも同じように適用される条件です。」との返事。
 次に社会保険の本部に電話してみると「都道府県で保険適用の基準が変わることはありえない。また、患者からの訴えは受け付けていないので、おかしな点があれば医師から異議申し立てを行ってください。」と取り合って貰えなかった。あしらいかたがこんな文面では表せないくらい冷たかった。心の中でクソオヤジと命名した。対応のあまりの冷たさに電話を切ったあとに泣いてしまった。このあたりで一度心が折れたので週の後半は休むことにして、週明けにリベンジ。北海道厚生局に電話し、前回の女性の担当さんに繋いでもらい、改めてコトの経緯を説明した。
・厚労省ではもう見れなくなっているけど、令和4年の9月までに40歳または43歳の誕生日を迎える人は、旧助成金と保険適用の移行期間にあたるので、40歳/43歳になっても6回/3回の保険適用を受けられる。私はこの歳に当てはまっている。社会保険(の審査機構)がこの通達を見逃している可能性もある。さらに、病院からも厚生局に個別の事案として相談の書面を送ったことも伝えたら、すぐに私の名前と病院の名前を確認してくれた。
 「何ヶ月も待たされると、その間にも年齢を重ねてしまう。不妊治療でこうして手続き上のことで待たされることは、治療にとって非常にマイナスで困っている」と伝えると、厚生局の女性も共感的に話を聞いてくれた。その場での回答は貰えなくても、それだけでもとても救われた。そして今日!!!!病院から「返事に何ヶ月待たされるかわからない」と言われていた厚生局からの正式な返答が電話でかかってきた!保険適用の不妊治療、再開できる!良かった!
で、黒幕が誰だったのかは謎なんだけど、多分、社会保険診療報酬支払基金の都道府県の審査委員会(会議)みたいなところで、おかしな解釈を捻りだした人がいたってことなんだろうな。
この2〜3週間は生きた心地しなかったんだけど、多くの人に助けてもらって、問い合わせしてみようって立ち上がれて、良い方向に返答が貰えて良かったです。いいねとか閲覧してくれる人がいるだけでも救われました。ありがとうございます。

一旦は解決したように見えた保険適用の問題が、2023年12月1日に再び浮上した。後半へ続く。


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