地味な小技
(初回投稿 2019/07/24 02:26)
小枝(こえだ)ではないのだ……
(たびたび語尾が「のだ」になるのはちょっとしたアライさんブームなのです)(見てないのに)
(あと基本的にヘッダの画像は買い込んでもまったく使わない有料素材集から持ってきてるだけで、なんの意味もないことが多いです)
ここでは好きなもののことをつれづれに記していこうと思っていたのだけど、先日、とても愚かな過去の自分の後始末で ハワワワッ となったので、覚え書きついでに書いておきます。
句点落ち。という用語が一般的だと思っていたら、検索しても「もしかして:桁落ち」とGoogleさんに言われてしまう。
小説で、地の文などの行末に「。」をつけ忘れることです。たぶん。
というのも本当に検索で出てこないし、自分も耳でしか聞いたことがないので、本当に業界でこう言うのかとても疑わしい。しかも「句点をつけ忘れるってどういうシチュエーション?」と言われてしまって、ほんまやな……!とは思ったのだ。
しかし先日まさに、「。」をつけずに改行していたので、すぐに気づいたけど、気づかないままだと起きうるんだろうな~と思った次第。
先日ありがたいことに、別名義の旧作がフンダララ(自主規制)することになり、内容をチェックして、修正したい間違いがあったらお知らせください(でもそんなに多く直せないので明らかな間違いだけにしてね!と念押しされつつ)、と言われました。
修正にはお金が発生するので、確かに最小限とは思いつつ、いろいろとチェックしているうちに、うっすらと、句点落ちがあったような……?と気づいたのです。何故うっすらと思い出すのか……しかもどこにあったか記憶がないという。
ここ数年、以下の順でファイルを残しています。
・初稿
・再稿、以下、最終稿まで別ファイルとして保存
・ゲラ修正反映
・再ゲラ修正反映
・念校
他にも電話打ち合わせでちょろっと直しても、それだけ別ファイルとして残します。そしてゲラ以降は、可能な限り、そのときに修正した部分をボールドにします。再校ゲラでゲラの修正が直ってなかったら、そこは青いボールドにして再修正したことがわかるようにしたのは、先日念校が終わった次回刊からです。
なんでこんなに新旧複数のファイルを残すようになったかというと、デビューしたての頃、初稿から再稿への修正を、三稿で「元に戻してください」と言われたことがあるからです!!!!!!
いま思えばメール添付で送っていたので残っているだろ……とか考えるんですけど、当時はそのへんがまだよくわかっていなかった。ので、苦労して戻した記憶があるんですが、もしかしたら記憶違いなのかもしれない。
あと、オンラインストレージのツールで、うっかりデビュー当時の原稿データを削除してしまったこともあり、ファイルの保存は「したかどうかわからないならしておけばいい 重複してもないよりマシ」みたいな精神で保存しています。タイムスタンプは役に立たないときがあるのでファイル名に日付を入れているのだ……!
もっといい管理の方法があるのでは? とか、アホなのでは? と思いますが、自分が安心できる方法を用いています。
で、そういう管理をするようになったのはここ三年くらいで、修正するなら早めにね!と言われたのは五年くらい前の作品なんですよ~。
自著を読み返すのは楽しいときとつらいときがあるのだ。矛盾や誤字を探すのではなく、内容を読んで「わあ なんという自分好みのお話なのかしら!」となり、肝腎の間違い探しができないときもあるのです。疲れている。
そして、間違い探しならいいけれど、「句点落ち」はどうしても、目で探すしかできないのです。
検索で探せるのは「あるもの」だけなのだ……!
句点がない行末を探すことできない。それは一太郎のサポートセンターにも電話して確認しました。
一太郎さん、昔は改行コードを探せたり置き換えに含めたりできたのですが、今だと似たもので「$(段落の末尾)」という記号になっています。
句点のある行末(段落の末尾)は「。$」となりますが、これを探しても意味がない。
「。$」「ではない」を見つけたいのです。
時間がない中、目視せずに確認する方法を思いついたので、実行しました。以下になります。
①一太郎から全選択&コピーで、テキストエディタにデータをコピペ(あるいはテキスト保存でもOK) ちなみに自分が使ったのはTeraPadです。
②置換機能で「。¥n」を「。◆¥n」に変換。
※「¥n」は改行コード。実際に¥は半角ですが、noteでは「\」になってしまうので全角で表現しています。
その他、地の文の行末に置かれるとおぼしき記号(閉じ括弧など)も同じ処理をします。自分は地の文の「……」や「――」のあとに句点を置かないので、それも同じように処理しました。「?」や「!」で終わる場合も同じく。
この処理ですべての「行末に何もついていない(任意の文字で終わっている)」部分以外はすべてに「◆」が追加されました。
③その後、エクセルにデータをコピペする。
そしてフィルタで「◆が含まれない行」を抽出
→つまり、行末に何もなかった行が判明する
めんどくさ!と思ったけれど、短時間で思いつく方法がこれしかありませんでした。
だいたいほんとに、どういう状況なら句点をつけ忘れるのか? って問い詰められてもしかたないんですが、あるんですよ……そういうことが……けっしてない人生を歩みたかったよ……(過去にもやらかしてる)
最近読んだよそさまの本でも、明らかなミスで句点がついていない地の文を見かけたので、そういうことが決して起きないというわけではないのです。気をつけてもミスは起きるので、起きたあとのリカバリをするべく、こうして方法を考えたのでした。
一太郎さんに「句点がない、を探せるようにしてください……」とお願いしたけど、きっと需要は少ないんだろうなあ……なんか、入力機能でありそうだけど。カギ括弧入れると自動的に閉じ括弧も入ってくるような感じで。
それにしても「。」って、目視でさがしても見落としやすいんですよね……トホホ。
ところで該当のデータから句点落ちは見つからず、もしやと思ってその次に書いた作品に同じ処理をかけたらまんまと見つかって、やれやれだぜ……ってなったのだった……
その作品もやがてフンダララなので、改めて探さないといけないのだけど、あ~5冊ぶんもやるんかい! と発狂しそうなぼくなのだ。