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ウケウリ売りの少年*加筆しました

「〇〇らしいよ!」「〇〇なんだって!」

誰かが言ったであろう言葉が、次から次へと口からもれ出る。情報源である"誰か"が明かされることもあれば、伏せられたままの場合もある。経験的に、伏せられている方が多い。明かされたとしても、その"誰か"もまた他の"誰か"から聞いた話をしているんだろうなと、薄々感じることも。数字や地名など細かなところは抜けている。テキトーに見繕って喋るから、けっこうあやふやな形で伝わってしまう。

まるで他人事のように喋ってますけど、なにを隠しましょう、自分もそのひとりです。これがまたやっかい猪八戒。どこかで聞いた話が、するりするりと口からおどり出るのです。

言い終わったあと、もしくは、言っている最中に「あれ、俺どこかで聞いた話をしてる!?」と気付いてハッとする。そして「まただ…」と決まって後悔します。最近、喉仏まで出かけたのを「いやいや、こんな確証もないことを軽々しく口にしちゃダメだ!」と、ぐっと飲み込む術を身につけたのだけれど。

「〇〇が言ってたんだけど、なんか△△らしいよ」

と、引用元を添えたところで、それはそれで周りに振り回されやすい人、情報に踊らされている人などという印象を相手に与えかねません。ひょっとすると、誤った情報かもしれない。ほんと、困ってしまいます。

これまで僕たちが学んできたことは、誰かの言っていた(発見や発明、発案した)ことであるわけだから、自分が話すことの多くは"誰かの言っていたこと"、つまり"受け売り"である。自分の手や口、脳から出てくるということは、受けた言葉がしっかり自分の中に沈殿してる証。だから、受け売りはまったく悪いことじゃない。最高ですよ。

・・・これもまた最近読んだ本の受け売りです。このときは、歯に詰まっていたスルメが、するっと取れたような気持ちになりました。

結局なにが言いたかったかって「言葉をえらんで話しましょう!」と自分に言いたかったんでした。


そうそう!年の離れたお兄さんあまちんさんとのvlog。ついに完結しました。どこを、どう使おうか、素材となる映像を何度も見返していくうちに理解できたあまちんさんのお話。(編集者冥利!)素敵なことを下さってます。ぜひご覧ください。

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豊川稲荷へ向かう車内でも、あまちんさんに受け売りの話をしました。「ふむふむ、たしかに、そうだよねぇ」とじっくり聞いて下さいました。(その部分は本編ではカットしています)

人に話すだけで考えが整理されるし、また、よどんだものが流れていくような気がします。話せる人、聞いてくれる人がいるっていうのはとてもありがたい。なにを話すかよりも、その行為が大事。ひとりでいることが多くなった今、より思うのかもしれません…って、月並みなことを言っちゃってごめんなさい。まずは、じっくりと人の話に耳を傾けることから。




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