ポーカーの読書記録をつけてみる
約2ヶ月ぶりにこちらにログインします。お久しぶりです。noteに書きたいネタはなくもなかったのですが、そもそもポーカースタジアムにどっぷりハマってしまうと数時間はプレーしてしまうためネタを書く時間が得られない。でもネタは作れる。でも書く時間が・・・というループに陥っていたのですが、昨今の時勢上なかなかゲームセンターに足を運んでも意味がない環境があり、読書を主にして過ごすスタイルに変わっていました。後料理楽しい。片付けはめんどくさい。
正直ポーカーは親戚とお正月に集まったときにちょっと遊ぶぐらい、テキサスホールデムってなぁに?のレベルだった自分もなんとかポーカースタジアムでは全国1位タイに並び(これは実質意味ないものと思ってますが)、苦手だったトーナメント戦で1,3位、回数は少ないもののファイナルテーブルも経験できました。
格ゲーでも自分のプレーに疑いを持つタイプでしたから、兎に角この期間は新しい知識を仕入れることに集中しました。上記のような結果はその成果かと思っています。そこで、自分が読んだ本の簡単な紹介やどういう内容だったかを健忘録としてつけてみようかと思います。
賭けの考え方 カジノブックシリーズ イアン・テイラー
実はコレ自体はポーカーを知らないときに読んだ本です。ぶっちゃけると格ゲー強くなるために読んだ本です。なんでそんな目的のずれた読書をしたかというと、この本がティルト(精神状態が揺さぶられ、通常通りのプレーが出来ない状態)に関して詳しく書かれている本でしたから、格ゲーでいう「グツる」に対処するために非常に優れた本だと思ったことです。
ポーカー本ではありますので、基本的にはポーカー用語の羅列です。でもわからないところは飛ばし読みで読んでも、メンタルのコントロールに凄く優れた内容が含まれています。ポーカーの戦術に関することは実はほとんど書かれていません。なのでメンタルのコントロールに不安がある人はポーカーを嗜む人のみならず読んでみてもいいと思います。それでも内容は十分に理解できると思います。
おすすめ度 A
確率の考え方 マシュー・ヒルガー
前述の賭けの考え方の続編にあたる。今度はメンタルコントロールではなく、確率で押し引きを判断しようという書籍です。ポーカーには様々な確率がありますが、この本は特にインプライドオッズに関して特化しており、「この金額を相手から打たれたら勝率はN%だから、乗って得か損かを計算できるようになろう」というような要素が強い本です。
一見クッソ名著に見えるのですが、困ったことに計算に特化しすぎて素早い判断を要求されるネットポーカー、ポーカースタジアムには非常に不適な内容となっております。正直、この本で記載されている理論を実行するには相当数字に強く脳内で即座に計算できるスキルが不可欠でしょう。電卓を叩いても多分ネットポーカーの待ち時間だと間に合わない可能性が高い。そして確率、期待値を重視しすぎるあまり、「ポーカーは人VS人である」というところから離れすぎている、プレースタイル別の対策を組むという面では不適格。
巻末にはポーカーのありとあらゆる確率(AKs、AKoといったハンドがどのようなハンドに対してどの程度の勝率があるか、ペアハンドの勝率など)や、スターティングハンドでそれは参加したほうがいいかなどのリスト、ポーカー用語集もあるのですが、ここだけに価値を見出すなら普通に他の書籍にもまとめられている内容です。個人的には購入をあまりおすすめできない本です。
オススメ度 C
フィル・ゴードンのポーカー攻略法 実践編 カジノブックシリーズ フィル・ゴードン
コレに関してはプロの実際のハンドを記載しているだけの本。(くっそ酷評)Amazonでは名著、高評価をつけられている本ですが、個人的にはこの手の本は麻雀とかで何度も目にしたタイプで、役に立たないかなと思っています。著者が実際にプレーしたハンドについて、自分はこう考えて、こうしたというのをビッシリと書かれていますが、それが理解できるなら読者はもうプロだろと。ただ日記を読まされているというのが印象でした。
これでそれらの経験を元にこういうことをするべきだという簡単な見返し用のメモとか、練習問題とかが各エピソードごとに書かれていれば好評価だったのですが・・・後日記と称したのはなぜこの時はこう判断したのかという話より、本人のリアクション(こいつは罠にかかったのだ!)とかの記載の方を頑張りすぎてる感じが強すぎて、肝心のどういう戦略を立てたのかというイメージが一切浮かばないのがネック・・・本人の文章表現力の問題な気はしてます。日記を読むのに苦じゃなければ実用性は高いんじゃないですかね、たぶん。
オススメ度 C
オンラインポーカーで稼ぐ技術(上) エリック・リンチ
オンラインポーカーで稼ぐ技術 (下) エリック・リンチ
これも実際にプロが経験したハンドを元に、戦術解析をする本なのですが、個人的にはフィル・ゴードンのポーカー攻略法 実践編に比べると高い評価をしています。こちらは余計な日記読みを済みますから(フィル・ゴードンのウッキウキなリアクション、ジョークとかモノの例えが好きな人には申し訳ないですが)、ただただ淡々とプレーの話しをしているところ、そして複数のプロが「もしこのプレーに自分がいたらどう立ち回るか?」というのをそれぞれ意見しているところ、そしてそれに対する他の解答が見られる点です。
前述の麻雀とかの本でウンザリだって述べたのは、著者1人の意見しか述べられていないタイプです。棋譜を見る際、1人の目線だけでものを語る必要性があるのは、その人にしか出来ない奇策だけを述べる本ならば理解者である本人からしかきけない内容であるのは至極当然なのでそれはそれで価値が高いものだから仕方ないときぐらいで、複数の目線が必要であると思われる内容に1人の意見しか述べられていないのは偏った目線でのプレースタイルを誘発させてしまう危険な内容だと個人的には思っています。
ただ、非常にハンド集の物量はビッシリとしており、複数プロの目線での意見を1つ1つ咀嚼して理解していくのは非常に脳のキャパを使う作業だと思います。真面目に読み込むならとてつもない時間を費やす必要ことになるでしょう。また、トーナメント特化の内容であるので、トーナメント戦をメインの戦場にしていないプレイヤーにはややおすすめできない点も存在しています。
おすすめ度 A~B
アグレッシブポーカー トーナメントを制覇しろ
これは個人的には名著に入ると思ってます。トーナメントでの戦い方で自分はこう考える~の部類の書き方ではあるのですが、とりあえずこういうときはこうすればいいというまとめが章ごとに纏められており、言葉も非常に簡略化されて読みやすい、そしてポイントポイントで画像や図示によるまとめ、他のプレイヤーによるコメントがよく効いている。常に画像を挿入するよりかは、時折混ぜる程度のほうが読みやすいと思います。多すぎるとただの絵本になっちゃう。
amazonでは翻訳が酷い、言語訳されてない方を読んだほうがいいとまで言われていますが、一応文章制作検定資格、文章の添削に関わる資格を持っている身からして特におかしな点は見つかりませんでした。大変読みやすい文で構成されています。
ただ、スタイルとしてはTAG(タイトアグレッシブ)を推奨するようなものであるのと、やはり用語が羅列されているのは仕方ないので、初心者が読むといいというよりかは、初級者(自分は格ゲーでも初心者と初級者は分けて考えていますので、完全なビギナーでは無いぐらいの経験値は稼いでいるが、まだ滅多に勝つことが無いプレイヤーは初級者として表現します)以上の方が読むべき本であると思います。
おすすめ度 A
アグレッシブポーカー ──強敵を倒せ ブレア・ロッドマン
前述のアグレッシブポーカー トーナメントを制覇しろの関連書にあたるものです。ですが、基礎的なプレーを解説したトーナメントを制覇しろとは違い、こちらは完全に地力で劣るプレイヤーが、トーナメントでオールインを使って格上プレイヤーを事故らせて勝ち上がろうというなかなかぶっ飛んだ内容になってます。
つまり正しいセオリー知識で勝とうなんてハナっから思ってない。ワンチャン太郎になって強豪プレイヤーを事故死させ、それで勢いで無理やりトーナメントで上位入賞しようぜ!っていうトンデモ内容です。なので基本的にキレイに立ち回ろうとか、ポーカーや株取引でセオリーと言われる「利益は最大化し、支出は最小化する」というところは一切考えてません。一応降りるべきポイントも書かれているのは書かれているのですが・・・
気をつけるべき点としてこの内容は常勝不敗を目指そうとか、高い上位入賞率をキープしようという内容ではないことです。基本的にどっかで事故らせてるつもりが事故らされてサクッと敗退することの方が多いと著者陣からも前置きされています。ただ、ある日運が良ければ勢いで上位プレイヤーを何度も食い荒らして優勝できるかもよ?みたいな内容なので、本当に「今夜勝ちたいけど地力がない」人向けの内容ですから、ある程度プレースタイルが固まってる人はこの戦術を真似しようとすると明らかに混乱します。あとオールインメイン戦術だから頭使わなくていいという内容ではありません。とにかくオールインが活きる状態について真面目に分析されてる。多様な情報、条件を元にオールインするという戦術なので、それらを頭にちゃんと叩き込む覚悟がないとこの本は活かせないと思います。当然初心者向けではない。
なんでこんなイカれた内容の本買って読破したんだって?そりゃポーカースタジアムだろうがトーナメントだろうがこういうお薬キメた連中と戦わないといけないから相手の思考を知っておく必要があると思ったからだよ!
おすすめ度 ネタとしてA、実用性はB~C
エド・ミラーのポーカースクール ──ライブゲームで勝つ (カジノブックシリーズ) エド・ミラー
非常に正統派な戦術書だと思います。基本に忠実でビギナーから多く用いられるTAG(タイトアグレッシブ)スタイルでの立ち回りを詳しく解説しています。ルールもまだわからないという人にはおすすめできませんが、初級者クラスの人がまず取得すべき戦術で、しかもこの本は「なぜ、このときはこのような選択をしなければならないのか?」というところを強調して書かれています。
読みやすさもかなり優れており、各章の要所要所でまとめがあるので、さっと読みたいときにも有用です。
そしてこれまで紹介してきた書籍と大きく違う点は、どちらかというとトーナメントより普段のマネーゲームでの常勝を目的としている点です。つまり無茶をする必要はなく、勝てるときに確実に勝つというスタイルを徹底するという自分のプレー環境に一致しているというのもプラス評価になっています。オカルト要素ではなく、確率をベースにしているのもよく、マネーゲームで勝ちたい人にはオススメの本です。
おすすめ度 A
エド・ミラーのエクスプロイトポーカー プレイヤーをプレイする (カジノブックシリーズ) エド・ミラー
前述のエド・ミラーのポーカースクール ──ライブゲームで勝つの続編にあたる著書です。この本には今まで紹介した本にはない特徴があります。それは「プレースタイル別のプレイヤーへの対策をまとめている」点です。今まで紹介した本は基本的に自分のハンドの都合での行動をまとめている本と言えます。
この本ではルーズアグレッシブプレイヤー、タイトアグレッシブプレイヤー、そして下手くそプレイヤーの3種のプレイヤーの特徴を述べ、それぞれに対する対策のプレイングを説明しています。
普通の使い方であれば自身が苦手とするプレイヤーへの対策本として使う人がほとんどでしょうが、あえて自分は自分の立ち回りを確認するツールとしても使うべきだと思います。自分のスタイルと該当するスタイルを見たとき「あぁ、あるある~~~w」ぐらいで済ませるのではなく、自分がどういうプレイングに対して付け込まれてしまうしまうのかを理解してしまえば、自分が対策したいプレイヤーに対してどういう動きをすればいいのかというところにより深みをもたせることが出来、また自分と全く同じスタイルのプレイヤーに対して勝ち切ることも可能になります。
今まで紹介した基本戦術書に合わせて、必ずこの1冊は所持しておいたほうがよいと考えます。
おすすめ度 A
余談ですが、ポーカーエリートの公然の秘密を買いました。本当はまだ色々読みたいのですが、正直追いつかないのですよね・・・
誰かがamazonのウィッシュリストから本買ってくれないかな(チラッ)