ギターを弾くなら海がオススメ
スガカオルです。
今日はnote企画に参加し、ちょっとエッセイ。
わたしは海沿いの町の集合住宅に住んでいます。
集合住宅ゆえに、自宅で趣味の一つであるアコースティックギターを弾くことができないのです。
そのため、わたしがギターを弾くのはもっぱら海辺です。
海辺でギターを練習しています。
まるでプライベートビーチのような穴場で、近くには知り合い漁師の小屋があり船着場もあります。
漁師は網の修理をしたり、時に漁へと大きな船で出かけます。
それを横目に、わたしはアコースティックギターをかき鳴らしています。
弾く曲は様々なアーティストのコピー曲を練習しています。
わたしはアラフォー世代ですが、若者についていけ!と最新のヒット曲を追っかけながら、昔のフォークソングや歌謡曲、有名な洋楽まで…Wordで書いた歌詞にコードを付けた楽譜を持ち、ギターを弾きながら歌っています。
決して上手なギター演奏ではありません。
下手の横好きなギタリストのまま、年数だけが過ぎていきました。
スタジオを借りるのもカラオケボックスに行くのもお金がかかるし、面倒くさく、天気の良い日は散歩がてら出かけます。
ここでは誰が見てようと関係ありません。
海辺がわたしにとってのステージになっています。
わたしは海で、わたしだけのギターの時間を過ごしています。
海でギターを弾いていると
穴場とは言え、時折訪問客がやってきます。
サイクリングでお昼休憩をしに来た外人さん。
わたしが座っている狭い段の端と端に座り、おにぎりを頬張りながらも耳はわたしの弾き語りを聴いている様子。
そんな気配を感じながらも、恥ずかしさからギターに夢中を装うわたし。
ふたりの静かな時間が流れます。
食事が終わった外人さんは、また自転車に跨りました。
ふとその様子を見ていたら、外人さんは静かに笑顔で拍手をしてくれました。
わたしはニコッと笑い、彼に「グッドラック」と慣れない言葉を投げかけました。
彼はゆっくりとまた自転車で旅を続けて行きました。
またある時は、テトラポッドに来客がいます。
それは釣り人だったり、または飛び込みに来た若者、そしてウミネコだったりします。
そして、空からはトンビが旋回してこちらの様子を眺めています。
海でギターを弾いていると、それぞれが思い想いに自分の時間を過ごしている瞬間と出会います。
わたしもそんな1人で、思い想いにギターを弾いているのです。
海での時間は至福の時
青い空と青い海。
その中で過ごす時間は贅沢な時間です。
たとえ一人でギターを弾いていても、必ずしも一人ではないのです。
海の向こうでこちらを見ている人に想いを馳せながら、ギターを弾いています。
海では誰もが思い想いの時間を過ごしています。
特別ではない日常の一コマに、海でのギターの時間がわたしにはあります。
わたしにとっては日常ではありますが、とても贅沢な時間なのかもしれません。
海の近くで育ったわたしにとって、海は身近な存在です。
潮の香りがするだけで、自宅に戻った気分になります。
海での時間が至福なのは、わたしだけではありません。
わたしの父は小型船舶を持っており、海で魚釣りをしては夕飯がご馳走になりました。
潮の香りのするところでなければ生きられないと常々言っています。
海がもたらすものは豊かな世界です。
海での時間がわたしにとって贅沢な宝なのです。
そんな風に思うわたしは、今日も海でギターをかき鳴らすのです。
ではでは、またね。