キャバ嬢が考えるキャバクラに来るお客さんの目的
ユウカは自分のお客がどんどん面倒くさくなっていく現象について
頭を悩ませていた。
最初は自分を指名してくれるお客さんが増えていくことが
嬉しかった。
お客さんとおしゃべりすることも楽しかったし、自分のことを
あけすけに何でも話すユウカには自然とお客さんがついていった。
でも、しばらくすると、そんなお客さんが、だんだんと
男としての収入や見た目などのアピールを始めてくる。
最初からキャバクラなんて、そういう場所なんだよ、と言われれば
そういうものかもしれないけど
どうも、他の女の子のお客さんを見ていると、どこかが違う。
ユウカのお客さんは、なんというか……
「重い」のだ。
「一生面倒を見てあげる」とか「私の悩みを解消してくれる」とか
こちらは、そんなつもりで話しているわけではないのだけれど、
どんどん、お客さんの気持ちが重くなっていくのだ。
一方、他のお客さんを見ていると、その日にアフター連れ出して
一発できればOKなんてテンションで、わりと軽い気持ちで口説いていて
それをMariちゃんなんかは適度にあしらったり、プレゼントをおねだりしたり、いろんな手を使いながら、お客さんをつなぎ留めてる。
Mariちゃんは言う。
「惚れさせ方が悪いんだよ、ユウカさんは」
Mariちゃんは、ユウカのことをさん付けで呼ぶのは、
年齢が自分よりもおそらく5歳は確実に上だと見抜いているからだ。
とはいえ、この仕事が初めてのユウカに対して、Mariちゃんはさとすように話し始めた。
「まずね、あぁいう所に来るお客さんの目的は、なんだと思う?」
「それは、女の子とどうにかなりたいって思ってくるんじゃないの?」
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