競馬とすえつな その2(メジロマックイーンとトウカイテイオー)


その1は→こちら

さて、オグリキャップもスーパークリークもいなくなりまして。
残されたのは、競馬の魅力を知ってしまったボクだけとなりました。

もういっそのこと、オグリの引退に合わせて競馬を見るのをやめてもよかったのですが。
いつの間にか競馬中継を録画して見ることが習慣となってしまっていたので、一応そのまま続けることに。

そして何より、家に配達されるスポニチの競馬面を毎朝読む。
これがクセになっていたことが大きかったんだと思います。この時まだ小6ですけど。


するとそのうち、オグリ不在の競馬界で主役を張る馬がわかってきたのです。


メジロマックイーン。


てっきりメジロライアンだと思っていたのですが、同じメジロでもマックイーンという馬の方でした。

オグリキャップしか追っていなかったボクは昨年の菊花賞を見ていなかったので、メジロマックイーンという馬のことは知らなかったのです。


春が近づくにつれ、スポニチの競馬面がいよいよメジロマックイーンばかりになってきました。

阪神大賞典から始動すること。
大目標は天皇賞(春)であること。
そして、武豊が手綱を取ること。

スーパークリークとオグリキャップを見ていたこともあり、すっかり武豊ファンになっていたボクですので。

「よし、それならメジロマックイーンを応援しよう」と、すんなり決めました。

そして迎えた阪神大賞典。
「おおー、本当に勝った。やっぱり強いんだな」と。

派手さこそ無かったレースでしたが、オグリキャップと同じ芦毛というのも嬉しい要因ではありました。


しかしそんな中。
もう一頭、名前をよく目にする別の馬がいることに気がつきました。


トウカイテイオー。



それまでのメジロライアンやホワイトストーンなど、オグリキャップと一緒に走っていた馬の名前はなんとなく頭に入っていましたが。

これは完全に初めて見る名前です。


「トウカイテイオー。なんかカッコいい名前だな」


そして4月になってからのスポニチによると、メジロマックイーンは天皇賞に向けて順調っぽい。
一方でトウカイテイオーはどうやら皐月賞というレースに向かうみたいでしたので、晩酌中の父に聞いてみました。


「トウカイテイオーは天皇賞に出ないの?」


「そうか、その辺も知らないのか。なら教えてやる。いいか・・・」


そう言うとクラシックレースや三冠のことを、かなり詳しく教えてくれたのです。

ボクが最も衝撃を受けたのが、一生に一度しか出られないレースが存在するということ。
なんとなく聞いたことがあった言葉『ダービー』も、そのうちの一つでした。


「へー!なるほど!そうだったのか!」


それまでスーパークリークとオグリキャップの古馬路線のレースしか見たことがなかったボクにとって、一生に一度しかチャンスがないというのは物凄く魅力的に思えたんですね。

すると父親が付け加えるように一言。


「ああ、そうだ。トウカイテイオーの親父は三冠馬なんだぞ。シンボリルドルフっていう馬でな」


な、な、なんですとおぉぉぉぉぉ!?


これはすごいことですよおぉぉぉぉ!!



まさか『皐月賞』『日本ダービー』『菊花賞』の三冠を勝ってる馬がいたとは。
一生に一度しか出られないレースを3つとも勝つなんて。
とんでもないことじゃないか。

しかも無敗で。

なんかもう情報が多過ぎてついていけなかったことを覚えてますが。

とにかくトウカイテイオーは『親子』で『無敗』の『三冠馬』を目指していて、もうすぐその初戦となる皐月賞に出走する。ってことがわかりました。


これで一気にボクの競馬熱はトウカイテイオーに全集中。

メジロマックイーン&武豊を応援すると決めたはずが、父親の話をキッカケにすっかりトウカイテイオーの大ファンになっていたのです。



つづく

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