
Weekly AI NEWS|AppleのAR・VR参入の噂,SnapchatユーザーによるAIいじめ,人間はAIを超えるのか?
はじめに
こんにちは、AI・LLMに関するブログを運営しているすえつぐです。
このNote、Weekly AI Newsでは、急速なAIの発展をキャッチアップするために、一週間のAIに関する重要ニュースをピックアップしてお伝えします。
*Podcast版はこちら。
今回は5月29日から6月5日、先週の月曜日から日曜日までに、世界で起きた重要なAIニュースをピックアップしてお伝えします。
1つ目のニュースはAppleのAR・VR参入の噂についてです。

Appleは、年次開発者会議WWDCの基調講演で、AR/VRヘッドセット「Reality Pro」を発表すると予想されています。
人間の視覚体験の多様性による制約があるため、ARとVRの技術は、まだ全面的な普及には至っていません。みなさんはAR・VRを買いたい、欲しいと思ったことはあるでしょうか。
Facebook(Meta)は、Oculusの買収という大きな一歩を踏み出し、VRに注力してきました。しかし、その努力が十分な成果を上げているとは言えません。Metaの最新のVRヘッドセット、Meta Quest 3とMeta Quest Proは、一部のユーザーからは好評を得ていますが、そのユーザー数はFacebookやiPhoneの規模で持続可能なビジネスを築くにはまだ不十分です。
Appleは、MP3プレーヤーやスマートフォンを「発明」した会社として広く認識されていますが、実際にはこれらの製品を大幅に改良しただけで、それらを初めて作ったわけではありません。Appleは常に既存の製品を改良することに力を入れてきましたが、ARとVRの領域では、これまでの試みが消費者から「面白いが、必要ない」という反応を得ているため、Appleの新製品も同様の反応を得る可能性があります。
ARとVRは、一部の人々には酔いを感じさせるなど、アクセシビリティの問題があります。また、多くの人々は顔に何かを装着することを好まないという意見もあります。これらの問題を克服するための解決策は、現時点では存在しないとされています。
6月5日のWWDCに注目です。
2つ目のニュースはSNSにおけるAIの問題についてです。

Snapchatの新しいAIチャットボット"My AI"は、一部のユーザーからいじめや感情的な虐待の対象となっています。これらのユーザーは、チャットボットを自分の命令に従うように訓練したり、誤った情報を信じさせるような行為を行っています。
"My AI"はOpenAIのGPTによって開発され、ユーザーと楽しく会話するように訓練されています。しかし、一部のユーザーは、新機能の配置や、初めからユーザーが選択できるオプトイン設定にすべきだと批判しています。
Snapchat+の購読者は、"My AI"に写真を送信し、会話を続けるための生成画像を受け取ることができます。しかし、ユーザーが不適切な画像を送信する可能性があるため、その対応方法はまだ明らかにされていません。
Snapchatは、若者が"My AI"に対して不適切な反応を示す可能性について懸念を表明しています。また、一部の親は、AIが安全でない、または不適切な反応を示す可能性について懸念を表明しています。
それにもかかわらず、Snapchatのユーザーたちは、チャットボットをいじめたり、感情的に苦しめたりすることで、"My AI"の信頼と安全性のガイドラインを破る方法を見つけ出しています。
こういった若年層のAIに対する倫理的な問題は、これからも大きな問題になっていきそうです。
おまけトーク|AIは人間を超えるのか?

はい、ここからはおまけトークです。
今回は「生成AIは人間を超えるのか?」という議論についての個人的な意見を話したいと思います。
個々数ヶ月で、ChatGPT・画像生成AIなど、多くのAI技術が急発展していますよね。「自分の仕事は5年後にはAIに奪われているんじゃないか?努力しても無駄なんじゃないか?」と恐怖を感じている人も多いように感じます。
結論から言うと、生成AIは「トップレベルの人間は超えない」と考えています。なぜなら、現時点で生成AIは優秀な人間から学習しており、その優秀な人間の平均レベルの実力以上にはなれないからです。
例えば、ChatGPTは大量のWebサイトや書籍の文章を読んで学習したAIです。具体的には、大量の文書の中でもクレンジングされた「優秀な文章」から学習しています。イメージとしては、人気ブロガートップ100人の文章を学び、その傾向などから優秀でわかりやすい文章を生成しているわけです。この方法では、トップオブトップの文章と同等以上の文章を生成するのは難しいわけです。
つまり、優秀な人間から学習するという手法では、その人間の平均的な能力しか手に入らず、それを超えることは難しいということです。
一方で、「現時点でトップレベルの人間を超えているAI」も存在します。将棋や囲碁のAIです。このAIは既に最強の棋士たちに勝利を収めています。これは「AI同士で対戦させて学習する」という新しい手法により実現されました。つまり、大量の対局データから学習する代わりに「AI同士で大量に対戦させて学習する」方式が採用され、これによりトップの棋士を超越したのです。
これらの事例を考慮に入れると、生成AIが「人間から学ぶ」段階では、人間のトップレベルを超越することはないでしょう。しかし、「AI同士で学び合う」手法が生成AIに適用された場合、その可能性はあります。その場合、ほとんどの仕事がAIによって奪われるかもしれません(それが何年後か、あるいは何十年後かは未知です)。
これからも毎週投稿していき、改善を続けてより良いものを作っていきたいと思っています。是非アドバイスなどあれば、TwitterのDMなどで教えて下さい。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
このWeekly AI Newsでは、急速なAIの発展をキャッチアップするために、1週間の重要なAIニュースを10分にまとめてお伝えします。
Podcast版:https://open.spotify.com/episode/6ZVIYPMk5vSJAhPtOJST0u?si=0dde18ed52ea4367
AI・LLMについての解説記事:https://nlpillustration.tech/
ということで、また来週のWeekly AI News、次回もまたお楽しみください。それでは今週も一週間頑張っていきましょう。すえつぐでした。