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法華経の智慧 第8回「魂の器」
今日は立正安国論の御文を通じて
社会と個人の向き合い方と人生のスケールについて
学んで参りたいと思います。
【御文】立正安国論 より
汝、すべからく一身の安堵を思わば
まず四表の静謐を祈るべきものか
【簡訳】
あなたの安心安全を願うのであれば
先ずは社会全体の安心安全を祈るべきである
【解説&所感】
メッセージをもう少し噛み砕いてお伝えするなら、
あなたの悩みや苦しみを取り除きたいなら、
あなたの為だけに祈るのではなくて、
社会全体、そこに暮らす人々の幸せと
安心安全を願って祈る方が早いよ〜って
教えてくれている御文です。
自分の人生だけでも手一杯なのに
何で社会やそこに暮らす人々の事まで
考えて祈らなきゃいけないの~と
苦言が聞こえてきそうですが、
人の豊かさって何なんでしょう?
幸せだな〜って感じられる時には
間違いなくあなたは豊かさの中にいます。
幸せだな〜って感じる時はどんな時ですか?
十人十色。千差万別。人それぞれの
答えがあると思います。
逆説的に言えばどんな時に幸せを感じるかが、
その人の「魂の器」の大きさを示します。
世界は幸福に溢れた貯水庫であり、海です。
そこから幸福を汲み上げる為の器は
あたな自身であり、心でもあり、本質は魂です。
器には当然に大きさ。
つまり量容と間口の広さがある訳です。
器の形は人それぞれです。
お風呂にバケツを入れて水を汲み上げるのと
ペットボトルを入れて汲み上げるのを
また浅いお皿を入れて汲み上げるのを
イメージして下さい。
察しの良い方は私がいわんとする事が
既にイメージできたと思いますが、
世界に幸福は常に溢れています。
それを汲み上げる能力は一人一人の
魂の器に由来するのです。
バケツの様に器も大きく、
間口も大きい人は多くの幸福を
一度に沢山汲み上げる事ができます。
ペットボトルの方は器は大きいけど
間口が狭いので満たされるまでに
時間がかかります。
浅いお皿の方は間口こそ広いけれど
器が浅いので何回も何回も繰り返し
汲み上げる必要があります。
ずばり器を広げる行為こそ
奉仕であり、自己犠牲です。
もう少し噛み砕くなら、
自分以外の相手をどこまで
思い考える事ができるか。
間口を広げるのは
ずはり使命感や情熱、
目的の為に能動的行う
行動そのものです。
話しを元に戻します。
つまり社会の為に
またそこに暮らす人々を思い
社会の安寧と人々の幸せを
願い、祈り、行動する事で
知らず知らずのうちに
自身の魂の器と間口が
広がっていくのです。
魂の器と間口が大きくなるほどに
感じとる事のできる幸福と豊かさは
拡大していきます。
更に自分のスタンダードが変われば
過去に感じていた苦悩や苦労は
いつの間にか解決しているものです。
少し話しが本線から離れますが、
コーチングの世界でも
ゴール設定が大事だと言われます。
これは自分がイメージできる
ゴールにしか辿り着けないという
人間の脳の機能、無意識の領域を
科学的に理解しているからです。
つまり、自分一人の苦悩や苦労を
解決する為に生活を送る人にとっては
自己の課題解決がゴールですので、
そこにしか辿り着けない。
自分の事ではなく、
家族、会社、国、人類、地球、
宇宙、生命と自分が使命感を感じる
フィールドが高次になればなるほど
私達の可能性は広がり、
それに呼応する様に能力も強化され、
得られる喜びや幸福、豊かさも
大きくなっていくというのが、
世界の暗黙のルールなのです。
法華経には「依正不二」という
教えもあります。
環境から私達は多大な影響を受けていると
いう事なのですが、逆に一人の人間が
環境に対して多大な影響を及ぼす
可能性についても言及している内容であり、
人間一人の可能性を最大限に讃える内容です。
法華経を実践する事は
歓喜の中の大歓喜と言われます。
それもその通り、
法華経を実践し、流布する行動は
根源の法。なかんずく生命を
讃美し、人間の可能性を
最大限に讃える行為なのですから。
法華経を学び、実践する人が増えるほどに
社会は繁栄し、安寧が訪れるのです。
小さな自分の殻を突き破って
一人の偉大な人間として生きた証を
今日から一緒に紡いで参りましょう♪