続けていくこと
11月の終わりに、昔よく通っていた喫茶店に行った。5年ぶりになると思う。
ブレンドとよく食べていたフレンチトーストを注文してのんびりとしていたら、マスターが「もしかして、昔よく来てくれてた子?」と気付いてくれた。気恥ずかしくはあったが、覚えていてくれたのが素直に嬉しかった。「貫禄がついてすぐ気付かなかったよ」と言われたのは素直に嬉しくはなかったが。
予備校から大学2年くらいまで、よく交流していたコミュニティがあった。その仲間内で通っていた喫茶店なので、マスターとはその頃の仲間の話になった。今でもしょっちゅう会っている人もいれば、すっかり疎遠になってしまった人もいる。何人かは今でも通っている人がいるらしく、彼ら彼女らの近況を聞いた。
結婚したり、離婚したり、就職したかと思えば転職を繰り返しているやつ、まったく当時と変わっていないやつ。知り合った時は16〜19歳だった人たちが、10年以上経つと人生のステージがまるっと変わっている。
当時と同じ事を続けているということが、必ずしも前向きな意味に取られないこともある年齢になってしまっていた。
そんな近況報告のネタを30分ほど話したくらいで、なんとなく店を出た。昔だったらコーヒーのおかわりを頼んで、いくらでも居られたのだが、今回はそうでもなかった。
フレンチトーストが「あの時の味だ!」というものではなく、クリームやトッピング添えられて多少装飾過剰になっていたからかもしれない。もしくは、純粋にずっと座っていると腰が痛むようになったからかもしれない。
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15歳の頃、ネットを通じて知り合った友人がいる。
気がつけばお互い上京して、すぐ遊びに行ける場所に住んでいる。最近、彼が彼女さんと同居しているお宅にお邪魔させてもらった。
ご飯を食べて、テレビを見て、ゲームをして、マンガを読んで、ボードゲームをして過ごした。帰り際にお土産をもらった。お菓子とちょっと良いお茶を持参しておいて良かったと思った。
お互いアラサーになっちまったなあ、なんて話はなく、ただなんとなく同じ時間を過ごさせてもらった。
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昔から本は読む方だった。
年齢を重ねる度に、本棚からあふれる本の量は増えて続けてきた。
カラーボックスを買い増したり、100均のプラケースに避難させたり、諦めて床の隅に柱のごとく積み上げたりしてきた。増える一方で、減るということはなかった。
3年ほど前から、少しずつ本が増える量が鈍化してきた。読書量が減ったのもあるし、折々で処分するようにもなった。
昨年の引っ越しと、今年の夏に思い切った模様替えをした時に、かなり量を減らすことが出来た。実家に送るという逃げ道も使わなかったのは、成長だった。
10代から20代前半までは本棚にズラッと多彩な本を並べることが自己表現の一種だと思っていたのかもしれない。
実際のところは、むしろ削り落として絞りきっても残ってしまう本で並べられた本棚こそが自分を現すのだろう。
それでも本の量は多い方なのが、悩みどころだが。
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ここ数年、少なくとも年に3回はキャンプをしている。
はじめはアウトドアベテランの友人に乗っかって、道具も火起こしや設営も見て覚えるばかりだった。
気がつけば持参するグッズの量も増えて、先達よりも装備が充実してしまっていたこともある。
とは言え、たくさん持っていっても使わなければ意味がない。流石に荷物の量が多いと、移動が不便に感じることも増えた。
また、減らす時期が来たのだろう。
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年末に差し掛かり、冷蔵庫の中身を整理することにした。
古くなった米があったので、大量に炊いておいて冷凍するすることにした。
案の定古くなった米は風味が乏しくなっていたので、レトルトカレーで食べた。実家から送ってもらった時は、新米だったのだが。
次送ってもらった時は、最優先で炊いて食べようと思う。
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