見出し画像

素人に毛がボーボー

勉強は必要最低限で済ませ、ただただ部活が楽しかった高校生活。
2年生でいざ自分の進路を決めろとなった時に
なんの目標も持ってなかった自分に気が付いた。

おいおい、ヤベーぞ…

個人的には
ブラックバスをルアーで釣るのが大好きだったし
周囲の大人たちに恵まれていたから
高校生にして釣り雑誌に原稿を書いたり
メーカーのモニターなどをしたりで
業界の末端にいたのは事実だが
仕事に結びつけるほどの現実味がなかったし
大人を納得させられる熱量が足りていなかった。

当時取り組んでいた自主製作ビデオ映画の分野で
恩師の自費出版に共著として名前が残せたのも
少しばかりの自信にはなっていたが
たまたま進路相談室の資料の山に、
興味があった写真の道を見つけてしまったから
大慌てで受験対策を練ることになった。

写真だけじゃ食うのに困るかもしれないと
四年制大学のデザイン学科を推薦で狙おう、
となるがこの段階で決めたところで
デザイナーを本気で狙う高倍率な枠に
素人に毛が生えた程度の私が滑り込めるわけもなく
シャボン玉より儚く消えるのでした。

そこで私は一般で同大学の写真学科を受験するという
諦めの悪さで合格し周囲を驚かせたりもした。

それでも、素人に毛が生えた程度には変わりない。

しかし社会に出てからも役には立っている。
印刷会社にいたり店舗で働くにも困らなかった。
商品にPOPだって書けるし、他人より写真の知識もあれば、
雑誌の原稿のイラストも描ける(そこそこだけどね)。

世の中で求められたものに応えられるのがプロだとするならば
自身の欲求にこだわれるのもアマチュアの特権。
高いレベルで仕事にしたり
食う手段としては困難を窮めるだろうが
自分の生き甲斐としては充分だろう。

人生のなかで息苦しいときにでも
自分を見失わないナニかは持っていていい。

好きなものを大切にしていれば
いつか自分を豊かにしてくれる。

好きなことを続けるのに苦労はない。
自分らしく生きたいなら好きなことを好きでいればいい。

そんな考えだし、前向きな性格なのか
これまでも、今だって、これからだって
素人に毛が生えた程度なんだろうと思っている。

だからプロスペックな強者たちに混じって
コンデジやスマホ、タブレットなどで撮影することを
恥ずかしいともなんとも思わずに楽しめている。

もちろん、お金を出されて求められたらそれなりの機材で
それなりの仕上がりを見せなきゃいけないのは承知の助ですよ。


いいなと思ったら応援しよう!